1月31日(金) 〜かけない・金八・アギト・恐怖奇形人間〜


1月も今日で終わり。早いような長かったような。

 しばらく何も書けなかったので、
 ここ1〜2週間のメモをまとめて。

周期的にやってくる「か、かけない」現象に陥っていた。
 その気分と少し重なる言葉をみつけた。

 「しゃべるな。
  しゃべれば、おまえは他人の言葉に埋めつくされてしまう。
  語るな。
  語れば、おまえは同じことばかりくり返す退屈な人間になる。
  沈黙するな。
  沈黙すれば、おまえはブレーキのきかない妄想の虜になる」
  
           (『M/世界の、憂鬱な先端』吉岡忍)

そんならどーせいっちゅうじゃ…?とは思うものの、この気分わかる。

ずっと滅入っていた。全方位的にネガティブ・モードだった。
 森下社長の自殺、W-1後遺症がその要因のひとつだろう。
 雑誌もテレビも見る気が失せるほど本格的に気が滅入った。

 「ボクには明るい未来が見えませ〜ん」(健想)
 「見つけろっ!テメエでっ!」(猪木)
 だよな…とは思いつつ、どうにも気持ちはタイタニック。
 これに関してはいまだ出口は見えず。私は難破船…。


金八の月だった。連日、中学生気分で熱くなる。
 おととい「卒業式前の暴力」が放送。ボロ泣きだ。
 それはそうと、俺は池内先生が好きです。


日本一遅いアギト狂と化した。狂った。燃えた。今さらながら。
 『クウガ』の傑作っぷりに驚いたのはつい最近のことなのに、もう遠い昔のよう。
 終わったばかりの『龍騎』でさえ、記憶の彼方へ…。
 この面白さ、尋常じゃない。面白すぎだよ、『アギト』。

 多彩な登場人物、過剰なドラマ性、たっぷりのケレン味、病みつきになる中毒性。
 これでもか!というほど、面白要素がギュウギュウ詰め。
 また、こんなに笑えるドラマは他にあまり記憶がない。
 笑えて泣ける群像劇という意味では『木更津キャッツアイ』が近いか。
 さらにそこに『ツインピークス』『QUIZ』的な
 連続ミステリーの要素も盛り沢山なのだから、たまらない。

 「クウガは美しい作品、アギトは面白い作品」
 脚本家・井上敏樹氏の言葉はまさにその通りだと思う。

 「私は人間を信じてる。アギトは人間の可能性そのものよ。
  アギトを否定するなら、人間に未来はないわ。」

 数ある名セリフの中でも、小沢澄子のこの言葉は特にしみた。
 “人間”の部分を、“特撮番組”に置き換えても考えられ、
 『アギト』という作品の志が明確に伝わってきた。
 
 現在大流行中のインフルエンザにはならなかったが、
 俺のアギト熱はしばらく治まりそうにない。
 

“笑える”といえば、『少林サッカー』以上に笑える伝説のカルトムービー、
 『江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間』が明日、新文芸座で上映される。

 この怪作、過去3度ほど見にいったけど、必ず腹がよじれそうになった。
 一度オールナイトで見たときなど、上映後にスタンディングオベーションまで起きていた。
 映画館で観客のほとんどが拍手してる光景を見たのは、33年の人生でこれ一度きり。

 おそらくテレビ放映もDVD化もされることはないだろうから、
 この貴重な機会は逃せない。また思いきり笑いにいこう。
 しかも江戸川乱歩の孫という人のトークショーもあるそうだし。

 あの本気汁の馬鹿馬鹿しさで、うじうじした各種悩みなど吹き飛ばすのだ。



1月19日(日) 〜挑戦についての悲喜こもごも〜

『龍騎』がいよいよ最終回。

“英雄くん編”の素晴らしい終わり方を見て以来、
きっと納得いく結末になるだろうと確信していた。

でも、ひとつだけ大きな不安があった。
<最終回先行映画化>と謳ってしまった劇場版と
リンクさせるのか、させないのか?

