渡辺さんの俳句傑作選


2023年 8月の俳句

新作のルージュを塗って今朝の秋

ルージュという言葉には独特の響きがありますね。
ユーミンの「ルージュの伝言」
これは名曲でいい響きで帰ってきますよね。
なんとなく映像が湧いてきます。
個々違うと思うのですが、
綺麗な映像が広がりますよ。
最悪なのがクメールルージュ。
殺人鬼ポルポトの革命軍ですよ。
自国民をどのくらい殺害したか分からないくらい、
手あたりしだい殺しまくったんですね。
前政権を倒して首都入場の時は、
旗を振って迎えられたのですが、
その後はひたすら殺しまくったんですね。
ルージュも一つ間違えると、
とんでもないことになるんですね。
同じルージュという単語でも、
極端から極端に行くということです。
女性にとって必須のお化粧アイテム。
日本語で言えば口紅。
ルージュというフランス語になると、
なんだか艶やかな響きになるんですね。
この頃は男性の女性化も進んできて、
そのたぐいの飲食店も結構あるみたいです。
旭川の首切り事件もその延長上にあるようです。
女装して女の子に近づいてくるという手口が、
とんでもない結果になったわけですが、
その女装の時もルージュというのは、
結構見た目の決め手になったようですね。
口紅というのは、
女性のシンボリックな面があるから、
女性にとっては近づきやすいようです。
平安の昔から紅を引くという言葉あるくらいで、
女性にとってのルージュは、
ほかの化粧道具より気になる存在のようです。
まあ、マリリン・モンローを見ても、
あの赤いルージュは目を引きますね。
新作という言葉がついてくれば、
無視して通り過ぎることのできない、
アイテムの一つなんですね。





夏風邪や一休みする片思い


夏風邪はなかなか厄介ですね。
治ったと思ってもクーラーの中へ入れば、
すぐに鼻水、喉痛がぶり返す。
クーラーの中へ入らないと、
今度は熱中症警戒となる。
暑いも寒いも敵になる。
どこへいったらいいんだというのが夏風邪だ。
夏休みというのは昭和の時代、
片思いが中断する時期ではあったのです。
今のようにメールが簡単にあるわけでもない。
いきなり想いが遠くなる・・・。
昭和の時代の夏休みは、
学校生活、クラス生活を、
リセットする期間という感じだった。
だから夏休みが終わって、
クラスメイトと顔を合わせると、
なんか新鮮な気分になったもんですよ。
また再び片思いが再燃する。
このなんとも言えない感性の揺らぎがあった。
今はメールがあるから、
隣りに常に学校がありクラスがある。
気分のリセットがないまますぐ学校生活なんですね。
これがいいのかどうか・・・、
昭和の人間にはなんとも分からない。
片思いもずっと同じ気分で続くんじゃないかな。
夏風邪をひいてクシャクシャな気分になると、
片思いという一方的な感性というのも、
発揮する力がなくなるということかな・・・。
鼻水たらしながら君想うというのも、
なんともブルーな色彩ですな。
まあセピアっぽくなる片思いも夏風邪の時期は、
蓋した方がいいのかも・・・。
夏風邪が治って気力体力回復すると、
彩りもキラキラ回復するんじゃないかな。
片思いというのはけっこう気分としては、
悪くない気分なので、
健全な気力の中だと、
いい色合いに染めることができるんじゃないかな。
夏風邪はなかなか治らないから、
治ったあかつきには、
よりいい色合いに染まるのかも・・・。





