GPS Clock Correction in a Computer
[GPSによる計算機時刻の校正]
7L1RLL(若鳥)
2017.July.11 V.2.0.2
Figure 1 An Example of GPS Clock Software(GPS時計校正ソフトウエア例).
[計算機(computer)をGPS時間によって校正するソフトウエアの例(英国COAA社GPSTime)]
導入した計算機のタスクマネジャーを開いてみると,MFC Application(32bit)の環境で中間言語で動いており,Microsoft
Visual Studio XXXX年を導入した計算機では稼働すると推定される。
なお,筆者の現在の環境(Windpws 10,Version 10.0.15063)では,PC時計と連動していないので,使用を取り止めている(V2.0.2)。
1. Abstracts(概要)
This page summarises 7L1RLL's study on GPS Clock correction in a personal computer
.
筆者7L1RLLは,WSPRnetへの参加実験
の時刻校正としてInternet NTPを使用していたが,どうも,校正に失敗して時刻が狂うことがある。
そこで,第一段階ではGPSモジュールGMS6-CR6を組み込んだGPS付加装置を接続検討し,第二段階ではUSB接続のGPSレシーバに取り換えたので紹介する。
2. User Requirements(利用者要件)
ここでの利用者要件は,次の二つとする。
- To connect GPS Module via USB Interface(GPS付加装置をUSB界面によって接続する)
第一段階では,GPS付加装置の2.5mmステレオジャック)の先端(L,
出力とGPS付加装置の2.5mmステレオジャックリング(R,入力)を計算機に接続してGPS出力(NMEA 0183規格)を取り込みする。
なお,通信速度は,送信機JUMA TX500改の設定に合わせ9600bpsとする。
第二段階では,市販USB GPSレシーバ(例:GlobalSat BU-353 S4)を用いる。
- Free Clock Correction(時刻校正ソフトウエアは,freewareとする)
Windows 10(Home 64bit)で動作するソフトウエアを探す。その入手先は日本国内に制限しない。
ここでは,昔,“較正”としていた行為を日本国文化庁の常用漢字表(平成22年11月30日内閣告示)にしたがって,“校正”と表記する。
3. Schematic Diagram(システム構成)
3.1 Schematic Diagram of GPS Clock Correction System(GPS時刻校正系の構成)
Schematic circuit diagram of Version 1.0 and Versio 2 of GPS clock correction is shown below.
システム構成図を次に示す。第1版のGPS(DCE)出力は,RS-232-USB変換器(DTE)を経由して
計算機のUSB端子に接続する。第2版のGPS出力は,USB端子へ直接接続する。
Figure 3.1 Block Diagram(系統図)
3.2 Installation of GPS Clock Correction(GPS時計校正ソフトウエアの導入と稼働)
GPSによる計算機時刻校正工具の一つGPSTimeを
https://www.coaa.co.uk/gpstime.htm
から自己の計算機(ここでは,Windows7(64bit),Windows10(64)へupgrade)へ導入する。GPSデータ供給元の選定画面をFigure 3.1に示す。
ここで,実際に接続されているCOMポート番号(例:COM3)と通信速度(初期値:9600bps)とを選びOKを押す。
COMポート番号は,Windows 10搭載計算機のコントロールパネルのデバイスマネジャで調べ,接続はUSB-RS232変換器を使った。
校正周期は,60秒とした。GPS時間とインターネット時間との差が2秒程度あることがあるが,差分の微調整もこの画面で行う。
GPSTimeの説明書によるとGPS出力の内,RMC文(sentence)を使っている模様。したがって,RMC文を出力できないGPSは使用できない。
Figure 3.1 GPS Time Configuration(GPS時刻構成)
構成設定(Configuration)が終了したらOKボタンを押し,Startタブをクリックすると動作開始する。
GPS出力が得られる場合“Clock last updated by GPS at yyyy-mm-dd hh:mm:ss(意味:時計はyyyy年mm月dd日 hh時mm分ss秒にGPSによって最終更新)”の様式で
GPS clock correctionの主画面に報告される(Figure 3.2参照)。
Figure 3.2 GPS Clock(GPS時計)
