タイトル■ニューヨーク貧乏 〜金が尽きたら、さようなら〜
書き手 ■マイティー井上Jr
現在ニューヨーク在住のフォトグラファーによる
貧乏生活報告を含めた、ニューヨークの今を伝え
る身辺雑記です。あくまでも1個人のみの視点で
お送りするエゴイズム通信であります。「セプテ
ンバーイレブンで激減した観光客を1人でも多く
ニューヨークへ呼び戻したい!そんなピュア−な
気持ちもありますよ」という、そんな企画です!
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第45回
■■■ 日本人と英語 ■■■
先週まで知人を案内しにいろいろと廻った。
10月にしては良い天気がつづいて観光にはもってこいだったが、
彼らが帰った途端に風が吹き、少し肌寒い天候になった。そんな中、ニューヨークに来た人に私がよく勧めるスタテンフェリーという
海上からマンハッタンや自由の女神を拝める無料で運行している船が、
岸壁に衝突、10名が死亡、船長は逃走後自宅で自殺をはかり、
今も重体という奇妙な事故(事件?)が起きた。その2日前に知人と共に乗りに行ったばかりで
もし、俺の勧めであの日に乗っていたら彼の奥さんになんと言えば
良いのやらと少し青ざめる。その彼も無事に日本に一昨日帰国したが
彼はどうもニューヨークがお気に召さなかったようで、
「二度と来ないと!」と言って帰っていった。
その理由は、「ニューヨークは忙しくて疲れる!」
「言葉が通じずストレスが溜まる。」
「ハワイやロスは言葉が通じずとも日本人対応が出来ているが
ニューヨークは出来ていない!」とお冠であった。「それらの場所は日本人慣れしている所だからでしょ。」
どちらも行った事のない俺は、根拠もなく憶測で彼に言ったが
その通りと思っている。
ニューヨークで別に日本人が英語が喋るからと言って驚かれる事はマズない。
「ニューヨークにいるんだから喋れて当然だろ。」
というのが殆どのニューヨーカーの対応だ。
だから、不親切に見えるしプレッシャーを感じる。いまでこそ、「あんたも適当な英語喋ってるんだから!」
とプレッシャーは感じないが、ここに来た当初はやはりそんな感じがした。
いろんな国の人間が混じり合い、皆英語を喋っているのだから
日本人だけ特別と言う訳には行かないからだ。チャイニーズイングリシュ、、スパングリシュ(スペイン語訛の)
黒人英語などそれぞれが町中で使われている。日本人にとってかなり聞き取るのは難しいはず。
日本語は他の言語に比べて音域が狭く、日本で生まれ育ってしまうと
脳がその音域しか認識しなくなるからで、もし幼少期に外国で過ごすと
その音域も脳にインプットされるから英語が上手くなるそうだ。
最近かなり聞き取れるようになったが、
まだ俺の脳みそは完全には認識してくれないのである。
綺麗に発音されている英語でさえそうなのに、
町中で話されている訛った英語を聞き取るのはA級難度である。じゃあ発音はどうかと言うと、やはりLとR、BとV、GとZなどなど
ローマ字で脳に擦り込まれていると厄介だ。
例えば『I am lucky!』をアイムラッキーと
カタカナ表記で発音したら殆どのアメリカ人は
「お前はロッキーと言うのか、ヘ〜。」と勘違いされる。
luckyがRockyに聞こえてしまうからだ。英語は日本語と違って舌を噛みながらとか軽く息を吐いたりまた、
無声音を使ったりとまどろっこしいのだ。
特にTの音を日本人はハッキリ撥音しすぎると言われる。
I got it!と言う時 アイ ガット イットと学校で習うが
アイガッティと言う方がそれらしく聞こえる。ニューヨークに住むには英語は必須とつくづく思う。
喋らない奴は相手にしないし、発言しないと何も始まらないし
言わないと何もしないのがニューヨーカーだと思う。
日本の美徳のように「すべて言わずとも解る。」ということは通用しない。このところ、「ニューヨークを新たな活動場所としたいのだが・・・。」
という人、数人からメ−ルなどをいただくことがある。
その殆ど、いや100%が30才前後の女性である。
先ず最初に言葉の問題を聞かれる事が多い。
もっとも典型的な質問は「何年ぐらいやれば喋れるようになるか?」
答えは「・・・・・・」日本語でもキチンと話すのは難しいのと同じで個人差もあるし
どの程度しゃべれる事を意味するのかでかなり違うと思うのだ。
大人の会話、中高生程度、3才児程度などなど。例えば30年日本で生きてきたら、ネーティブのようになるのは諦めよう。
で、ジヤパングリシュでキチンと話す。
それとて5、6年くらいはかかると予測している。あくまで予想。
俺の文章が稚拙なように語学を習得するには一生かかる。基準はあくまで俺と周辺の人を見ての話。
ただ暮らす分には1週間もいれば・・・。
しかし、心配なさるな。
絶対女性の方が語学の上達は早い!
理屈をこねてからでないと学習できない男とちがって
音とか感覚で学習する脳を女性はもっているから。
これは、わたしの理論ではございません。
どこかの学者が言っていました。
その方が信用に足るかどうかは御自分で判断を・・・。俺は語学留学にニューヨークに来たつもりは全くなく、
あくまで写真修行に来ているつもりなのだが
やはり、英語は避けては通れない道であった。「写真は千の言葉にも勝る。」と言われるが、これはアメリカ人の噺。
「英語なくして写真の道なし」とニューヨークでは実感しているマイティである。See you
シーユー(スィーユー)
(つづく)
[マイテイ−井上Jrの自己紹介]
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