雲の峰じっくり探す恐竜図鑑

最近新たな恐竜が発見されたという、
ニュースが増えてきている。
日本でも新たな肉食恐竜の骨が見つかったとか・・・。
第何次の恐竜ブームなのかは分からないですが、
新しい恐竜発見のニュースを見かけますね。
恐竜が共同で子育てをしていた跡とか、
そういうのも新たな発見のようです。
毎年恐竜展というのはやってますが、
毎回けっこう盛況のようですね。
恐竜は人気があるんですよね。
地下アイドルよりも、
はるかに人気があるアイドルなんですよ。
NHKなんか動く恐竜で番組を作ってますからね。
これはいい歳した昭和の爺でも面白い。
ほんとに動きも本物らしくて興味をひかれる。
子供たちにはほんとに根強い人気ですよね。
実際に見たことがある人はいないわけだから、
いくらでも想像で動かせるわけですよ。
皮膚の色にしても実際は分からないわけですが、
恐竜特集の恐竜は鮮やかな色がついている。
最近の発掘では、
若干色も分かるものもあるようです。
根強い人気のゴジラも恐竜がモデルなんですよね。
初代のゴジラを見たのは子供のころでしたが、
画面も白黒でなんとも迫力でした。
ティラノザウルスがモデルなのかな。
史上最強の恐竜と言われてますが、
最近そのティラノザウルスを食す恐竜が、
いたんじゃないかと言われてますね。
ティラノザウルスには、
天敵がいなかったと言われてたのですが、
最近の発掘でそうでもないらしいと言われてますね。
発掘がこのまま進んでいけば、
これまでの恐竜図鑑も、
どんどん更新されていく可能性はありますよね。
じっくり探していた恐竜図鑑が実は古くなっていた、
なんてことが起こるかもしれない・・・(^_-)-☆
恐竜発掘が続く限り、
それまでの説は更新されていきますよ。
すべて解明される頃には、
人間が発掘されてるかもしれないですね・・・。
じっくり人間が発掘されていく時代が、
来る可能性はありますよね。
今の恐竜と同じように・・・。





薫風やさらりさらりと仮名の文字

来年のNHKの大河ドラマは「光る君」
紫式部の物語。
言わずと知れた「源氏物語」の作者ですよ。
この物語の舞台は平安時代。
女流文学花盛りの時代です。
「源氏物語」も仮名で書かれたんじゃないかな。
平安の時代かな書きというのは、
女性文字と思われていたみたいなので、
現代でも読みやすいんですよね。
貴族の男性は漢字を使って書いていたので、
現代でも読むのは大変ですね。
現代ではかなと漢字を組み合わせて、
より表現はしやすくなったということですかね。
それにしてもかなというのは、
ものすごい発明であって、
この大発明がなければ、
「源氏物語」も、「枕草子」も、
生まれなかったんですよね。
そもそも文字を持っていたのは、
その当時中国を支配していた漢民族のみで、
日本を含めその周辺国では、
文字というのなく中国の感じを輸入して、
いろいろいじくって、
その国の文字にしたわけだから、
日本もその中の一国ということですね。
感じは難しいのでその漢字の一部を、
切り離したりして仮名を発明したわけです。
その仮名文字から「源氏物語」が始まったわけですね。
それにしても源氏物語の人間模様というのを見てみると、
現代にも通じてるところが多々ありますね。
人間を形作っている感情とか情緒とかって、
1000年経っても、
ほとんど変わってないって気もしますね。





忖度はほどほどにして水羊羹


忖度と言えば相手の気持ちを推しはかって、
言葉を発したりこちらの行動を決めたりするんですね。
これは日本人の得意技であり、
外国の方には若干理解できないところでもありますね。
この忖度という言葉の裏には、
なかなか難しい問題を含んでるんですね。
忖度したのに相手には全く通じてなくて、
結果とんでもないことにつながってしまう。
この忖度という言葉、
日本人特有の「みなまで言うな俺お前」的な、
感情が含まれていて、
なかなか難しい状況を生み出すもとに、
なってしまうことが多々あるんですよね。
難しい状況で終わればまだよくて、
真逆の結果になってしまっていて、
唖然とすることもあるわけです。
相手には伝わっていて、
分かっているだろうという思い込みです。
相手は自分の気持ちを忖度して、
なにをしなければいけないか、
わかっているだろう・・・、
という思い込みにつながってるんですね。
実際最後まで言ってしまうと、
相手にいやな気持にさせてしまうんではないか、
相手を傷つけてしまうのではないか、
そういう思い込みがどこかにあって、
勝手に相手が忖度してくれるんだろうと思うわけですね。
これはほんとに危険。
しかし、日本人にはジョークで、
ほぐすという習慣がない。
何事もまともに受けてしまう。
それがいけないわけではないが、
忖度が外れてしまったときは、
なんとも修復が難しい状況を作り出してしまう。
忖度というのは悪いことではないが、
その結果においてどうするということを、
考えておかないといけないということ。
日本人だけの忖度環境というのは、
外人さんにはなかなか伝わらないんじゃないかな・・・。





主催者吟


廃校の落書き机雲の峰

車窓過ぐ夏雲追いて妻の里

時止めしカフェの時計や蝉しぐれ

モーニングゆっくり食べて盆休み

意を決し飛び出す母娘大夕立



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