タイトル■狼男の記録
書き手 ■谷田俊太郎
「狼はガガーリン空港へ行く」を主宰している男
の書く生活記録でがんす。略して「狼男の記録」。
狼男といえば、「ウォーでがんすのオオカミ男♪」
でおなじみの「がんす」でがんす。でも面倒くさい
ので、本文では「がんす」は省略するでがんす。
>>これまでの記録
<174> 7月11日(金)
■■ パート2とか続編だとか ■■
ここに書くのは久しぶりだなぁ…。さて、まずは最近みた映画の感想を。
チャーリーズ・エンジェル フルスロットル
●1作目と同様にプロモーション・ビデオみたいな映画だけど、それが
楽しい。それがいい。ただ、1作目の方が話がシンプルでよかったかな。
デミ・ムーアとの対決一本に物語を絞った方がわかりやすかったと思う。
ラストも1作目の方がかっこよかった。とはいえ『ジュラシックパーク』
と並んで続編を期待したいシリーズのひとつ。こういうアトラクション
映画みたいのは、遊園地に遊びに行く感覚でけっこう好きなので、定番化
して毎年やってほしい。このキャストを揃えるのは大変だろうけど。
バトルロワイヤル2
●「今日はちょっと戦争をしてもらいます」という言葉通り、今回は戦争
映画だった。いわば『エイリアン2』みたいなかんじ。物語として完全に
完結していた前作の続編を作るということ自体、ムチャな話だと思ってい
たけど、やっぱり相当にムチャクチャなトンデモ映画でした。物語とはほ
とんど関係なく「あの国」と呼ばれるアメリカ批判が前面に押し出されて
るし、一人一人が名セリフっぽい言葉を残してどんどん死んでいく展開は、
『リンかけ』とか『さらば宇宙戦艦ヤマト』みたいなんだけど、感情移入
できるようなストーリーになっていないので、唐突すぎて「????」。
だけども、果てしなく続く銃撃戦とそこから逃れられない恐怖と緊張感は
かなりリアルで、徴兵制度によって自分がいきなり殺し合いをしなくちゃ
いけないということになってしまったら、きっとこんなかんじなんだろう
なと思えた。だから反戦映画としては効果のある作品なのかもしれない。
また話はデタラメなんだけど、やたら迫力のある映画でもあった。撮影中
に亡くなってしまった深作監督のためにもなんとか完成させよう!という
スタッフの意気込みがこの異様な迫力を生み出したのかもしれない。そん
なわけで、決して名作ではないけれど、あまり嫌いじゃなかった作品。
◆ ◆ ◆
ところで、この2作もそうだし、少し前に見た『マトリックス リローデッ
ド』も『CUBE2』そうだけど、どれも続編ばかり。もうすぐ始まる『踊る大
捜査線』もそうだし、『ターミネーター』もそうか。こういう傾向は「なげ
かわしい」と否定的な人も多いだろうけど、個人的には続編とかパート2と
かが昔からけっこう好きだ。最近では『マトリックス』は『リローデッド』
の方が好きだったし、古くは『ウルトラマン』より『ウルトラセブン』とか
『帰ってきたウルトラマン』の方が好きだった。『仮面ライダー』シリーズ
でいちばん好きなのは、もう第何作目だかわからないけれど『アギト』だし。
『男女七人夏物語』よりも『秋物語』の方が好き。駄作といえば駄作だけど
『新巨人の星』だって好きである。映画でも漫画でもドラマでもそうだけど、
確かに多くの場合、オリジナルを超える続編って少ないけれど、必ずしもそう
とも限らないと思う。また登場人物にもその後の人生はあるだろうし、それを
見てみたいという気持ちもある。キャラクターがあまりにもリアルに年をとり
すぎていて失望させられた『Zガンダム』のような作品も、自分が年をとって
から見るとしみじみと味わい深くていい。前作とまったく違う『2』も好きだ。
オリジナルをどうアレンジするのかというところが興味深い。音楽でいうとこ
ろのリミックスの面白さというか。『CUBE2』のダメダメっぷりさえも、あま
り嫌いになれなかったりするし…。バッタもの独特の味わいがあるというのか。
きっと自分自身がイミテーション体質というかアレンジャータイプなんだろう。
よく日本人はクリエイターじゃなくイミテーターだなんて言われてしまうけど、
キッチュなもの独特の愛らしさだってあるのです。もちろんオリジナルの偉大
さにはかなわないけれど、それはそれでなんとなく共感できちゃうんだよなぁ。
2じゃないけど、明らかにビートルズの『サージェント・ペパーズ』をパクった
ローリングストーンズの『サタニック・マジェスティーズ』も大好きだしね。
ただ、話は少々ずれるけど、ケミストリーが大滝詠一を唄ったり、中島美嘉が
オリジナルラブを唄ってるのは、どうもねえ…。意味わかんねえよ、と思う。
(つづく)