タイトル■狼男の記録
書き手 ■谷田俊太郎
「狼はガガーリン空港へ行く」を主宰している男
の書いた制作記録でがんす。略して「狼男の記録」。
狼男といえば、「ウォーでがんすのオオカミ男♪」
でおなじみの「がんす」でがんす。でも面倒くさい
ので、本文では「がんす」は省略するでがんす。
>>これまでの記録
<143> 6月30日(日)
■■ さらば、夏? ■■
終わったなぁ、ワールドカップ。
暑かったけど、短かったよね、夏
(by 稲村ジェーン)
今はそんな気分である。
あのお祭り騒ぎっぷり、
異様なアツさは、夏そのものだった。
ビールもうまかった。
ワールドカップは壮大な夏祭りだった。でも、本当の夏はこれから始まる。
そう考えると、今年は夏が2度もあるんだ。
それはいいことだ、うん、実にいい年だ。ところで、夏といえば
来週から始まる新ドラマの
「愛なんていらねえよ、夏」
というタイトルが
頭にこびりついてしまって離れない。愛なんていらねえよ、夏。
…とくれば、
すぐ連想してしまうのは何も言えなくて、夏。
J-WALKよ、今は何処へ…
と目頭を熱くしつつ(嘘)、買い物にいけば
「釣りなんていらねえよ、夏」
と、つい言いそうになったり
(でもしっかりもらう)
小雨が降ってきても
「傘なんていらねえよ、夏」
と濡れてみたり
もう何にでも「、夏」をつけてしまう
奇病にかかったようである。
週末恒例の掃除を命じられると
「掃除なんかしたくねえよ、夏」
バーゲンに行こうとか言われると
「バーゲンなんて行きたくねえよ、夏」
仕事の締切が迫っていると
「仕事なんてしたくねえよ、夏」
韓国vsトルコ戦を見終わると
「爽やかでいいぞー、夏」
W杯決勝戦のキックオフまで
『これを食わずに死ねるか』を見てると
加藤茶、デヴィ夫人、美川憲一など
テレ東らしかぬ有名タレントが多数出てる。
「テレ東に何が起こった?、夏」
決勝戦終了後のカーンを見ながら
「でもあんたスゴかったよ、夏」
何にでも言えちゃうよ、夏。
なんでもかんでもつけちゃうよ、夏。
癖になって困ってるよ、夏。キリがないのでこのへんで、夏。
さて話をワールドカップに戻すと
何十試合見たのかわからないけれど
あの1試合のインパクトが強すぎて
自分にとってのW杯はそこで
終わってしまったような気がする、夏。(あ…)
だから決勝戦も気楽に見ていた、夏。(やめられない!)その1試合とは
決勝トーナメント1回戦
韓国vsイタリア戦。あの試合は本当に凄かったよ、夏。(くどいよ!)
壮絶極まりない試合展開、
ドラマチックで意外な結末、
真っ赤に燃えた熱狂のスタンド
勝者と敗者のコントラスト
日本敗戦と同日という状況設定、
裁定を含めたサイドストーリー、
…まさに完全無欠の名勝負だった。「ドカベン」でいえば
明訓vs土佐丸の激闘(春の甲子園の決勝戦)「キャプテン」でいえば
墨谷二中vs青葉学園の熱闘「あしたのジョー」でいえば
矢吹丈vsカーロス・リベラの死闘格闘技でいえば
桜庭和志vsホイス・グレイシーの
90分間に及ぶ世紀の決闘など、他の歴史的名勝負達に勝るとも劣らない
「作品」だったと思う。
この試合はずっと記憶に残り続けるだろうな。
勝手に俺認定のベストバウト賞を贈りたい、夏。(ふぅ…)
そんな試合を体験できただけでも
ワールドカップを見て良かったよ、夏。(………。)
では、とりあえず
さらばワールドカップという、夏!
(つづく)