渡辺さんの俳句傑作選


2024年 6月の俳句

水飲まずうさぎ跳びする夏の昼

今年はすでに5月から熱中症のニュースが、
ワイドショーをにぎわせている。
5月はさつきという別名がある。
和の言葉ですね。
萌えるような緑とさわやかな風。
これが昭和世代の持つ5月のイメージだ。
令和も6年が過ぎて、
この5月はさつきというイメージは、
きれいさっぱり消えましたね。
6月になると運動会シーズンということで、
グランドで子供たちが熱中症で、
病院に運ばれるというニュースが、
ニュースで出てきますよね。
6月ですでに真夏の状況です。
うさぎ跳びという言葉は、
昭和世代には特に懐かしさがありますね。
体育会系の部活では、
毎日の練習プログラムにありましたからね。
校舎の端から端までうさぎ跳び、
なんて先輩の号令で始まるんです。
片道だったらまだましで、
先輩の機嫌が悪いと、
これが往復になったりするんですよね。
それこそ汗を絞られました。
水も飲んではいけないということで、
部活が終わるまで水なし・・・。
今令和の時代だったら、
体育会系部活部員全員熱中症、
なんて事態になるでしょうね。
昭和の時代は、
運動してる時に水を飲んではいけない。
いま令和になって、
とにかく水分を取りましょうに変わった。
うさぎ跳び自体それほど練習プログラムに、
ないんじゃないかな。
膝によくないということが言われてますね。
なんだか膝の軟骨がすり減りそうな気はします。
今年の夏にうさぎ跳びはやめましょう。
昭和世代には懐かしいうさぎ跳びですが、
熱中症でバタバタいくのも、
この世代ってことになりかねない。
今年の夏は去年以上の猛暑になるとの天気予報もある。
ジッとしてるのが命を長らえる秘訣ですよ。





賑わいのヨガ教室や七変化


ヨガ教室は現在もなかなかにぎわってますよね。
だいぶ前ですがガンも治したヨガとかいう本があった。
とにかく今でもヨガは盛んですよね。
ただヨガというとなんとなくオーム真理教を、
思い出してしまうのはあります。
オーム真理教もヨガ道場から始まったみたいですからね。
今はもうだいぶ過去の話になりましたが・・・。
記憶にない世代も増えたんじゃないかな。
今はもっぱら話題は統一教会かな。
それでも今はヨガブームといえる世の中ですよ。
とにかくインド5000年の歴史です。
5000年にわたって蓄えられた、
健康の知恵というのでしょうか。
薬も何もない時代の健康法だったんですね。
ヨガのポーズはどのくらいあるんでしょうか。
一つ一つのポーズを習得することによって、
今の自分の状態を変えていく。
とにかく5000年の時の流れの中で、
積みあがった世界ですからね。
一人の人間を中身から変えていく、
一つ一つのポージングに意味があって、
まったく同じものはない・・・。
体が硬くなってしまった自分としては、
ポーズを見ただけでなんとなく恐怖を覚えてしまう。
なんか無理っぽい・・・。
教室に通えば徐々に体の硬さも取れてきて、
体調も改善されていきますよ、
とはよく聞くんですけどね。
精神的な部分でも改善があるらしい。
筋肉の疲れだけではなく、
頭の中の疲れも解決してくれるらしい。
中国3000年よりさらに長い5000年の歴史ですからね。
積み重ねられた哲学に裏打ちされてるんですね。
ヨガ教室に通って少し自分を変化させたらどうか、
という声も聞こえてきますが、
ここ一歩が出ないんですよね。
歳を重ねすぎたかな・・・。





