小町 雪ノ下 (こまち ゆきのした)
この鎌倉駅周辺から鶴ケ岡八幡宮にかけては、最も私が好きな路地エリアのひとつである。
まず、それほど広くないエリアの中で、十分に散歩を楽しめる要素がぎゅっと詰まっている。賑やかな小町通り、若宮大路、閑静な路地、そして、古いお寺の並ぶ歴史ある道というように。
そして、その長い歴史を含んだ住宅街は、全体的にしなびた雰囲気があり、私など歩いているだけで、知的レベルがあがっていくような、そんな気分になれる。
また、疲れても、小町通りに入ればいくらでも休憩できるお店があるので気軽にふらふらと歩けるのもいいところ。
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小町通り
賑やかな観光地の目抜き通りという感じの通り。でも、鎌倉時代から栄えていた通りではないらしい。
私が子供のころから親や祖母の世代の人たちが、「最近の小町通りはすっかり変わっちゃってもう全然わからないわー」なんてよく言っていた。
最近はテイクアウトのコロッケや、おいものソフトクリームなんかが人気。
10年くらい前にはクレープだったかな。
みやげものといっても、陶器とかアジアンテイストの雑貨とか色んなお店があって楽しい。
門
イワタコーヒー
納言 志るこ店 |
小町通り周辺路地
鎌倉駅から小町通りをしばらく進んだら、路地をちょっと左折してみる。
途端に人通りの少ない住宅地になっている。細い道はどこにつながっているか、どきどきするけれど、大抵また小町通りに出られるようになっているので試しにどんどん入り込んでみよう!
こういった路地に知るひとぞ知るおいしいお店や、センスのいいカフェがあったりするのだ。 |
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カフェ「みるくほうる」のある路地を通り過ぎ、いわた旅館を経て左カーブし、再び小町通りへ。
みるくほうる
若宮大路(段かずら)
再び小町通りに出たので、横切って若宮大路へと出て行く。
若宮大路は鶴ケ岡八幡宮への参道となっており、車道の真ん中に、段かずらと呼ばれる路が通っている。
人通りが少なくなったのをみはからって、段カヅラの入り口鳥居付近から八幡宮の方向を眺めると、すーっときれいな並木道になっている。
実は八幡宮に近づけば近づくほど道幅が狭くなるように設計さられているらしい。
時間があれば、八幡宮をゆっくり探索してみよう。 |
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横大路
若宮大路が八幡宮にぶつかりT字路になっている。この横の路は横大路と呼ばれる。現在は交通量が大変多く、ちょっと歩きにくい道だ。
小町大路
横大路から宝戒寺を右折する。
この若宮大路と並行している道は「小町大路」と呼ばれる。
大町を通って材木座海岸へと続いており、昔はこの道を使って海岸の港についた物資を運んだりしたらしい。幕府→武家屋敷→商店街→港 を結ぶ人通りの多い主要な道だったようだ。数多くの古い寺社がこの道沿いに残っているのがそのあかしなのだろう。
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雪ノ下付近の路地
静かな住宅地に入り込む。
右折して路地に入る。この辺りは路地が複雑でいまだによく迷ってしまう。とりあえず適当に歩いてみる。ひょっこりと庭先から季節の花が見えたりして、得した気分になったりする。
四つ角になっているところに到着。「若宮大路幕府跡」の石碑が道しるべ。鎌倉で3番目の幕府がこの辺りだったそうだ。
石碑のところで左折する。 |
大仏次郎邸付近
大仏次郎邸の塀がゆるやかな右カーブを描いている。
一度記念館となっているこの邸宅内を訪れたことがある。床の間には季節の花がキチンと活けてあり、縁側から見えるお庭は、雑木や花が自然な感じで植えられていて、とてもセンスが良くて素敵だなあ、とつくづく感心してしまった。
このカーブにそってゆったりと右折する。 |
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はじめの角を左折する。そのまましばらく直進していくと、
くねくねとした路にたどりつく。
両脇に青々とした生垣が続く。
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宇都宮辻子幕府跡
ふいにこじんまりとした赤い社が目に入る。
「宇都宮稲荷」である。「宇都宮辻子幕府跡」という石碑がある。「辻子(ずし)」というのは小路という意味で、若宮大路と小町大路を結ぶ小路ということだ。鎌倉で2番目の幕府がこの辺りに置かれたらしい。
ちょっとした日陰になっていて、散歩中の犬も一休み。
このお稲荷さんのところで左折する。 |
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宇都宮稲荷のところから路地を抜け出ると、ちょうど雪ノ下カトリック協会の脇に出てくる。
再び若宮大路に戻った。
これにて、小町・雪ノ下の路地めぐりは終了!
おつかれさまでした。
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