タイトル■ニューヨーク貧乏 〜金が尽きたら、さようなら〜
書き手 ■マイティー井上Jr
現在ニューヨーク在住のフォトグラファーによる
貧乏生活報告を含めた、ニューヨークの今を伝え
る身辺雑記です。あくまでも1個人のみの視点で
お送りするエゴイズム通信であります。「セプテ
ンバーイレブンで激減した観光客を1人でも多く
ニューヨークへ呼び戻したい!そんなピュア−な
気持ちもありますよ」という、そんな企画です!
>バックナンバー
第47回
■■■ クリスマスに思うこと ■■■
こちらは28日でクリスマス休暇が終わり29日月曜から
平常にもどってしまう。あとはニューイヤーの1日のみが休み。
これから日本は本格的な正月休みだというのに・・・。
毎年この時期になると何か腑に落ちないというか、しっくりこない。
子供の時はクリスマスは親にプレゼントをねだる絶好の機会、
その次にお年玉と、一攫千金ウィークであったが・・・。
それらが貰えなくなってからは
学生の頃はデパートで締め縄売り、社会人になってからは年越し、
コンサートやら行事の取材と街行く人を横目に仕事をしていた。
なぜにといわれれば、ただ幸せそうに振る舞っている人間が
ここぞとばかり増殖するのが腹立たしく、ハッキリ言ってウットオシイ1週間。
その一員にはなるまいぞという反骨精神からである。こちらに来てからは、クリスマスは日本と違い、
エセクリスチャンは少ないのでまだ許せるのだが、かといって、
ニューヨークだからかもしれないが敬虔なクリスチャンは意外と少ない。
もっと荘厳な感じがあってほしかったが、
企業戦略に踊らされた買い物が街に溢れている。
企業広告などのコピーも”メリークリスマス”より圧倒的に
”ハッピーホリデーズ”が多いことからも
もはや宗教的意味合いよりも商業的な意味合いのほうが強まっている証拠だろう。
現在は一応、オレンジアラートで上から2つ目の危険な状態だが、
そんなことはおかまいなし。
イラクで毎日兵士が殺されようが買い物に励むアメリカ人。
本当にこの国は戦争を今しているのかと疑いたくなる緊張のなさだ。
ただその中で微笑ましく、いいな〜と思ったのは、
労働者風のお父さんがおもちゃ屋のショウウインドウの前で
どれがいいかと物色している姿だつた。
「親爺になるとクリスマスは避けて通れないよな〜。」
としみじみとしてしまった。で、今は
「クリスマスはどうするの?」と聞かれると。
I am Buddhist !
I don't care about Christmas.
と応えるのである。
では良いお年を。
(つづく)
[マイテイ−井上Jrの自己紹介]
[トップへ]