渡辺さんの俳句傑作選
2012年 2月の俳句
バレンタイン相好崩し鬼上司
バレンタインという、
なんとも得体のしれない行事が、
出現したのはいつだろう・・・。
とりたててその起源を訪ねたところで、
たいした意味もない。
しかし、こと男に限っては、
なんか気になる日ではあるのだ。
チョコレートがたとえ義理チョコでも、
来るのか来ないのか・・・。
甘党の男性がそうは多くないところをみると、
まあ、やはりそれなりのメンツってところに、
ややはっきりした意識があるのだろう。
特に普段あまり評判のよろしくない、
会社の上役にとっては、
ほとんど死活問題だろう。
自分の机に何もないって状況が、
どういう意味を持つのか・・・。
客観的に見れば可笑しいと思えるのだが、
本人は必至だろう・・・。
いきなり媚びてみたりするからいよいよ可笑しい。
まあ、義理チョコのホームラン王になるくらいがオチなのだが、
それでも本人って結構充足感があるんだろうな・・・。
西郷どんの穏やかな眼バレンタイン
明治維新の立役者の一人「西郷隆盛」。
西郷どんが命がけで成し遂げた明治維新。
そして命を落とした明治維新後・・・。
はたして現代日本を西郷どんは、
どう見ているのだろうか・・・。
いまの政治家に対しての意見を聞いて見たいものだ。
けなすとかがこちらの期待だが、
結構よくやっているなんて言葉が出てきそうで怖い。
現代日本の年中行事の一つとなった、
バレンタインの中身が理解できるだろうか・・・。
チョコレートをもらって相好を崩す男性諸氏を見て、
「よかよか」というだろうか・・・。
それとも情けないと嘆くだろうか・・・。
いや明治からこのかた見続けて、
もはや諦めてるだろうか・・・。
穏やか眼にはいろんな意味が推測できるんだよね・・・・。
バレンタイン今日も元気な風力発電
原発反対、再稼働反対。
いまや賛成などと言うと国賊のような雰囲気だ。
とにかく反対と言っていれば、
無事というムードができている。
しかし、原発が稼働しなければ電気料金は、
うなぎ上りになっていくだろう。
電力不足となれば企業の海外移転が進むだろう。
これから一段の円安傾向となれば、
火力発電所の燃料コストは高くなる一方。
しかし、それもこれも全部反対・・・。
風力発電が一番コストがかからなそうだ。
太陽光も燃料はタダだ・・・。
それが一番いいだろう。
この発想だけは元気だ・・・。
しかし、これはバレンタインで義理チョコをもらって、
喜ぶおめでたさとイコールあないか・・・。
こういうところって、
いつに時代も変わらないんだろうな・・・。
獣医師の犬との会話バレンタイン
獣医師という職業の人って、
ペットを飼っているのだろうか・・・。
以前飼っていたオカメインコを調子が悪く、
獣医の元を訪ねたことがある。
非常に扱いがの手際がよかったのだが、
回りを見て病気のペットを見ていて、
自分で買うことってあるのかなという、
一抹の疑問を持ったことがある。
飼ってることってなさそうだなと思ったのだが、
それだけでは面白くない・・・。
仮にに買っていたとして、
どういう飼い方なのだろうか・・・。
品行方正立ち居振る舞いは断然違うのだろうか・・・。
ま、いろいろ想像をめぐらしてみると、
意外に謎な部分って多い気がする。
バレンタインというのは、
こういうときも便利なイベントかもしれない。
チョコレートを持って獣医師に渡しながら、
いろいろ謎を解くことができるわけだ。
この状況で聞けばなんでも答えてくれそうだ・・・。
あれがそのイケメンシェフよバレンタイン
どこの世界でもイケメンとなると話題になる。
イケメンの定義ってなんだろう・・・。
人間でありホモサピエンスであれば、
眼口鼻耳だいたい完備している。
それがイケメンとそれ以外と、
分別されてしまうのはなぜか・・・。
どこが違うんだといって確かに違うのだ・・・。
なにが違うって造作が違う・・・、
ということしか答えはないわけだ。
人間界というのは常に不公平と、
隣り合わせで暮らしてはいるのだが、
このあたりの不公平は、
なかなかいかんともしがたい・・・。
料理の世界だとどうなるのだろうか、
イケメンシェフだと料理の味の評価が、
少し甘くなるのだろうか・・・。
それとも味の評価はそれほど変わらなくても、
チョコレートが集まるということで、
差がつくのだろうか・・・。
これだけでもその他大勢に入る方としては、
十分違いを意識させられるわけだが・・・。
イケメンシェフの噂を聞いたら、
料理を食べたことがなくても、
味を貶しておこう・・・。
主催者吟
霙降る夜の改札急ぎ下り
痩せ霜の並んで地面持ち上げり
茶柱を探す冬日や妻の眉
街灯にキラキラ時雨降る家路
病院の窓に忙しメジロかな
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