劇場版をスパッと切り離して考えちゃえば、
最終回については何も心配することはなかったけど、
あったものを、なかったことにしちゃいかんでしょう。

それ次第でこの作品への評価は大きく変わる。
そう考えていた。

なので、最終回が刻一刻と近づきながらも
一向に劇場版とリンクしていかない展開にヤキモキ。

「やっぱりアレはなかったことにするのか…?」
「でもそりゃサギだよ、あんた…」
「とはいえ、もう時間がない。やっぱり無理があったか…」
そんな風にあきらめモードが次第に強くなっていったのだが…

結果的には、不安は杞憂に終わった。
実にステキな最終回だった。

うやむやになりそうだったあれやこれやにも
すべて納得がいった。完璧といってもいいと思う。
素直にジーンとできた。

そして、このエンディングを踏まえて、
また改めて1話から見直したくなり、
劇場版もまた見たくなった。見事すぎる。

『クウガ』『アギト』(まだ途中までしか見てないけど)
『龍騎』と3作品連続で、
それぞれまるで違う路線でハイレベルな挑戦を繰り返し、
しかも完成度の高い作品を作り続けた
平成ライダー・スタッフは凄いの一言だ。

来週からは、シリーズ第4弾、『555(ファイズ)』が始まる。
しっかし、まだなにか違うことができるんだろうか?
もうすべてやりつくしてしまったように思えるし、
『龍騎』の成功でさらにハードルが高くなってしまった。

しかも、555の顔は絶句するしかないデザイン。
インパクトだけは十分すぎるけど、
「まるで鬼太郎のオヤジ」と早くも非難ゴーゴーゴー。

携帯電話が変身アイテムってのもねぇ…

しかし、『龍騎』も最初はそうだった。
あの顔だし、カードが変身アイテムってことで
当初はボロカスに言われていたものだ。

だから、奇跡は4たび起きるかも、と思える。
三重苦四重苦状態のこの番組が果たしてどうなるのか?
無謀にも思えるまた新たな挑戦を、見守っていきたい。



ガラ〜ンとした寒々しい東京ドームで
「WRESTLE-1」を見る。

朝のさわやかな気持ちはどこへやら、
実に暗澹たる気持ちになった。

これはプロレスじゃない、新春スターかくし芸大会なんだ、
そう割り切るしかない。

なにしろ「WRESTLE-1はプロレスじゃない」
そう作り手側も宣言してるのだから、
文句は言うのは筋違いなんだろう。
素直に笑ってればいいのかもしれないが…

やっぱり煮え切れないものは残る。

なにより、去年あれだけの感動を残したマット界の大財産、
“サップvsホースト戦”をあんな風にしてしまうのはどうなのよ…?

好きだった女の子が汚されてしまったような、
清純派アイドルのAVを見てしまったような、
あれば見るにせよ、できれば見たくなかったものを
見てしまったような、そんな気持ちになった。

…とか考えてる自分は、田舎の純情な青年みたいで
ダサイ気もするんだけど、遺憾ながらそれが正直な感想。

どんなジャンルにせよ、
新しい挑戦的な試みに対しては
基本的にすべて支持したい気持ちがあるんだけど
これはちょっとなぁ…

早く忘れたい。というか、なかったことにしてほしい。

と言いたいところだが、あったものはなかったことにはできないし、
どうであれ新しい挑戦であることは、間違いのない事実だし。

うーん、イレギュラーを起こしてるな、オレ…。
やっかいなものが生まれてしまった。



1月17日(金) 〜いい旅・謎の土下座・UWF的〜

森の事務所でZ本の打ち合わせ。

すぐ近くに旧正田邸があるそうで、
なにやら周囲は物々しい雰囲気だった。

今回の打ち合わせで、かなり本の全体像が見えてきた。
思惑通りに作ることができれば、かなり面白い本になるはず。

この仕事をしていて、最も楽しいのはこの段階だ。
互いにアイディアを出しあって、同じ夢想を共有し合う。
極論すれば、仕事してて楽しいのはこの瞬間だけかもしれない。
旅行は、行く前がいちばん楽しいのと同じだろう。

