「映画でひとこと」−『少林サッカー』
(初出 2003/3/7〜10)

BBSにもカキコしてくれる友人・イネ氏が「『少林サッカー』のDVD借りたので一緒に観よう」と誘ってくれました。
ずーっと観たかった映画なので、これ幸いと彼の部屋まで観に行ってきました。

大ヒットした映画なので、作品についてはあまり説明は要らないでしょうが、一応簡単に。
少林拳を駆使する人たちがサッカーの試合に出て勝ち進んでいく、とこんな感じです(簡単すぎる?)。
この先はネタバレもあるので、ちょっと注意です。

主演のチャウ・シンチー(周星馳)は、監督も脚本もやってるんですねぇ。
映画観たあとに知ったんですけど、ちょっとビックリです。
パフォーマーとしてだけではなく、プロデューサーとしてもあれだけ才能あるとは。
共演のオンナノコ、ヴィッキー・チャオ(趙薇)、これまたかわいいです(レビューするたびに出てくる女優をかわいいかわいいって言ってますね、私)。
もうおととしになりますが、中国人女性が日本軍旗(旭日旗)によく似たデザインの衣装で中国の雑誌にモデルとして登場し、抗議が殺到、コンサート会場でも襲われた事件がありましたよね?
あれ、この人です。
これまた映画観たあとに知ったんですけど、ビックリでした。

肝心の映画の方はと言うと。
面白かったです。
わかりやすいし、バカさ加減も徹底しています。
CG使いまくりの、非現実的な試合が展開されます。
とりあえずそういったド派手なアクションが、見所の7〜8割を占めているんじゃないでしょうか。
でも随所随所に入れられた細かいギャグ・演出も私は結構好きです。
例えば特訓の時の「卵」、キスされる(?)方の男は草をギュっと握りしめます。
シンとのケンカで蟷螂拳を使うやつが構えたとき、そいつは構えた瞬間にプッと屁をこきます。
最後の試合で、シンは坊主頭のムイに「火星に帰れ」と言い放ちます。
やはり最後の試合で敵のキーパーは、ボールの風圧に服が破れてスッポンポンになります。
まだ映画観てない人にはなんのことかわかりませんね、すいません。
とにかくそういう細かいところにも私は笑えましたね。

ただ、一つだけ「ん?」と思ったところがあります。
準決勝で「飛龍兄弟」とかいう二人組が敵として出てくるんですが、この二人、かわいいオンナノコにヒゲを生やしているんですよ。
正直全く意味わかりません。
なんかのパロディでしょうか?
わからなさすぎてちょっと不快でした(というほどのことでもないんですけど)。

あとは主人公シンのキャラクターが大好きです。
彼は何のためにサッカーを始めるかといえば、少林拳を世に広めるためなんです。
その目的のために情熱を燃やし、真っ直ぐに突き進んでいきます。
真っ直ぐ過ぎてちょっとずれてます。
完全な単純バカです。
だがそれがいい。
あの屈託のなさには好感が持てます。
だからムイが出てきたところで「あ〜、なんかこの先陳腐な恋愛テイストを加えなければいいけどなぁ」なんて思ってました。
恋愛の機微みたいな微妙なものはシンのキャラクターに全くあわないし、そういうものを出せばそのキャラが中途半端になってしまうからです。
ところがどっこい、やっぱりシンはずれまくってました。
ムイに初対面から「キレイだ」とズパッと言ったかと思うと、ムイが彼に告白したときには「違う、愛じゃない。友達」みたいな、これもまたズバッと言ってしまう。
常識人からは程遠い行動なんですが、キャラに筋が1本通っていて私は好きです。
そして彼のその真っ直ぐさで、ついに最後には少林拳を世に広めることができます。
このラストは完結感もあり達成感もあり、また面白さもあって非常にいい。
観終わったあと爽快でした。

総じてあれだけ話題になったのも頷ける作品でした。
マンガ『ドラゴンボール』もハリウッドで実写化されるそうですが、ド派手なCGを駆使したこの作品のようなものにすれば、案外楽しめるのかもしれません。
ただし完全なギャグ映画になってしまいますけどね。
それはともかく『少林サッカー』は万人に勧められる作品です。
家族で観ても楽しめるでしょう。
笑いたいときにもいいし、元気がなくなってるときにもいいです。
とにかく必見の傑作。

(映画データ)
『少林サッカー』(香港)
原題:『少林足球』
公開:2001年
製作:チャウ・シンチー、ヤン・クォックファイ
監督:チャウ・シンチー、リー・リクチー
脚本:チャウ・シンチー、ツァン・カンチョン
音楽:レイモンド・ウォン
出演:チャウ・シンチー、ビッキー・チャオ、ン・マンタ
管理人お気に入りポイント(★=1、☆=0.5。最高5):
★★★★☆

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