タイトル■狼男の記録
書き手 ■谷田俊太郎
「狼はガガーリン空港へ行く」を主宰している男
の書いた制作記録でがんす。略して「狼男の記録」。
狼男といえば、「ウォーでがんすのオオカミ男♪」
でおなじみの「がんす」でがんす。でも面倒くさい
ので、本文では「がんす」は省略するでがんす。
>>これまでの記録
<146> 7月4日(火)
■■ 将来の夢=漫画家 ■■
「ゲームセンターあらし」の作者
すがやみつる先生をインタビュー。「ゲームセンターあらし」は
20数年前にコロコロコミックを愛読していた
現在30歳前後の人間には説明不要な超人気漫画。しかし、今回の取材で
それがどれくらいの人気だったかを
数字で聞いて、改めて唸った。当時は漫画の最低部数は2万5千部で、
(現在はもっと少ないそうだが)
「あらし」の1巻も最初はその部数で発売されたそうだ。
それが発売当日の午前中に完売!
その日のうちに緊急編集会議が行われ
急遽4万部を増刷。でもそれもすぐ完売し、
5巻目が発売される頃には100万部を突破したとのこと。
すがや先生は、あらし以外にも何十万部という
ヒット作をいくつも持っている。「これ5000部、売れるかねえ…」
「いやぁ、2000がいいとこじゃない…?」
と、日頃しょぼ〜い話しかしたことのない
無名ライターからすると遠すぎる世界である。「ああ〜!俺も小学校の卒業文集に書いた
“漫画家になりたい”という夢を追っていれば!と思ったよ」
「今からでもなりなよ!!
私も“燃えよペン”で勉強したから
ベタくらい塗れるよ!」これが帰宅後の我が家の会話である。
万が一億が一、漫画家になれたとしても
誰もがそんなヒット作を描けるわけではない
という根本的なことに気づいてない
バカな二人であった。(しかも大人…)もっとも超人気漫画を描いてしまうと
それはそれで、いろいろな代償もあり、
売れたら売れたで大変なのだ、ということも
教えていただいた取材でもあった。つくづく幸せというのは難しいものだ。
<今日読んだ本>
「サルでも描けるまんが教室」(相原コージ/竹熊健太郎)
(つづく)