何の打ち合わせもなく、ビジョンも示されないまま、
ただ言われたことをやってくれればいんです、
と発注される仕事もあるけども、あれはつまらない。
いちばん楽しい瞬間がないんだからさ。

もちろんプロである以上、それでもやらなければいけないのだが、
実作業というものは、まあ大変なだけのことがほとんど。
一緒に作りあげた夢を形にしようと思うからこそ、がんばれる。
行きたい場所にワクワクできなければ、いい旅にはならない。
だからこそ最初に、目指すべき理想郷を描くことは重要だと思う。

今回は行ってみたい理想郷が見えている
いい旅にしたいものだ。


 

それはそうと、五反田で不思議な光景をみた。
路上の隅で、お互いに向き合って、
ずっと土下座しあってる若い男女がいた。
女はきれいな毛皮のコートを身につけていた。

周囲の野次馬(我々も含む)も気にせず、
かなり長い時間、二人はず〜〜〜っと土下座しあっていた。
なにかの新興宗教?テレビだかビデオだかの収録?
いや、それとも違うように見えた。
別れ話にはしては奇妙すぎる…。

あれは一体なんだったろう………?
こんなにわけのわからない光景は
これまだ見たことがないような気がする。
まさしく“UNKNOWN”。




このメモを読んでくれたYさんとクウガの話になった。

小さな息子さんと一緒に見ていたYさんは
「親の目で見てしまうので、クウガについては否定的になってしまうんですよ」
と言っていた。たしかにクウガは残酷な場面も多いし、
子供向けとはいいにくい。大人が見ても、かなり難しいストーリーだ。
その気持ちもわかる。たしかに基本的には子供番組なんですよね。

「ただ、僕らの子供の頃だってセブンとかはそうだったじゃないですか」
と僕も言ったものの、この問題はこのジャンルが背負った宿命だろう。

それについて考えていたら、誰かが書いていた言葉を思いだした。
「クウガはUWFみたいなものだった」

従来のプロレスの規制概念を破壊し、新たな試みに挑戦したのが、UWF。
リアリズムを導入することで、プロレスの矛盾点を解消しようとした。

それによって多くのマニアを熱狂させたものの、
古きよきプロレスの楽しさを消してしまったという意味では、
全面的に肯定していいものでもなかったかもしれない。

クウガはたしかに、旧UWFに似ている。
従来の子供番組然としたライダー作品に飽き足らなかった
大人に向けられた、リアリズムに徹した仮面ライダー。

たとえばロボット番組における『ガンダム』、
ウルトラマン・シリーズにおける『ティガ』、
怪獣映画における『平成ガメラ』も、みなUWF的といえそうだ。
様々なジャンルにおける“UWF”の是非か…

でも、僕はやっぱり“是”。
新しい扉を開くことは、功罪も大きいけれど、
その結果、より大きな可能性を生みだす。

マット界にWWEとPRIDEが共存しているのと同じように
今でもちゃんと、子供向けに徹した戦隊シリーズもある。

両極端なベクトルの表現が混在しているのは、
そのジャンルの成熟を意味してるんじゃないでしょうか?

そう考えると、『アギト』はUインターっぽい。

旧UWFをベースに、本来のプロレスの醍醐味も加味した、
という意味あいで。どうでしょう?



