タイトル■ニューヨーク貧乏 〜金が尽きたら、さようなら〜
書き手 ■マイティー井上Jr
現在ニューヨーク在住のフォトグラファーによる
貧乏生活報告を含めた、ニューヨークの今を伝え
る身辺雑記です。あくまでも1個人のみの視点で
お送りするエゴイズム通信であります。「セプテ
ンバーイレブンで激減した観光客を1人でも多く
ニューヨークへ呼び戻したい!そんなピュア−な
気持ちもありますよ」という、そんな企画です!
>バックナンバー
第1回
■■■ ニューヨーク留学のキッカケ ■■■
今回から
オーガガ・ニューヨーク特派員の私、
マイテイ−井上Jrが
ニューヨークでの地味な生活ぶり、
渡米の決断から
現在の内面的なことなどを
紹介していきたいと思っています。
では、では。
プレリュード
2000年5月 <言っちゃったよ!>
当時、付き合っていた彼女が
結婚をほのめかしてきた。
バブル崩壊後、収入が4割減だっため
「ガス欠寸前の車に漬け物石載っけるようなもんだよ!」
と俺。
「何年待たせるんだ!」
と彼女。
「なにはともあれ今はダメ!
結婚前に留学とかしたいんだよ
写真とか英語を磨くために」
密かに考えていたが、
なにも具体化していないことを言ってしまった。
ただその当時、
仕事などにバーンアウト寸前で
いろいろと余裕がなかったと、今は思う。
結果は、彼女が
「待てないし、待たない。」との事で破局。
人を漬け物石扱いした私の不徳のいたすところでしょう。
2000年9月<オイオイ!>
その日の仕事に溢れ、
なにげなくインターネットで留学ページを
興味本意でいろいろ見ているうちに
「学生の頃に行きたかったよな〜。
俺らの頃は高くて夢でしかなかったもんな〜。
エーーーッ!?
今ある金で取り敢えず1年はいけるよ!」
と、なんとなく思ったのが最初。
そこからネットサーフィンを続けること2時間、
とある財団法人の留学ページに辿り着いた。
そこは留学に際するエ−ジェント手数料がなし!
他は15万〜20万ぐらい払わなければ行けないのに。
しかし、そんなことをすぐに
鵜のみにするほど初心じゃない。
取り敢えず冷やかしでメールを送った。
すると翌日、しっかりした文章で返事が帰ってきていて、
そこには
「留学希望の学校のパンフレットを発送しました」とあった。
「アレ?このひとマジにとってるよ」と、
こっちがビックリするほどの手際の良さ。
「オイオイなんだか具体的になってきたぞ」
しかし、まだこの時点で
決心するほどの勇気はなかった。後日、パンフレットが届き、
見ていくうちに留学の可能性を探りはじめていた。
だが、
「現在まだレギュラーの仕事もあるし、
代わりは幾らでもいるだろうが迷惑かけたくないし。
留学なんかしたら
東京の事務所を畳まないといけなくなる、
撮影機材はどこに保管するんだ!?
車は!?
家財道具は!?」
どんどん問題が出てきた。「神の御告げか!」
と考えるのが面倒くさくなり、
しばらくこの事を忘れてしまった。
(つづく)
[マイテイ−井上Jrの自己紹介]
[トップへ]