タイトル■短すぎた夏 〜私が田中康夫氏に投票した理由〜
書き手 ■長野 県太郎♂(仮名)

「もう今は昔になった長野県知事選挙。一人
の有権者として燃え損ねた記録を気分の向い
たときに書いていて、何となく文章になりま
した。オーガガのコンセプトに合致しました
ら掲載してくれるとうれしいです」という投
稿をいただきました。もちろん喜んで掲載さ
させていただきます。長い文章だったので、
何度かに分けてアップしますね。ではでは。

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(6)自分にとっての長野県知事選挙

9月1日、午後8時。
全ての投票所が閉じられたその「瞬間」、
テレビの速報は田中康夫氏の当確を報じていた。

日本全国に注目を浴びた長野県知事選挙の幕切れは、
あまりにも、呆気なかった。

その程度の選挙だった。…そんな気がする。

田中康夫氏が再選した暁には
県会議員を辞職すると鼻息の荒かった方々は
時待たずして、辞任の意向を固めた旨、報道された。

最近、県議会最大会派であった県政会が解散したことは
もはや全国紙には小さな記事にしかなっていないことだろう。

所詮、その記事程度の価値しか
なかった選挙だったのかもしれないと思う。
しかし、よく考えてみれば
自分にとっては
選挙に一瞬でも熱くなることができて
有権者としての意識にめざめた
意識改革のキッカケにはなったわけだ。
これまでに経験してきた選挙に比べれば
あながち、多額の税金をかけて
無駄だった選挙ではなかったようにも思われる。

だが、やっぱり今回の県知事選挙で
長野県民に、ひいては日本国民に
政治の対する関心を
取り戻すことはできなかったのではないだろうか?

あまりにも呆気ない結末。
争点が日を追うごとに朧になる選挙活動。
相手に対する個人批判を繰り返し吠えるばかりの論戦。

どれも私の県政に対する関心を
熱く燃える思いに蘇らせるものではなかった。

県民に、県政に対する関心を
より深めることなく終えた選挙…。
このことを喜ぶ、あの人たちの顔がふと見え隠れする。

「重要なのは、高校にはいることではない。
  高校に入って何をするのかということが重要なのだ…。」
…ふと、中学生の頃、進学する高校を決めている頃に
誰かが語った言葉を思い出した。

最も重要なのは、知事になったという結果ではない。
知事になってどんな県政をしていくのかということが重要なのだ。

田中知事が、どんな施政をしていくのか?
不信任案決議を県民に否定された県会議員が
どうこの半年振る舞っていくのか?
来年4月には、統一地方選において県会議員の選挙が行われる。
この選挙は、是非とも
田中県政に対する「真の民意」を問う選挙になってほしい。
田中施政の動向や成り行きが
透明に伝えられていくことを深く願ってやまない。

これまで以上に、田中康夫長野県知事が
どんな長野県にしていくのかを
心して注目し、見守っていきたいと思う。



(了)





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