1月16日(木) 〜無題〜

なんだかんだと忙しくなってきた。


1月15日(水) 〜西麻布〜

西麻布のレストラン“Brava table”で取材。

独特のデザインで広く感じられる空間、
椅子やソファの座り心地も気持ちE。
なんとなくポストモダン。(意味不明)

昼下がりに読書したりするに最適そうだが、
西麻布なんてまず滅多に来ないよなぁ。


1月14日(火) 〜原点〜

谷中にあるアンティークショップ「EXPO」へ。
日本一の万博グッズ収集家の方を取材。

ウルトラQ、マン、セブンで怪獣に夢中になり、
その後に、怪獣に変わるネクストヒーローとして
岡本太郎の「太陽の塔」に魅了され、
興味は怪獣から万博へ。そんな幼少時代の体験が、
現在の原点になっているそうだ。
世代は微妙に違うけど、とても共感できる話だった。

自分の場合は、怪獣からプロレスへ、なのかな。
いずれにせよ、あの頃の子供にとって
怪獣はその後の人生を大きく左右してしまう( 狂わせる)
ほどの巨大なファーストインパクトだったんだよなぁ…。

今の子供たちにとってのそれは何なんだろう?

とか少し考えつつ、いそいそと「アギト」を見始める。
幼少時代から成長してない自分を自覚するが、んなこたぁいい。
おもしろいものはいつになってもおもしろいのだ。

いきなり謎、謎、謎、謎…のオンパレード!これまたすごいぞ。
謎の量がハンパじゃない。全編、謎。まさに“UNKNOWN”だ。
「かつてこれほどまでに謎だらけの番組があっただろうか?
 ツインピークス?エヴァ?QUIZ?いや、それ以上だ!」と興奮。

しかしクウガといいアギトといい、これほどの刺激物が世の中に
あったことに気づかずに3年間もすごしていたことが少々悔やまれる。
どうせならリアルタイムでこの興奮を味わってみたかったな。


1月13日(月) 〜笑顔〜

ここ数日間で「仮面ライダークウガ」全49話を一気に見た。

去年の夏、友人から「ぜひ見てほしい」と全話分のビデオをもらった。
それから半年もたってしまって申し訳なかったけど、やっと見終わったよ。
そして、わざわざビデオをくれた理由もよくわかった。

以前から、彼以外のかなり多くの人からも「クウガ、面白いよ」という
話は聞いていたし、世間的にブームになっていたのも知っていた。

しかし! こんなに面白いドラマだったとは!
こんなに感動するとは!こんなに真摯な作品だったとは!
正直言って、かなり驚いた。

現在放映中の「龍騎」は見ているので
ある程度、志もクオリティも高い作品だってことは想像してたんだけど、
それでも驚いた。まさかこれほどとは…!

端的に表現すると「すんげーおもしれえ!」

物語の序盤は、まだそれほどでもなかったものの、
中盤から最終回に至るまでの怒涛の展開には、
もう見ることをやめられなくなってしまっていた。

“仮面ライダー”ということで
「大人の鑑賞にも耐えうる」とか「子供番組にしてはよく出来ている」
というような言葉で形容されることがきっと多いのだろうけど、
そういうレベルじゃないな、これは。
いわゆる大人向けでも、これほどのドラマはまず滅多にないと思う。

