渡辺さんの俳句傑作選
2024年 8月の俳句
八月や泌尿器科から酒場ゆく
八月といえばビアガーデン。
七月からすでに活況なのかな・・・。
今年の七月は120年で、
一番暑い七月だそうですね。
何の疑問も持たずに、
すっと入ってくる天気予報ですね。
とにかく七月の初旬に梅雨が明けた途端、
物凄い猛暑が襲ってきた。
昭和生まれをなぎ倒していくような勢いだった。
なんだか天変地異が始まったような勢いだった。
それが日本全国って感じで、
恐ろしいくらいでしたね。
しかし、昭和生まれの爺は、
冷えたビールをググっと飲み干すと、
いきなりただ単純にトイレが近くなる。
このなんとも言えないむじゅむじゅが、
なかなかつらいものがある。
この猛暑で冷たい飲み物を、
大量に体に流し込んでしまう。
夜寝てからがこれまたなかなか大変。
やたらトイレが近くなるんですな。
いい気持でに言ったところで、
あれ?っと来る。
もうトイレへ行くしかない。
やたら近くなると膀胱炎かなという、
疑念が湧いてくる。
まあ、結構大量に水分を取ってるから、
ある程度のトイレ友達状態は、
容認しなければならないが、
なかなかおいそれと気楽になれない。
やはり泌尿器科に行ってみるか、
と、昭和の爺は決心するのです。
薬をもらってきても、
特にどうってことは無いですね。
医者に言わせれば単に加齢ですという一言。
言われて通うビアガーデン・・・。
平成生まれの娘など、
ジョッキで飲んできても、
夜中にトイレに起きることがない。
なんだか恐れ入りましたって感じなんですよ(*ノωノ)
虫時雨徒然草の最終章
徒然草といえば吉田兼好。
つれづれなるままに綴ったということですね。
気分の赴くまま書いたということですね。
気分の赴くままといえば、
今書いている筆者にもぴったり当てはまる。
もちろん兼好法師のような、
無常観なんてものは出てこない。
出てくるのは思いつくまま、
それがどうしたというところでしかない。
吉田兼好は68歳まで生きてるんですね。
今の自分より少し少ない年齢で没してます。
ただこの時代の平均年齢よりは、
少し長生きだったようですね。
それにしても68才までに、
世の無常観をここまで語れるというのは、
やはり凄いことです。
健康の生きた鎌倉時代は武士の世になって、
武力によるいさかいも、
多く発生していたと思います。
そういう世相を反映して、
書かれてるところもありますよね。
虫の鳴き声の盛んな夜に、
この徒然草を読むと、
なんだか人の一生の何たるかを、
考えそうな感じですね。
その情景を想像してみると、
いやはやなんともわびしさが漂います。
ただ今の日本では虫時雨というのを、
体験することはよほど田舎に行かないと無理ですよね。
田舎に行っても、
虫時雨を体験するのはなかなか大変かも・・・。
今の日本に秋らしい季節は、
すでに無くなってますからね。
夏の暑さをこらえて、
秋風に身をゆだね虫の声を愛でる。
令和の日本ではなかなか無理かも・・・。
この徒然草の最後の一文というのは、
なかなか深いものがありますね。
猛暑の中では噛みしめるのは不可能ですが、
少し風が穏やかになったころ読むと、
ジワ~~~っと、
沁みてくる言葉ですよね。
早くその季節になってほしい((+_+))
どくだみや鶴亀算をすっと解く
鶴亀算とはなんだか懐かしい言葉。
当然ながら脳みその衰えた今の段階では、
まったく手も足も出ない・・・。
これは小学生の5年、6年生くらいで、
聞く言葉じゃないかな。
令和の時代に生きてる、
言葉なのかどうかは分からない。
鶴と亀が滑った~~~(^^♪
なんて歌は聴いたことがある。
昭和の子供の歌にあった気がする。
これが算数の問題になると、
さっぱり分からない・・・。
インターネットで調べると、
計算の仕方が出てくる。
読んでみてもなんだか分からない。
昭和生まれでこれを理解する人って、
まず頭がいいと感心するね。
ほとんどひがみにも似た気分になることは確か。
まあ、かの匂いのどくだみを、
鼻先に持ってこられた気分になるだろうな。
インターネットで見ると、
解き方が順序良く解説されてますよ。
順序よく読んでいっても、
途中でなんだか分からなくなる。
これって思わずボケだよな・・・、
って、思わず自問してしまう。
きわどく自己嫌悪・・・。
こういうのって基本理科系の人が強いんだろうな。
これは江戸時代の和算で使われたようですね。
江戸時代にもこういうことを考え、
また構築する人がいたんだな。
計算機とかパソコン解かない時代でも、
しっかり計算ができるシステムというのを、
しっかり考えた人がいる。
でも、電子計算機とか、
パソコンとかない時代の人って、
大変だったろうな。
今の人より数段優れ方というか、
優秀度は高いのかもしれない。
江戸時代にタイムスリップして、
鶴亀算に詳しい人に聞いても、
結局分からないだろうなって気はする・・・(*ノωノ)
外国人エキサイトして金魚すくい
日本全国猛暑の便り。
とにかく連日40度に近づいた都市の紹介。
関西から関東、東北。
とにかく次々と高音を記録する、
都市名が出てきますね。
始めて聞く街の名前も出てきて、
そこで新しい地名を覚えたり・・・。
少し地理に詳しくなったりしますね。
これから毎年日本でも、
40度越えの街の名前が、
増えていくんじゃないかと思いますね。
東北、北海道でも40度越えが、
出てくるかもしれない。
赤道直下の熱帯モンスーン気候に、
なってきてるんですよね。
昭和の子供のころ南洋の風景を珍しく見てましたが、
それがもう日本でもお目にかかれる日が、
そう遠くないって気がしますね。
猛暑でも楽しみなのが各地のお祭り。
今、青森のねぶた祭が最盛期ですね。
これは実際に目の前で見たことがありますが、
なんと言っても迫力が凄い!!