指定時刻にGPS出力が来ない場合,“No serial data received: check GPS and Config(意味:直列データが受信できなかった:
GPS及び構成(configuration)を調べてね)”のようにGPS clock correctionという名の主画面に報告される(画像省略)。
Figure 1を見ると,このソフトウエアは初年度登録が1999年,最後の改定が2008年(XP時代)であることが書かれている。更に,タスクマネジャで
みると,MFC Application(32ビット)であって,Microsoft Visual Studio環境で中間言語で動作していることが分かる。もし,Visual Studioが足りないと
エラー報告があったら,Microsoft Visual Studio(無料)を導入すれば,動作するようになると推定する。
この種のソフトウエアは,操作系の一部から迂回するように作られているので,Internet TIMEに戻される場合,正常にEXIT又は
コントロールパネルのソフトウエア削除機能によって,迂回をつなぎ戻す必要があることを念頭におかれたい。
不要になったからといって,プログラムを手動で強制的に削除しない方がよい(Windowsの規範)。
4. Testing(試験)
4.1 Connection to PC(PCとの接続)
第1版のGPS付加装置(速度:9600bps)を西窓際0.5mに置き,机上のWindows10(Home 64)計算機へ接続したところPC時計が更新された。
第2版のGPSレシーバ(GlobalSat BU-353 S4)に付属した80mmCDに記録されたデバイスドライバを立ち上げ後,
計算機のUSB端子にGPSを接続したところ,USB機器(例:COM7,4800bps))として認識された。
ここで,Figure 3.1のPort number=7,Data rate=4800,Update PC time=10分,Time offset=00:00:02とした。
4.2 Monitor WSPR at 7MHz(7MHz WSPRを聴取)
計算機時計をGPS校正に切り替えた後,7MHzのWSPR2を受信した結果をFigure 4.1に示す。なお,このとき,インターネット時刻
に同期した他の計算機及び電波時計と同期している状態で,DT(時差)が約1秒のマイナス(受信に対し進み)の場合が多いことが分かる。
Figure 4.1 A Sample of Monitor(7MHzバンドのWSPR受信,V1.0.1)
4.3 Time Correction(時刻校正)
第1版GPS:GPS時刻に同期させた476kHz帯WSPR2送信波を別なWSPR受信機で受けた所,DT=-2.9となったため,
Figure 3.1 GPS Configuration(GPS時刻構成)のTime offset(時刻補正値)を1秒(00:00:01)としたら,受信側DT=0.0となった(V.1.0.1)。
校正後,7MHzでのWSPRの受信見本をFigure 4.2に示す。DT<=1.0で運用されている。
Figure 4.2 GPS Clock Corrected(GPS校正後の7MHz見本)
最終的には,594kHz NHK東京第一放送局(JOAK)の時報(ピッ,ピッ,ピィ,ポーン)によって,
時刻校正結果が+-1秒以下であることを確認した(V.1.0.1)。
第2版GPS:最初は電波時計に比べて2秒程度遅れていたが,Time offset(時刻補正値)=2秒として1昼夜運転しているうちに,
ラジオのNHK東京第一放送の時報(ピィ,ピィ,ピィ,ポーン)と同期するようになった。いまのところ,10分毎に時刻校正させている(V2.0.0)。
5. History(履歴)
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2016.11.21,Release(初版発行)V.1.0.0
V1.0.0発行。
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2016.11.22,Addition of Sample Monitor(解読見本追加)V.1.0.1
Time offsetを1秒とした。
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2016.12.15,Replace GPS Adapter(GPS付加装置取り換え)V.2.0.0
USB接続のGPS付加装置に取り換えた。Time offsetを2秒とした。
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2017.07.11,Stop the usage GPS Time(GPSTime使用停止)V.2.0.2
どうも,筆者のWindows 10(Version 10.0.15063)配下では,PC時計と連動していないので,使用を停止した。
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