タイトル■特集:∀〜新しい夜明ケ〜
書き手 ■中村孝太郎+谷田俊太郎
1999年春から2000年にかけての約1年間、
「∀ガンダム」というアニメーション作品が
ひっそりと放送された。それは「まったくガ
ンダムらしくない、まったく新しいガンダム」
だった。我々はかつてない感動を味わった。
そして今年2002年、待望の映画化!2月9日
から劇場版∀ガンダム「地球光」「月光蝶」と
いう2本の映画が同時公開される。
だが一般的にはあまり知られていないこの作品。
正直、観客動員が非常に心配…。ということも
あり、我々は勝手に立ち上がったのだった!
「一人でもいい!この機会に多くの人に見てほ
しい!」そんな願いを込めて。
ちなみに「∀」は「ターンエー」と読みます。
■ とりあえず企画会議(?)の模様から ■
<01> 「ガンダム」という障害
中村 ところでアレどーなった?
谷田 アレって・・・?
中村 ・・・∀(ターンエー)だよ、∀の特集を組む予定じゃなかったっけ?
谷田 ヴッ!・・・(焦り)
中村 映画の公開まで一ヶ月切ったんですけどねぇ・・・
谷田 いやー、実は俺も焦ってはいるんだよ。
しかしどんな内容にしようか迷っててなぁ。
いざ特集を組もうと考えると難しくてねぇ、
どういう風に作っていいか分からなくなってしまって・・・
中村 むぅ・・・。
谷田 もともと∀を好きだった人向けに作っても仕方ないと思っててさ。
そういう人はほっといても映画も見に行くだろうし。
やるからには、見たことない人向けの企画にしたいのよ。1人でも多くの人に∀を見てもらうのが目的だからさ。
でも、そう考えると、どんな企画がいいのか難しくてねぇ。
中村 ・・・それはごもっとも。
谷田 そんなわけで、何かいいアイデアない?
中村 いや、俺に聞かれてもねぇ・・・。
谷田 俺もどうやったらいいか考えてはみたんだけどさ。
ネックになるのが、これが「ガンダム」ってトコなんだよな。「ガンダム」って付くだけで引いてしまう人って
結構多いんじゃないかな?ガンダム…、「アニメ」で「ロボットもの」、
これが∀に興味を持ってもらう上で、障害になるんだよなぁ。
中村 ・・・確かにねぇ。
(ここでお互いに電話越しで考え込む)
谷田 「∀ガンダム」ってタイトルだけで、見ない人は絶対見ないと思うわけよ。
∀は従来のロボット物とかガンダムとは、まるで違うじゃん?
だからこそ、あれほど俺達も感動したわけじゃない?でも、本当は「ガンダム」である必要はほとんどない作品なのに、
「ガンダム」って名前が足かせになってしまって、
見ない人が多かったのは、実に不幸な話だと思うんだよなー。
中村 だけど「ガンダム」ってネームバリューがあるからこそ
注目されたってのも、事実だけどな。
谷田 まあね。そこなんだよ、そこが難しいとこなんだよなー。
俺としては従来のガンダムファンよりは、むしろガンダムなんて
興味なかった人こそ、面白いと思える作品だと思うんだけど。
中村 そうだよな、ガンダムファンよりはカタギの人に見てもらいたいよな。
・・・ってゆーか、コアなガンダムファンの方が拒否反応を示すコトが
多いらしいぞ、∀って作品は。
谷田 そう言えばこの前、うちの奥さんが同窓会に行った時にさ、
同級生の男子で結構ガンダム好きな奴がいて
ゼータとかV(ブイ)とかは好きだって言って
いたんだけど、∀はダメだって話らしい。
中村 フムフム。(煙草に火をつける)
谷田 なぜかというと、∀ではモビルスーツの戦いが少ないからつまらない、
って話だそうだ。そういう人は多かったみたいね。
中村 まぁ、従来のガンダムから考えれば戦闘シーンが
異常なほど少ないからな、無理もない話だけど。
谷田 そこが俺達からすると良かったんだけどな。
中村 ガンダムに戦闘じゃなくて、洗濯させたりしてるしね。
谷田 洗濯はさておいて、どーやったら∀と言う作品をみんなに
まず見てもらえるか、興味を持ってもらえるかが最大の問題だよな。
これを考えると実に難しいんだわ。
中村 「ガンダム」ってタイトルだけに難しいよな。
ファン相手の記事を書くのは簡単だけどね。
一般の人相手となると・・・
谷田 そこが頭を抱えてしまうトコなんだよ。
中村 キミ1人で書くのはキツいと思ってと思っていたから
俺も何か書こうか?とは思ってはいたのだが・・
(自分から切り出した訳ですから・・・)
谷田 おー、それはありがたいが・・・
でもなぁ、俺達2人が書くとなぁ…
中村 まぁ、俺が書くとえらくマニアックな記事に
なるとは思うけど。
谷田 だからマニアックなネタは君にまかせて
俺はもう少しガンダムファン以外向けな記事を
書こうとは思っているんだけどね。
中村 確かにマニアックな記事に偏りすぎてもねぇ・・・
谷田 ファン同士でただ盛り上がってる記事になったら、
そこで引かれてしまうのがオチだからなぁ。
何とか折り合いをつけて書きたいのだけど・・・
(再びお互いに電話越しで考え込む)
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