タイトル■カメとプレの不思議な世界
書き手 ■加藤さこ

ヌマガメ、リクガメなど4匹のカメ、
そしてプレーリードッグを飼っている彼女が、
カメやプレーリーを飼うことになった経緯や
野生動物としての彼らの現在の状況、
不思議な生態と格闘する楽しさと厳しさ、
いろんなエピソードを語ってくれるコラム。
ある意味、知られざる世界の入口かも。

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【第2回】
カメ基礎知識(その1)

第一回から
ずいぶんと経ってしまいましたが、
やっと今日、浮上しました。
今年もカメネタからスタートします。
どうぞよろしく!

今回はカメについての基礎知識を
紹介してみます。

さっそくですが、カメクイズです。

間違いはどれ?

1.ヌマガメは両生類である

2.カメは鳴くことができる

3.カメは色を認識できる

4.甲羅は脱皮しない

5.カメは甲羅を脱ぐことができる

6.すべてのカメには歯がない

7.スッポンは、実はカメ属ではない

8.カメはオシッコを糞のような固形で出す

9.カメは後ずさりができない

10.カメには耳がない

11.もしもしカメよ〜の
「うさぎとかめ」に登場するのはミドリガメだ

12.カメは本当に万年生きられる

さて、以上12問のうち、
いくつくらい確信を持って
YesNoを答えられますか?

半分以上わかっていれば、
相当カメに詳しい人ですね。

5年前まで私は、この質問すべてに
自信を持って答えられませんでした。
そう、なぁんにも知っちゃいなかったのです。
だから、ほんの少し知ってしまうと
もう止められないくらい
興味が沸いてきてしまったのですよ。

では、こたえ合わせタイムに参ります!

<解答>

1.ヌマガメは両生類である

No。
すべてのカメは爬虫類です。
あたりまえじゃんと思うかもしれませんが、
私と友人3人は両生類と信じていました。
我々が単なるアホだったのかもしれないけどね(笑)。

2.カメは鳴くことができる

No。
カメには声帯がありません。
ただ、くちばしを鳴らすことができるので
時々、キュとかギョという音を立てます。

3.カメは色を認識できる

Yes。
意外にも認識するんです、これが。
獣医さんに訊いてみたら、
緑や赤を好むカメが多いらしいです。

4.甲羅は脱皮しない

No。
リクガメは脱皮しませんが、
一部のヌマガメは脱皮します。
ウチのアカミミガメも
甲羅がペリペリ剥がれます。

5.カメは甲羅を脱ぐことができる

No。
カメの甲羅は皮膚が変化して
できたものなのです。
なので、ヤドカリのように
すっぽり脱ぎ捨てることは
できません。

6.すべてのカメには歯がない

Yes。
2の質問で晒してしまいましたが、
鳥と同じく嘴(くちばし)を持っています。
唯一、唇を持つのがスッポンなのですが、
唇の中に嘴を持っているのです。
歯ではないのですよ。

7.スッポンは、実はカメ属ではない

No。
れっきとしたカメ属です。
日本で食用にされているカメは
スッポンだけでしたっけ。
柔らかい甲羅を持っていて、
英名はソフトシェルといいます。
唇を持っているせいで、
吸い付くと離れないって言われてます。
スッポンの仲間ではないのに、
スッポンモドキなんていう
ウソっ子なカメもいます。
飼ってはいないけれど、
どんなウソっ子か、今度紹介しますね。

8.カメはオシッコを糞のような固形で出す

Yes。
カメは固体のおしっこをします。
透明な液体と一緒に
真っ白な固形物を出すのです。
この正体は尿酸。
鳥も白い糞をしますね。
あれと同じです。
水分の摂取量が少ないと、
カチカチな硬い塊を出します。
リキんでもなかなか出なくて、
便秘のような状態になってしまいます。

9.カメは「あとずさり」ができない

No。
ゴムのような感触の床を嫌うカメが
多いようで、私がお世話になってる
カメ専門の獣医さんのところでは
診察台に乗っけると皆、ずりずりと
あとずさりしています。
カメの集団あとずさりは
ちょっとユーモラスですよ。

10.カメには耳がない

No。
耳の穴はありませんが、
皮膚に鼓膜が露出しています。
目の後ろあたりをよ〜く見ると、
みつけることができますよ。

11.もしもしカメよ〜の
  「うさぎとかめ」に登場するのはミドリガメだ

No。
ミドリガメは意外と歩みが速いんですよ。
童話のカメは、ギリシャリクガメといわれています。
イソップ物語でしたっけ。


ウチで飼ってるギリシャの赤ちゃん。
たしかに歩みは鈍いっす。

12.カメは本当に万年生きられる

No。
これは当然、常識から考えてもNoですよね。
では、本当は何年生きられると思います?
種類によってかなりの差がありますが、
一番長生きとされているのはゾウガメ。
記録では250年以上生きてる個体がいます。
でも、正確な長寿記録は不明だそうです。

今回のクイズはこれでおしまい。
また時々やりますね。
お楽しみいただけましたか?






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