表記法の案内
4.1 生成規則及び式 4.2 構文字句 4.3 演算記号 SGML規格の最初へ戻る。4.1 生成規則及び式
SGMLの抽象構文は,形式的な生成規則によって“構文変数”を定義することで 規定する。生成規則は,次のとおり,定義しようとする構文変数,等号及び定義内容を 示す式で構成し,その右に参照番号をふる。 構文変数 = 式 ―(参照番号)式は,構文字句,括弧でくくった式及び演算記号で構成する。
備考 これらの記法は,この規格でSGMLを規定するためのものであって,SGMLの 一部ではない。
例 構文変数“属性指定”を定義する生成規則 属性指定 = s*, (名前, s*, vi, s*)?, 属性値指定 ―(32) 式の中の “s”,“名前”,“vi”及び“属性値指定”は構文字句, “*”,“,”及び“?”は演算記号である。
4.2 構文字句
構文字句は,次のとおりとする。(1)構文変数 生成規則で定義する構文字句。
例 SGML文書 文字データ実体
(2)構文定数 マークに際してそのとおりに記入しなければならない構文字句。式の中 では,“と”とでくくって示す。
備考 具象構文の命名方法引数(12.4.5参照)で“NAME GENERAL YES” と指定してあれば,マークに際して対応する小文字で記入しても差し支え ない。
例 “CDATA” “IGNORE”
(3)区切り子機能 区切り子を表す構文字句。区切り子機能は,表3のとおりとする。
表3には,一般区切り子機能に規格参照具象構文で割り当てる文字列も示す。 区切り子機能shortrefに規格参照具象構文で割り当てる文字列は,表4に示す。
例 shortref ero
(4)終端変数 すべてのSGML文書で同じとは限らない文字種別を表す構文字句。 NONSGMLを除く終端変数は,表2のとおりとする。 これらの文字種別の文字は,具象構文で割り当てる。
備考 終端変数NONSGMLの文字種別の文字は,文書文字集合で割り当てる (12.1.2参照)。
例 DATACHAR NONSGML
(5)終端定数 実体終了信号又はすべてのSGML文書で同じ文字種別を表す構文字句。 終端定数は,表1のとおりとする。
例 Digit Ee
4.3 演算記号
演算記号は,接続演算子及び接尾演算子とする。接続演算子は,“,”,“&”及び “|”とする。接尾演算子は,“?”,“+”及び“*”とする。 式の中に複数の構文字句が現れる場合,それらを結び付ける接続演算子は,次の とおり,それらの順序及び選択を表す。 , すべてが式の構成の順に現れなければならない。 & すべてが現れなければならないが,その順序は任意でよい。 | そのうちのただ一つが現れなければならない。接尾演算子は,次のとおり,任意選択又は反復を表す。 ? 任意選択(0回又は1回) + 必す(須)の反復(1回以上) * 任意選択の反復(0回以上)
接尾演算子は,接続演算子よりも先に結び付く。数式の場合と同様に,この結合 順位を変更するためにかっこを用いる。
例 (実体宣言|ds)* 任意反復“*”による反復の回数を定めてから,その個々について選択“|” を行う。したがって,この式は,実体宣言とdsとを任意の順序で任意個数(0個 以上)並べたものを表す。
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