ヴィヴァルディの修業時代

(2003/11/1更新)

 Antonio Vivaldiはヴァイオリニストの父から音楽の手ほどきを受けたのはまず間違いないと思います。 さらに父の上司であるサンマルコ大聖堂楽長であった17世紀を代表する巨匠の一人、 レグレンツィ(Giovanni Legrenzi; 1626-1690)から直接手ほどきを受けたかもしれません。 アントニオはサンマルコ大聖堂の当代一流の演奏家達によって幼い頃から高度な音楽教育を施されたのでしょう。 はじめてアントニオ・ヴィヴァルディが音楽関係の資料に出てくるのは、 1697年2月28日にサンマルコ大聖堂のヴァイオリンの臨時雇い手当として1チェッキーノが支払われたという記録です。
 アントニオは1693年9月18日に剃髪式に参加し、聖職者になるための知識と教養を近所の二つの教会 (聖ジョヴァンニ・イン・オーレオと聖ジェミニアーノ)に通って学びました。これは1703年3月23日の 叙階式まで続きました。先ほどの資料にもあるとおりその間も音楽活動は続けていたようです。 アントニオの父親は決して裕福ではないし、かつ病弱なアントニオを音楽家として大成させるには 聖職者になることが当時としてはもっとも良い方法であったと考えられます。


Legrenzi, G.
Giovanni LEGRENZI (1626-1690)

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