タイトル■狼男の記録
書き手 ■谷田俊太郎
「狼はガガーリン空港へ行く」を主宰している男
の書いた制作記録でがんす。略して「狼男の記録」。
狼男といえば、「ウォーでがんすのオオカミ男♪」
でおなじみの「がんす」でがんす。でも面倒くさい
ので、本文では「がんす」は省略するでがんす。
>>これまでの記録
<138> 6月20日(金)
■■ なんだかモヤモヤ ■■
13時から江古田にある雑貨屋さんを取材。
イングランドvsブラジルのキックオフ、
15時30分までに家に帰ってこられるか?
これが今日の最重要テーマだった。うちから江古田までは約1時間。
取材は1時間半もあれば終わるだろうから
十分帰ってこられる!
…計算上はそうなった。実際、行く時にかかった時間は
約1時間。いけるぞ!江古田は初めて降りたんだけど、
なかなかいい街だった。
古い商店街っぽいだけど、
若者向けのショップや雑貨店もあって、
イマ風でもある。
うまい店もありそうだ。
住むにはいい街かも。しかし暑い。
数日ぶりに夏みたいだ。
空が青い。取材先は「ゴアゴアガールズ」という雑貨屋さんで、
商売はまったく未経験の二人が、突発的に始めたお店とのこと。
「お店をやろう!」と思った瞬間から
オープンまでにかかった時間が、
なんとわずか約3週間というからスゴイ!
勢いの力って素晴らしいなあと思った。
置いてある雑貨もセンスがいいし、いい店だった。
ちなみにホームページで通販もしてますよ。
http://www.h2.dion.ne.jp/~sps/
話が面白かったこともあって
取材が終わったのは15時近くだった。お店の人が心配してくれて(?)
「すぐ近くにスポーツカフェがありますよ」
と教えてくれた。
おお、確かに隣の隣の隣にある!でもあと40分もある。
ただ待ってるのも時間がもったいないし、
どうしよう…。うー中途半端だ。
いや、今から急いで帰れば、
少し最初を見逃すだけですむ。
すぐには点も入らないだろう。
よし家へゴー!というわけで焦った気持ちで電車に乗る。
はあはあ。
家に着いたら、16時くらいになってしまっていた。
うわー30分経過か。
あら、もうイングランドが先制してる。ひるめしを食べる時間もなかったので
大慌てで買ってきたビッグマックをもぐもぐ食べながら見る。それにしてもブラジルはユニフォームが違うからか、
なんだか違うチームに見えた。元気がない気がする。
いつものイケイケドンドン感(?)が感じられない。一方のイングランドもなんだかおとなしく見える。
途中から見たせいなのか、韓国vsイタリアの印象が強すぎたのか、
準々決勝らしからぬ、静かな試合に見えた。やがてロナウジーニョの芸術的ドリブル、
そして鮮やかなパスから、リバウドがゴールし同点に。
さらに後半すぐ、またまたロナウジーニョの
魔法のようなフリーキックで逆転。うお、すげえ!ロナウジーニョ好きとしては嬉しい展開になったものの、
その後も、静かな試合という印象は変わらなかった。
そのロナウジーニョはレッドカードで退場、
ロナウドもひっこみ、オーウェンもいなくなった。
スターも減って、より静かな試合になった気がする。守りに入ったブラジル。
しかし追撃しなくてはならないイングランドからも
いまいち気迫というか、執念を感じられなかった。
そして、そのままタイムアップ。うーん、こんなものなのかなという
なんだか釈然としない気持ちが残った。
日本vsトルコ戦に似た気分というか。
ドイツvsアメリカもテレビで観戦。
カーンはやっぱすごいわ。夜、生観戦に行っていた
加藤さこさんからメールが届いた。(「声」参照)「陳腐な言い方かもしれないけど、
さすがにサッカーの母国と王国の試合っすね。
もう、鳥肌立つくらい感動しました。」
え、そ、そうだったんだ!
やっぱ途中から見たせいだったから?
いや、テレビだったから?
そんなに思い入れがなかったから?
ただ単に俺に見る目がなかったから?
実は「静か」じゃなくて
緊張感あふれる攻防だった?
なんだかモヤモヤしたまま
この日は終わったのだった。
※「本気で戦うイングランドとブラジルを生観戦、
たぶん、僕にとって人生最大のイベントになります(笑)」と言って静岡に向ったロビーさん。
早く感想を聞きたいなと思ってます。
「とるしえ」楽しみにしてます!(つづく)