渡辺さんの俳句傑作選






2011年 7月の俳句






夏祭り化粧まぶしき幼女たち
                今や幼児タレントの全盛だ。
                     一週間を大人並みに予定で埋まり、
             稼ぎまくっている・・・。
                     大人のひがみが聞こえてくるようだ。
                              けっこう自分のひがみが一番大きかったりして・・・。
                   お祭りなんかで小さい女の子が、
                          少しお母さんに化粧してもらって歩いてると、
              子供のくせにというより、
                     かわいいなが先に立ってしまう・・・。
                   そういう心理を巧みに掴まれて、
                     幼児タレントに稼がせてしまう・・・。
          この稼ぐ金額が、
                             大人たちのまぶしく見るレベルの高さを示してる。








サングラスアランドロンに恋をする
                        紫外線がどんどん強くなる昨今の日本。
                   日傘、帽子、猛暑でも長袖・・・。
                       サングラスも売れ筋になっているようだ。
                              サングラスというと思いだすのが「太陽がいっぱい」
              アラン・ドロンの映画だ。
                   あの音楽とあの夏の太陽の光。
                           パッとアラン・ドロンがサングラスをはずす・・・。
                   カッコいいし印象的なところだ。
               サングラスをかけるなら、
                             このあたりのかっこよさを意識してほしいものだ。
            サングラスはずして、
                                いきなり手拭いで顔をバサバサ拭かないでほしい・・・。
                       やはり夢を壊される不快感というのは、
                      いつの時代もあまり変わらない・・・。
                              サングラスにはあの映画を教本にしてほしい・・・。








簾指のきれいな整体師
                     いよいよ日本全体夏休みの風情だ。
                       中央高速など50キロの渋滞は当たり前。
                            とにかく忍耐強く過ごす夏休みが定着している。
                  ほとんどお父さん族ですが・・・。
                          体のメンテナンスをするのもこの時期らしい。
             この句を読んでいると、
                        ホッとしたときに目に入るものの区別が、
                明確に分かるというものだ。
               仕事に明け暮れてる時は、
                         細かいところなど見てても意識はされない。
                 ホッとしたときに目に入って、
                    意識されるのがこれって感じ・・・。
                                このへんは女性も男性もあまり変わらないのかも・・・。
                        古簾ってのがまた日本的で艶っぽい・・・。








大の字の猫にやさしく団扇風

      猛暑到来。
                         毎年のことであまり驚かなくはなっている。
                            しかし、動物の世界だとそうはいかないらしい。
                              とにかく人間と違って毛皮をしっかり着込んでいる。
            見るからに暑そうだ。
          近所の野良猫は、
                      物置のトタン屋根が昼寝の指定席だ。
                    日陰の午前中は気持ちよさそうだ。
                       まさに大の字でひっくり返って寝ている。
                            なかなかいいところ確保は動物も大変のようだ。
                  喫茶店が節電で冷房が弱いと、
           人間でもめげる・・・。
                            飼い主が団扇で扇いでくれるネコはいいなぁ・・・。
              こういう飼い主がいると、
                     人間の幸せ感も違うんだろうな・・・。








短夜のペットの看取り介護かな
                          最近は人間の高齢化は当然の言葉として、
                            ペットの高齢化も話題に上るようになってきた。
                 ペットフードの開発も進んで、
                             バランスの良い栄養を取れるようになった分だけ、
                             ペットたちの寿命も飛躍的に伸びたということだ。
                   もちろん人間でも高齢になれば、
                 介護が必要になるわけだが、
                 ペットも全く同じということだ。
               ご主人様の介護のもとで、
                                 高齢の余生を過ごすのが高齢のペットの運命なのだが、
                  これまたご主人様次第となる。
                                 ご主人様がじっと息を引き取るまで見つめてくれる・・・。
                           時々息してるかどうか確認しに来るだけ・・・。
                           ペットの運命もこれまたそれなりに厳しい・・・。







主催者吟

地蔵岳石仏打てる驟雨かな

絶壁の水子地蔵や夏の雨

夏空へ岩よじ登る槍ヶ岳

皆伏せる雷鳴響く縦走路

山小屋の雷雨に醒めし夢心地




メニューへ



topへ