一見の価値ありのお祭りですね。
昭和の子供の頃のお祭りの思い出というと、
お寺の参道から境内にかけて、
いろんな夜店の出るお祭り。
境内の真ん中では、
町内会のおばさんお年産おじさんたちが、
太鼓や笛の音色に合わせて盆踊り。
自分の子供のころは東京音頭だった。
東京生まれなもんで・・・。
金魚すくいは一匹すくうのがやっと・・・。
すぐ紙が破けてしまう。
それが残念なんだけどそれも味わいですよね。
テレビでちらっと映ってましたが、
外人さんが浴衣着て金魚すくい。
紙が破れる度にエキサイトしてる。
日本人だと笑ってすますというところでも、
外人さんにとってはファイトなんですね。
いやに真剣になって挑戦してる。
オーバーツーリズム・・・。
お祭りにも外人さんの姿が目立ちますよね。
日本の夏の風物詩のお祭りも、
だんだん姿を変えていくのかもしれないですね。
一抹の寂しさを感じるのは、
昭和生まれだからか・・・。
タブレット授業始まる林間学校
林間学校で思い出されるのが、
いきなり昭和の林間学校。
夏休みに入ると学年で様々いくのですが、
わがクラスは川の近くのキャンプ場にテントを張って、
班単位でカレーを作って班のみんなで食べる。
班長というのがまた忙しい、
とにかく次々用事を言いつけられる。
カレーを作ると言っても子供の料理。
少々怪しげなところも出てくる。
付き添いのお母さんたちが、
フォローしてくれるのですが、
今思うとなかなか細かいところは、
手抜きになった気がする。
夕食の後はどうしたのか覚えていない・・・。
就寝時間になってもなかなか寝付けなくて、
結構大変な思いをした気がする。
もう少し時代が進むと、
学校でのお泊り会になった、
という話を聞いたことがある。
先生たちの負担軽減策だったのかな・・・。
令和の時代、一人一人にタブレットが配られ、
そこで何かやるらしい。
なんだか想像もつかないですが、
今やノートを持ってというのはないらしい。
タブレットの画面になにが映るのか、
想像ができない・・・。
それこそ何が映ってどうするのか、
指導がないとまったく分からないし、
想像をたくましくしてもなにも浮かばない。
それだけ世の中のシステムが、
進んでいるということだろう。
この流れについていこうとしても無駄だし、
それこそはた迷惑になるだけだろう。
かのマッカーサー大将が言ったという、
老兵は死なず、ただ去り行くのみ。
若いころはなんとも思わなかったが、
今になってくると、
なんだかじわっと身に沁みてくるね。
人間も動物である以上進化してるんだろうけど、
1000年後どういう形になってるんだろう。
いや一億年後どういう形になってるんだろう。
回りの環境に合わせて進化していくんだろうから、
気候が変われば体も変わる、
頭脳労働も変われば、
脳みその形態も変わるんだろうと思う。
なんだかあんまり見たくはないという気がする。
そう思うこと自体去り行く人間の感性なんだと思う。
主催者吟
病院の窓のひまわり眩しかり
街路樹の陰の列入る猛暑の日
かの下宿路地のどくだみ蒸す匂い
セルフレジ老婆の指南声の張り
朝顔の萎れて送る娘の背
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