タイトル■ニューヨーク貧乏 〜金が尽きたら、さようなら〜
書き手 ■マイティー井上Jr
現在ニューヨーク在住のフォトグラファーによる
貧乏生活報告を含めた、ニューヨークの今を伝え
る身辺雑記です。あくまでも1個人のみの視点で
お送りするエゴイズム通信であります。「セプテ
ンバーイレブンで激減した観光客を1人でも多く
ニューヨークへ呼び戻したい!そんなピュア−な
気持ちもありますよ」という、そんな企画です!
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第34回
■■■ スランプかも… ■■■
先週末はインディペンデンス・デイ(独立記念日)と土日が重なり3連休。
暑い中、写真を撮り歩くが成果はいまいち。ニューヨークに新鮮さを感じなくなり、
冷静な目で観察できて写真も変わるかと期待していたが、
それはあまりにも楽観的というか短絡的というかダメで、
良い場面に出くわさない。いわゆるスランプらしい。インディペンデンス・デイも
「日本の花火の方が凝っていて見ごたえがあるし、数うちゃ良いというもんじゃない!」
と思ったりして自分が盛り上がらないのを感じる。
「ワァー」とか「ウォー」という良い時は不思議と面白い場面に出くわしたり
予想外のことが周りで起きる。運も実力の内とはこのことだ。
9/11はどうだかよく解らないが・・・。こんなスランプの時は、気分転換によくカメラを変えたり、
新しくカメラを買い、写欲を復活させりていた。要は気の問題だとは分かっているのだが、
それでやる気が出れば安いもんだと考えていた。
周りのカメラマンからも「よく機材を買えるネ!」と冷やかされたが
「それが俺流モチベーションの保ち方だ!」と一向にお構い無しであった。「もしあのカメラとレンズが手に入れば、なにか写真が変わるかも?」
と考えてしまう。一般的に言えば
「引っ越せば〜」とか「会社変われば〜」とかに近いと思う。
またその事を考えている時が異常に楽しい。決してコレクターで数を集めるとかではなく
気持ちが盛り上がるカメラを使いたいのだ。
ある時はそれは伝説の〜とか、好きな作家が愛用している高いものであったりするが、
またある時は奪われても痛くないガンガン写真が撮れるカメラであったりした。しかし、今はそれはもう不可能。
滞在が延びるに従い、そんな手持ちのカメラの台数が減るばかりである。
今振り返ると「なんだ余裕があったんだ〜〜」と思い
また「あのお金をストックしとおけば・・・」と後悔してまっている。さてどうする?
お金、モノに依存せずに気分転換のしかたを考える。
走る、寝る、食べる・・・?!心理学者に言わせれば
「やる気の源は自分に自信を持つことで、自信の源は前向きな思考にある。」
「ポジティブシンキング」また「1日、1日を精一杯生きる。」
とかごもっともなことでわかるのだが、理想論だよこれはと思う。普段当たり前に吸っている空気に
「いかした刺激だぜ、今日の空気!」と思うのに等しい。
近くにペンキ工場とかがあってシンナー臭ければ別だが。ひょんなことでペンキ工場の近くに足を踏み入れないと
普段吸っている空気の有り難みもわからんと言うものでしょ。そんなことで、カメラ持って歩き回り
刺激臭のする場所を探しにでも行くか!!しかし、俺の鼻は花火の火薬程度の臭いにはもはや反応しなくなっている。
これは、嗅覚障害かも・・・。
(つづく)
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