紫陽花や拝観料はワンコイン

今年の梅雨はどうなるだろう?
今紫陽花がしょぼしょぼと咲き始めている。
まだまだこれから最盛期ということになるのかな。
それにしても梅雨入りが遅いね。
去年より一週間程度遅くなるという予報。
まあ、最近の梅雨はそれほどの長雨はないですね。
梅雨というよりすでにゲリラ雷雨とか、
線状降水帯とかいう言葉の方が怖い気がします。
梅雨の雨といわれても、
すん、という感じでそれほど聞いてない。
むしろ線状降水帯、ゲリラ雷雨のほうが、
ドキッとするんですね。
なんでも昭和を出すわけではないですが、
昭和の時代は梅雨の長雨で、
どこそこの川が氾濫したとか、
そんなニュースがよく流れたような気がする。
令和になってさらにヒートアップした、
線状降水帯、ゲリラ雷雨などの言葉が、
ドキッとする言葉になりましたね。
拝観料と紫陽花というコラボが出てくると、
鎌倉の紫陽花寺かなという発想が出てくる。
人によって発想するお寺も違ってくると思う。
これが俳句のいいところで、
一つの言葉からいろんな発想を呼び起こす。
紫陽花が出てくれば神奈川在住であれば、
まず紫陽花寺が発想に出てくる。
皮再在住、東京在住であれば、
ほかのお寺が発想に出てくるだろう。
ある意味これが俳句のだいご味なのです。
まあ、思わせぶりといわれてしまえば、
そうなんだろうけど・・・。
拝観料とかお賽銭で、
ワンコイン500円入れる人って、
そう多くはないかも。
十分ご縁があるようにと、
15円の人もいるんじゃないかな。
これを書いてる本人がその一人なんですが・・・。
15円だと2コイン・・・。
ちょっとちょっとですよ・・・(*^。^*)





巣立ち鳥言葉巧みなセラピスト

そういえば過去に、
巣立ちしたばかりのひな鳥を、
木の葉の中で見たことがある。
顔を葉っぱの陰から必死に出そうとしてて、
なんだかいじらしい感じだった。
くちばしに少し黄色い色が残ってるので、
まだ巣立ちして間もないんだな、
というのが分かった。
なんか必死なところがなんともかわいい。
しばらく見ていたが、
なんとか体を出して飛んで行った。
シジュウカラだったような気がする。
こういう自然の一コマというのは、
癒され系のことですね。
自然は偉大なホスピタル!
いろいろある中で、
春になり街中でも小鳥の声が聞こえてくると、
なんだかホッとしますね。
それにしても今の日本だと、
冬といってもほんとに寒い日は数えるくらいで、
寒い日での生活に疲れる、
ということもそれほどないかもしれない。
あたたかったり寒かったりで、
疲れるってのはありですが・・・。
暖かくなって街中でも、
野鳥の声が聞こえてくると、
春だなと思わせてくれる。
しかし、どうかな暖かくなったと思ったら、
もう暑い日が現れて、
汗をぬぐったりする日が一気に押し寄せてくる。
野鳥の声は自然のホスピタルの中の、
気分を易しくしてくれる癒しの専門家。
それにしても猛暑日に連日襲われてると、
癒してくれる野鳥の声も、
どことなく薄れがちだなぁ・・・。
季節は厳しくなってるのに、
偉大なホスピタルである自然。
その忠実なセラピストの野鳥も、
どんどん薄れがちになる昨今・・・。





デパ地下のパン屋彷徨うサングラス


デパ地下なんてコロナがはやってから、
解除された今も行ったことがない。
コロナの間に意識から外れてしまった。
人間って不思議なところがあって、
意識から外れた期間があると、
買い物ということがあっても、
パッと浮かんでこない。
既に別のルートが出来上がっていて、
意識から外れたルートに意識がいかない。
よほど決まったことがないと、
行かなくなるんですよね。
コロナによって少し生活パターンが、
変わってしまったということがあるんですね。
飲食店関係は特にこの影響を受けたんじゃないかな。
コロナの間中行かなくなった居酒屋に、
コロナが解除されたからといって、
さっと足が向くかというと人間そう簡単じゃない。
一つの方向を変えて別の方向を、
自らの感覚に取り入れると、
それをハイいま変えましょうと、
言われてもそうもいかないんですね。
人間の難しさの一端を垣間見るところです。
デパ地下にサングラスをかけてさまようと、
なんだか危ないおじさんに見られかねない。
デパ地下って女性客が多いから、
サングラスのおじさんが、
のっしのっしと歩いてると、
なんとなく避けられてしまう・・・。
パン売り場に佇んでいると、
子連れのお母さんは近づかないかも・・・。
まして彷徨ってると店員の人に声かけられそう。
そこまででも今の日本ないか・・・。
それにしてもパン屋さんの前をうろうろしてると、
ほかのお客さんが近づきにくいかも。
デパ地下ではサングラスは、
あまり合わない気はする。
しかし、外人さんの観光客が増えに増えてる昨今、
サングラスが同行なんてのも、
あまり気にする人はいないのかも。
こんなことを気にするというのは、
昭和人特有の大きなお世話っていうんだろうな('◇')ゞ





主催者吟


初夏の月酔う心地良さ友来たり

れんげ草汚れしボール沈めけり

カタクリの群れて次々土塁越え

街路樹の陰に並びて夏来たり

午後日差し日傘にあたる眩しさよ



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