タイトル■ニューヨーク貧乏 〜金が尽きたら、さようなら〜
書き手 ■マイティー井上Jr

現在ニューヨーク在住のフォトグラファーによる
貧乏生活報告を含めた、ニューヨークの今を伝え
る身辺雑記です。あくまでも1個人のみの視点で
お送りするエゴイズム通信であります。「
セプテ
ンバーイレブンで激減した観光客を1人でも多く
ニューヨークへ呼び戻したい!そんなピュア−な
気持ちもありますよ」という、そんな企画です!


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第14回

 ビッグハグの後日、新しい部屋へ ■

引っ越し物件探しのつづき。

ビッグハグの後遺症で、男だけの所よりは
男女混合の方が良いのではと思い、
今度は男3人女性1人の部屋を見に行く事にした。

なんとその場所はミッドタウンの校舎の隣のビルで
マディソンスクゥエアーガーデンまで徒歩1分、
タイムズスクェアーまで約6〜7分のナイスな場所、
しかし値段はビッグハグ親爺の所より安い!

早速アポを入れ、行く。

電話では良い感じではあったが、
以前もそうだったので鵜呑みは止そう。

下より電話を入れ、今から行くと伝える。
インターホンでコンタクトを取り、中に入る。

一応セキュリティーのため、
インド系の兄さんがいて、何処に行くのか訪ねられた。
古いビルだがセキュリティーはキチンとしてそうだ。

9階まで行きエレベーターを降りると、
白の壁に赤のライン、赤ドアの並ぶ、
なんだか消防署のようなフロアーだ。

エレベーターの左手に9Rの部屋があった。
ドアは依然バレルでこじ開けられたような後があったが
銃弾の痕よりはましだと思い気にしない事にした。

ドアベルを鳴らし、しばらく待つと
中から気の良さそうな口ひげを生やした
40代ぐらいの黒人が男性が出てきた。

時間通りだな〜と言いながら中に入る。
今度はハグなしで第1関門突破。

早速、部屋を見せてくれる。
今度は個室だ!
まだ先住者が引っ越しの準備中であった、

彼は2年ここに住み、今度フェニックスに移るらしく
少し部屋の住み心地を聞いてみた。

クーラーがないが平気かと聞いたら、
扇風機で十分だよと言っていた。
しかし夏が来た時、この情報はガセである事が判明。

部屋も6畳ぐらいしかないが、
立地を考えれば止むなしかと思った。
なんせ他の所はマンハッタンだと
$900はるからな〜。

あとキッチン、バスルームを見る。
ここで問題発生。

台所は使用できないらしい。なぜかと聞くと
ロン(家主)とジーア(プエルトリカンの女性)は
ベジタリアンだから、
魚や肉は台所で調理して欲しくないからだそうだ。

ベーコンエッグが食えないではないか!

だから冷蔵庫も別に1台あり、そちらを使うらしい。
しばらくすると他の住人も帰ってきた。

ジーアも気の良い感じで会社で秘書の仕事をしてるらしい、
白人のトーマスは男前で薬品関係のライターをしていると言っていた。

まあ個室だし、住人も良さげだし、
探すのに少し疲れてきた頃だったので、
手打ちをする事にした。

この時は自炊できない事より
個室をゲットできた事の方が上で
決めてしまったが、
自炊できない辛さを後に感じる事になろうとは。

6月から、ブラック、ホワイト、アジアンの
人種入り乱れ生活を送ることになり、
これで英語も上達するであろうと期待する。

2週間後に引っ越しをする事になり、
一つ問題が進展したこともあり、
祝いにピザを帰りに食べて帰る。
たかが$2ではあるが。

そういえば去年の8月、
ヘドロ岡林がこの部屋を訪れた。

バア〜ッ!という奇妙な声を
ここでも聞いたかどうかは定かではないが・・・。
それは本人に聞くしかない。




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