タイトル■突刊マット
書き手 ■谷田俊太郎


マット界(プロレス・格闘技界)に関する
読み物企画です。書き手も内容もいろいろ!

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<第22回 2003.6.19> 
大衝撃!吉田がプライドGPに参戦!!



 大変だあッ! 吉田秀彦がPRIDEミドル級GP参戦じゃい!!
 ド肝をぬかれるとはまさにこのこと!これにはたまげた、おどろいた。
 長州の「ウソだろってことがおこる」って予言はこれだったのか!(笑)

 つい先日、プロレス仲間でミドル級GP参加者予想をしたばかりなんだけど、
 誰一人、吉田の名前は思いつけなかったよ。
 そもそもヘビー級だし、トーナメントには出ないって公言してたし。
 うーむ、やるな高田統括本部長。これは大ヒットですよ!
 これぞ大ドンデン返しですよ!
 すれっからしのファンでさえ思いつけなかった、とんでもない発想ですよ!


 吉田抜きでグランプリを予想していた段階では
 誰が出たとしても優勝はランペイジで決まりだと思っていたけど、
 これは正直わからなくなってきてしまった。
 おそらくトーナメントの組み合わせとしては、
 決勝でサク対吉田が実現するようにするはず。

 となると、1回戦は吉田vsシウバか?
 サクが決勝に勝ち上がることを前提に考えると、
 相手は吉田がベスト。これ1試合で東京ドームは満員だ。
 で、ベターなのはシウバ戦。桜庭のリベンジ優勝もドラマティックだ。
 と考えると、吉田とシウバならどっちが勝ってもおいしいし、
 どっちかが消えてくれると助かる。そうでなくとも黄金カードだし。

 が、そうなると桜庭のブロックにランペイジか…(ため息)
 となると1回戦で当てなくても、準決勝でぶつかってしまう。
 俺が思うに、現在のミドル級最強は間違いなくランペイジ。
 決勝は吉田vsランペイジ、これがまっとうな予想かも…。

 いや、一回戦で吉田vsランペイジ、サクvsシウバもあり?
 しかし、これも危険だ。いずれにしてもサクの優勝は難しい。鳴呼…
 1回戦でいきなりシウバvsランペイジを実現させて
 どっちかに消えてもらった方がいいかなぁ…


 …いや、話が脱線してしまった。本題は吉田ですよ、吉田!
 ホイス(柔術)、ドン・フライ(プロレス)、佐竹(空手)にすべて楽勝して、
 いまだに底の見えないこの男。いったいどれほど強いのか?
 それが遂に明らかになる時がきたのだ!

 なにしろ吉田vsサク、吉田vsシウバ、吉田vsランペイジ、
 どの組み合わせにしても超黄金カードですぞ。
 相手は正真正銘、現在進行形のチャンピオン・クラスばかり。
 こりゃ興奮しなけりゃウソでしょ、奥さん。はあはあ。
 もうグランプリ大成功は決定したも同然ですよ。
 
 もう今年のマット界の主役は吉田に決定ですよ!夏男はユーですよ。
 中西のK-1出場もふっとびましたよ。マット界の話題独占ですよ。
 

 しかも、吉田は来年のヘビー級トーナメントにも出場するというのです!
 来年の主役もこれで決定!
 吉田vsミルコ、吉田vsヒョードル、吉田vsノゲイラ、吉田vsサップ!
 これまたよだれだらだらもんの超ド級夢対決が来年には実現するんです。
 かつて小川に期待していた夢を、吉田が叶えるのです。
 で、吉田なら、総合格闘技における前人未到の二階級制覇、ありえる気がするのです。

 この「気がする」ということだけでも、デカい。大デカです。
 なにしろ、ヘビー級にせよ、ミドル級にせよ、PRIDEにせよ、K-1にせよ、
 日本人スターの不在がマット界における目下最大の問題点。
 つーか、もう誰もヒョードルやミルコやシウバやランペイジに勝てる
 日本人がいるなんて思ってない。とっくにあきらめてしまってる。

 そこで吉田です。唯一の希望が吉田なのです。
 吉田の強さはまだ未知のベールに包まれているのです。
 そこに期待しているのです。

 佐竹は論外としても、ホイスもドンも吉田と対戦した時点では峠をすぎていた。
 しかし、そうはいってもかつては世界の頂点に君臨した選手たちです。
 そういった強豪に、吉田はあまりにも簡単に勝ってしまった。
 「強すぎてつまらん」とブーイングされるほど、あっけなく。
 
 だからこそ、吉田にはまだ幻想が残っているのです。
 もしかしてミルコやヒョードルにも勝てるんじゃないかという気になれるんです。
 今やそんな幻想を抱ける日本人は吉田しかいない。
 この幻想を抱けるというだけでも、すごいことなのだ。

 これで実際に結果をだしてしまったら、どえらいことなのだ。
 絶望からの大逆転。奇跡のビッグアップセット。
 ニッポン、チャチャチャ。日本列島大興奮。
 日本を代表する世界的スーパースターの誕生なのだ。
 日本人のプライドを回復させた英雄になるのだ。
 世界一になれば、もう松井、イチローどころじゃないのだ。
 妄想は爆発なのだ!もう支離滅裂なのだ。

 とにかく!吉田のプライドGP参戦には夢がいっぱいである。
 夢がモリモリである。ドリームズ・カム・トゥルーである。
 ミルコvsヒョードルの世界最強決定戦の「先」が見えてきたのだ!
 サク対グレイシー一族以来の大興奮を感じられる時代がやってくる!
 格闘大河ロマンは終わらない。新たに始まるのだ。
 ビッグサマー、いやエンドレスサマーの到来だ。


  …と、さんざん書いてきてなんなんだけど、
 それでも俺の本命は桜庭! プロレスファンとしては当然そうなる。
 未練がましいと笑わば笑え。柔道よりプロレスなのだ!
 今年11月、東京ドーム、PRIDEグランプリ決勝戦。
 桜庭が吉田に勝つ!歓喜だ、号泣だ、プロレスラーは本当は強いんです、だ!
 

 ああ、妄想だけでごはん十杯はくえるな。
 とにかくそれが嬉しくて仕方ない。

 アツい夏がやってきた!





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