本当に久々に、ハマる悦びというか、
物語に夢中になる快感を味わえたよ。

なにがそんなによかったのか?
それについては改めて書いてみるつもりです。
まだ余韻に浸っていたいし、
よかったとこがありすぎるし。

というより、もう次の「アギト」を見たくて仕方ない…



1月12日(日) 〜春みたい〜

今日もあたたかい。

今年度は季節の前倒しがすごいけど、
いくらなんでもまだ春じゃないよね。



深作監督が亡くなった。
訃報がつづくなぁ…。

1月11日(土) 〜渋谷〜

「バーゲンだから」ということで
ダッフルコートを買いに渋谷へ。

けど、ほぼどこの店でも売ってなかった。
ダッフルコートは流行ってない模様。

仕方ないので、東横のれん街で
カツサンドやコロッケや(←おやつ)
おでんのタネを買って帰ってきた。

食材の買い出しにしては
遠出だったな。



1月10日(金) 〜昨日の今日〜

子供のころ『タイガーマスク』の漫画を
読み終わったときのことを思いだす。

かつては“黄色い悪魔”と呼ばれ、
恐れられ憎まれる存在だったタイガーマスク。

だが、数々の死闘をくぐりぬけ、
やっと正統派レスラーとして支持を得るようになり、
人生の栄華をきわめようとしたまさにその時、
彼は突然、車にはねられて死ぬ。

劇的な最終回だったアニメ版と違う
あまりにもあっけない唐突な漫画の結末に
当時ひどく茫然としたものだった。

栄光のあとには破滅が待っている。
いいことは長く続かない。
頂点にたった瞬間に転落が始まる。

人生ってそういうものなの?
子供心にそんなことをぼんやり考えた
初めての体験だったような気がする。

なんだかあのときの気分を思いだす。

けれど、他者から人生を絶たれることと
自分で絶ってしまうことはまるで違う。

本当にこれからというときに
いったいどうして…?

そんなことわかるはずもないし、
他人がどうこう言えるものじゃないけど

残された人々のことを考えると
どうにもやりきれない。

はぁ…

あの人のやってきたことにとても感謝している。
数えきれない感動を与えてもらったと思う。

でも、まだ御冥福をお祈りする気持ちには
なれないんだよなぁ、正直に言って…



死は生の対極としてではなく、その一部として存在している。
                     (ノルウェイの森)



1月9日(木) 〜えええ〜〜〜〜ッ!〜

PRIDEの森下社長が自殺したらしい。

新宿のホテルで首を吊って死亡しているのが見つかったそうだ。

なぜ?どうして?なんで?これからじゃないですか?
今、ニュースを聞いて混乱している。

今朝の新聞で「今年はPRIDEグランプリを開催します!」
「吉田選手にはもっと客を楽しませる試合をしてほしい」
なんてコメントが報道されてたばかりだというのに…

去年、空前の格闘技ブームを起こしたK-1とPRIDE。
なのに、K-1の代表・石井館長は脱税容疑で立件…
そして、PRIDEの代表・森下社長は自殺……

何がいったいどうなっているんだ!?
なんでなんですか!?



1月8日(水) 〜のびのびた〜

昼。ゆでたまごを作っていたら
鍋に入れてた“おたま”が燃えていた。

おたまの把手が溶けて
ポトッと落ち、炎と化していた。

炎を消火して、残骸になった把手を
ガスレンジからどかそうとすると
むにゅにゅにゅ〜んとプラスチックの糸が伸びた。
納豆の糸みたいに、それは果てしなく伸びた。
なかなか切れなくて困った。

夜。渋谷で打ち合わせの後、居酒屋へ。

チーズオムレツを食べようとすると
むにゅにゅにゅ〜んとチーズの糸が果てしなく伸びた。
なかなか切れなくて困った。

昼に見た、溶けたプラスチックによく似てた。


1月7日(火) 〜機械と私〜

DVDプレイヤーにつづいて
CDプレイヤーが本格的に壊れた模様。

とうとう1曲につき
頭の数秒しか流してくれなくなった。
超ウルトライントロクイズ状態。
クイズドレミファドン!

CDもDVDもまだ2年も使ってない。
たしかに安物だし、ヘビーな使い方もしてたけど、
君たち、ちょっと壊れるのが早すぎないか?

そういえば携帯電話を買い替える時も
「今までのは3〜4年使ってました」
と言ったら、店の人がギョッとしていた。

「ふつうは1年くらいが寿命ですよ…」と。

しかしさ、昔のビデオデッキやステレオといった
機械は、10年以上は平気で使えたもんだ。
たしかに値段が安くなった分、壊れやすいのかもしれんが、
使い捨てにしちゃ高額すぎないか。

頭にくるな、まったく。出費も痛いし。
とかこんなところでぶつぶつ言っても仕方ないんだけど。
そういえばパソコンも今日は怪しい動きをしてたな。

機械不信が強まる2003年初頭。
年末に友人に言われたことを思いだす。

「でもタニタの仕事が一番機械への依存度が高いんじゃないの?」

そうなんだよな。電話とパソコン、ファックスがライフライン。
それがなかったら、まったく仕事にならない。
機械は唯一にして最大のタッグパートナーなのだ。
好きじゃなくても苦手でも、離れられない。

