タイトル■シンガポール・ジモティ通信
書き手 ■かなぶん
シンガポールは淡路島と同じくらいの大きさの
小さな小さな国。この国に住む日本人かなぶん
さんによる、地元民だからこそわかるシンガポ
ールの魅力をお伝えするコラムです。行ったこ
とのない人も、一度行って「つまらない」と思
った人もご注目。本当はこんな国なんですよ!
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<第5回> シンガポールのテレビ
シンガポールのテレビはとにかく健全です。
多国籍国家なので、いろいろな国のテレビをやっているのですが
日本で刺激的なテレビを沢山見ている私たちにとっては、
こちらのテレビはなんというか、すべてNHK?みたいな感じです。まずHなテレビは見かけませんし、
歌番組とかもシロウトさんが出てきて
のほほんとした雰囲気の中、急に終わっていきます。アニメもトムとジェリーとかポパイとかそういうのが多いです。
日本のポケモンとかもやってます。
親としては子供に見せたくないようなテレビを見せないように
コントロールできるのでいいかな。って思いますが。
日本だとバラエティーとかちょっと行き過ぎがあったり
しますからね。(個人的にはバラエティ、大好きなんですけどね)こっちに来た頃、ちょっとハマったのが
タミル語(インド、タミル地方ほ言葉)のテレビ。
インド人は映画好き、だそうで
インド本国ではすごく沢山の映画が撮られているそうです。
その映画がシンガポールで放映されているのですが、
日本でも少し流行した「ムトゥ 踊るマハラジャ」のあの世界です。
いわゆるミュージカルです。もちろんタミル語放送ですから(字幕は英語だったり、中国語だったり)
ただでさえ、なにを言ってるのかわからないのに、ミュージカルなんて
大体あまり脈絡なく歌い出したり、踊り出したり。言葉が分からないと
あまりにも脈絡がなさすぎて、逆に面白いんです。シーンは男性2人と女性1人。勝手に3角関係と設定。
男性2人はその女性を巡って(多分ね)喧嘩に。
その時、その女性は一人の男性をかばった。
「喧嘩はやめて!!(私の中オンリーの字幕)」
すごくすごくシリアスな雰囲気。
いったいどうなるのか??・・・ドンドコ ドンドコ ドンドコ ドンドコ
なにやら怪しげな音楽が・・・それに合わせて女性の肩が揺れる。
表情はまだ、喧嘩は止めて!なシリアス顔。そして突然歌い、踊り始める。
なんじゃそりゃ!しかも結構楽しそうに。ストーリーこそ違えど、大概そんな感じで
「なんでそこで踊ってんの??」
「しかもバックのその踊り子達はどこにいたの??」みたいな。つっこみどころ満載!なんです。
インド映画、かなりいいです。
今度日本でちゃんと言葉が分かる状態で観て見たいです。
それでも多分意味わかんないところで踊っちゃうんだろうな。
とにかく踊りと歌を盛り込むのがメインみたいですから。
しかも長ーい。
長すぎてさすがに最後までちゃんと見たことはないです。とにかく、なんかこういうの日本でも見かけたぞ
っていうようなパクリ物もあるし、
一週間に2、3時間くらいは日本のドラマや歌番組を持ってきて
放送してたりするので、
(リモコンの音声切り替えで日本語に出来るやつもある)
こっちのテレビもそれなりに楽しくっていいのですが。
やっぱり言葉がわからないとつらいものです。
英語に中国語、マレー語にタミル語・・。
最初は良くても、それだけじゃだんだんとストレスに。。。そこで入れました。ケーブルテレビ。
ケーブルに加入すると、オプションでNHKが見れるんです。
NHKワールドプレミアムっていう海外向けに配信されているものです。
NHKでは朝の連ドラとかも毎日見ることが出来ます。
お母さんといっしょとかもPOPJAMも見ることが出来ます。
(この間ユカイくんがPOPJAM出た時は泣くかと思うくらい嬉しかった)今でこそ少し前からJETTVという、日本の映画やドラマを日本語で
放映するチャンネル(銀恋とか黒沢映画、ドラマは田村正和とキョンキョンの
「パパとなっちゃん」とかやってます。なつかしすぎ!)
が出来たので選択肢が2つに増えましたが、NHKしかないときは
たとえその番組がオラウータンの生態とか自分に興味がないものをやっていても
変えるチャンネルがなかったので、それを見続けるしかなく、
ちょっと賢くなったりしてました。それにちょっと残念なのがNHKワールドプレミアムってのは
海外向けに配信されているプログラムなので、
放映権ってのが限られているのです。だから世の中がオリンピックだとか
ワールドカップだって騒いでいても見れません。ニュースの中にその話題が出てきても
音声だけで、画面は関係ない雪気色だったり、河の風景だったり
に変わって「放映権の都合により、放映できません」というテロップが入るんです。
大リーグとかもそうです。止まったままのイチローの写真だけ。
結果だけ聞いても〜ねえ〜。
大体そういう大きな大会とかの前になると、
アナウンサーのお姉さんが出てきて
「そういうわけで放映できませんのであしからず!」って説明してます。こっちのテレビで見れるのかなあ。少なくとも私の周りでは
オリンピック見れたって言う人いなかったので、もしかすると
ケーブルテレビで別契約のチャンネルがあるかもしれませんが。とにかく英語が出来れば問題ないんでしょうね。
ビデオなんかの貸し借りは貴重ですね。
あ、でもシンガポールって
ビデオの持ち込みには検閲が必要で内容にもすごく厳しいので
(特にH系は絶対×。ハリウッド映画でもバシバシカットされるので)
お持ち込みにはお気を付けください。
まあ、でも大概スーツケースに入れてれば大丈夫かなって
思いますが。保証はできません。今回はテレビ中心に書いてみましたが、次回は
VCDなるもののお話をしようと思います。
お楽しみに。
(つづく)
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