吉田戦車先生の泣ける名作『一生懸命機械』でも読んで、
機械への思いやりを思い出してみるか。

物事の負の側面ばかりを見ない。
これが今年のテーマのひとつである。



1月6日(月) 〜王様の耳はロバの耳〜

今宵もまたまたZERO-ONE後楽園へ。一応、仕事で。
なんだか後楽園ホールが会社にように思えてきた。

それはそうと、今日は幾人かの人に秘密の話をいろいろ聞いた。
おもしろい話、びっくりする話、おめでたい話、などなど。
不思議と今日はそういう日だったみたい。

そしてそのたびに「人に言っちゃダメだよ!」と念を押された。
外でも押され、家でも押され、口には厳重なチャックが。

ホームページなんてやっているもんだから、
拡声器のような危険人物に思われてしまうのでしょうな。
でも、もともと口は堅いつもりなんですけども。

そういうわけで、今日は書けることがない。
人に聞かせたい話ほど、書けない。
インタビュー取材などでもそう。それがたとえいい話でも。

世間は秘密でみちている。



〜年末年始の記録〜

あけましておめでとうございます。
みなさんはいかがおすごしでしたか?

僕はというと、例によって例のごとく
飲んで飲んで飲まれて飲んでの日々でござんした。
確実に太ったでしょうな。

29日…ZERO-ONE帰りに朝まで飲む in 水道橋&八重洲
30日…帰省して中学時代の友人達と朝まで飲む in 友人家の台所
31日…実家で「イノキボンバイエ」見ながら飲む in 塩尻
元旦…高校時代の友人達と朝まで飲む in 穂高温泉郷の貸別荘
2日…善光寺で初詣した後、妻の実家で飲む in 前橋
3日…佐野で祖母や親戚に会った後、家に帰ってきて飲む 
4日…「はじめてのおつかい」など見ながら飲む
5日…ZERO-ONE USA帰りに飲む in 水道橋

といったかんじで、ほぼ例年通りの
美しきワンパターン化した年末年始でしたが、
元旦に泊まった“貸別荘”なるものは、
初体験だったので、なかなか新鮮でした。

そこは、映画『リング』で松嶋菜々子が
貞子のビデオを見てしまった別荘みたいな建物で
世間から隔絶されたような趣きがとてもグー。
暖をとるのは、“まきストーブ”。
まきがバチバチと燃え、夜には雪が降ってきて、
白銀の世界っぽい雰囲気がなんともいいかんじ。

翌朝には近くのホテルで露天風呂に入り、
冷たくしゃきっとした蕎麦を食べ、気分は最高。
新しい正月のすごし方を発見した気がします。

また、今回は塩尻から諏訪湖周辺、
安曇野から松本、長野市内、
前橋から佐野、と毎日移動ばかりしていたせいか
その土地ごとの人達の話をいろいろ聞いたからか
地方の良さみたいなものを
改めて見直したのが個人的なトピックスでした。

昔は、地方は閉ざされた狭い世界で、
東京は無限の広がりがあるような世界に思えていたんですが、
今になると、むしろその公式は逆に感じるというか
むしろ山や森といった自然がすぐ身近にある方が、
意識が広がっていくような気持ち良さがあるんじゃないかというか
情報が少ない方がかえって豊かな生活ができるんじゃないかというか
うまく言えませんが、そんなようなことを感じました。

これは、年をとって里帰り志向が強まっただけなのか、
あるいは東京に飽きてきてるのか、一種の現実逃避なのか、
それともただのないものねだりなのか(これかもな〜)
自分でもよくわかりませんけど、
まあ、そんなことを強く感じた次第です。
UターンだかIターン志向だかっていうのは、
きっとこういう気分なんだろうな。

ともあれ、今日からまた東京にて平常活動を再開。
酔いをさまして現実世界に戻らなくては、です。

おみくじによると、今年は“吉”。
なんだかんだとお互いがんばっていきまっしょい!




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※狼男=狼はガガーリン空港を主宰している男の略