日本映画

う


浮雲
FLOATING CLOUDS

(1955)
3
2005年7月
戦地で出会った幸田ゆき子と富岡兼吾は愛し合いやがて終戦を迎える。妻と別れると言った富岡のもとを訪ねたゆき子だったが・・・
南国の音楽にまったりしてちょっと途中で眠くなったりもしたのですが、ふと気がつくと森雅之が別の女といちゃついているという、ダメ男なんだけどつい、ついて行ってしまうという判っちゃいるけどやめられないという図・・・という繰り返しで意識が遠のいても最初と最後だけしっかり押さえておけば多少記憶がなくなっても大丈夫という印象です。
高峰秀子は今まで幸薄い印象で今回も待ちに待った森雅之と温泉に行ってよかったねぇ。という展開になったと思ったら温泉で出会った女と浮気されてしまうという幸薄っぷりは相変わらずなんですけど、今回の役って今までと違ってすごく情熱的なので結構びっくりしました。
温泉で実際に浮気する前に森雅之が温泉に入っているとそこに岡田茉莉子が来るのですがなんか普通に一緒に入っちゃうんですね。
この時代はこういう混浴って普通だったのかな?これじゃあ浮気もするって・・・と思っていました。
ネタバレ→
最後、高峰秀子は病気になって死んじゃうんですけどそんな高峰秀子を看病するのは←千石規子なんですけど森雅之が口説くんじゃないかと最後までハラハラしてしまいました。
ハリウッドバージョンはこの人で!!
高峰秀子
(幸田ゆき子)
ジェニファー・コネリーも幸薄テイストです。
森雅之
(富岡兼吾)
スチュワート・タウンゼントはやけに色男系の役が多い気がする。


雨月物語
TALES OF UGETSU
(1953)
3
2009年7月
焼物で生計を立てている源十郎は一儲けするために藤兵衛を連れて焼き上がった焼物を街に売りに行く。源十郎は美しい娘の若狭に魅了され、一方で武士になることを夢見ていた藤兵衛は妻を捨て念願の武士になるのだが・・・
ヴェネチア映画祭で賞を取った溝口健二監督作品。
想像していたのもより重苦しい映画でした。
誰が悪いのではない、いつの時代も戦争が原因で貧しくてもそれなりに幸せに生活していた人たちの運命が翻弄されていくのだなと感じました。そういった展開が作品の全体的印象として手塚治虫っぽい感じがするなと思いました。
森雅之と田中絹代夫婦は子供も一人いて森雅之は妻の田中絹代のためにたまに着物を買って帰ったりするいい旦那さんなんです。もっといい暮らしをさせてやりたい気持ちで街に行くのですがミステリアスな京マチ子に魅入られて田中絹代のことをすっかり忘れてしまう。京マチ子にも秘密があって結局は京マチ子も戦の犠牲者だったりしてやるせなくなります。
妻の事を愛していて帰らなくてはと思いながらズルズルと京マチ子の家に居候してしまう森雅之はさすがにこういう役がはまっていて良かったです。
小沢栄太郎も偶然切腹した武士の首を持ち帰り上手いこと武士のしかも大将になったりもするのですが妻の水戸光子は遊女に身を落としているという皮肉な結果に。
後半、京マチ子の正体が分かりやはり帰るべきところは妻の田中絹代のところだと家に帰るのですが・・・
ラストは切ない感じでこういう情緒のある怪談といった趣きが外国で受け入れられたから賞を取れたのかなと思うのでした。
ハリウッドバージョンはこの人で!!
京マチ子
(若狭)
こんなような役をやったこともあるアン・ハサウェイで。
田中絹代
(宮木)
しっかりしているケイト・ブランシェットで。
森雅之
(源十郎)
ブラッド・ピットがやったら意外と面白いかもしれません。



(1963)
4
2005年4月
増村保造、吉村公三郎、衣笠貞之助の三監督による「嘘」をテーマにしたオムニバス。
オープニングタイトルがカラフルに「USO」とモダンに演出されるのは増村監督が絡んでいるからかな?
第一話【プレイガール】増村保造監督
複数の男と打算的に付き合う女子大生の万里子の顛末を描いた作品。「恋のから騒ぎ」に出てきそうな女子大生をそのまんま映画にしたような内容でした。滝瑛子が付き合っている男の特徴をノートに詳細に記録し男のウィークポイントまで押さえてある子悪魔っぷりがはまり役。彼女の目的は最終的にセレブのジェリー藤尾と結婚することだけど庶民の滝瑛子の武器は「バージン」のみ。いざという時まで取っておいてけどジェリー藤尾に正体が知れてしかも同じセレブの江波杏子を抱いている現場を目撃した彼女は自らの意思で江波杏子の前で抱かれてジェリー藤尾の前から去っていくのですが、「庶民のあんたは処女を売り物にしないとあたし達と同じステージに立てないのよ。」的な発言をする江波杏子も意地悪でかっこよかったです。
バージンを失った彼女は男の特徴を書いた手帳を破り捨てますが、彼女は後悔してないところがさっぱりしていてよかったです。なぜなら彼女はまた新しい男を見つけるはずだから・・・
第二話【社用2号】吉村公三郎監督
製薬会社の社長の愛人であるおかげでドラマの出演があるような女優、晴海新子が社長の嘘によってはめられた顛末を描いた作品。演技力もイマイチで番組からも降ろされ、愛人という立場を利用して無駄遣いする叶順子のはまりっぷりときたらさすがです。そんな彼女に経理課の川崎敬三が毎月のお手当てを持って来るのですが、彼の突然の告白にときめいた叶順子はベッドインしてしまいそこに運悪く社長がやってきて縁を切られてしまうのですが社長の仕組んだ罠だったというわけで彼女はマンションも追い出されて途方に暮れるけれど川崎敬三に芽生えた愛を希望に生きてく終わり方がそんなに作品を観ているわけじゃないけど吉村公三郎監督らしいなと思いました。
第三話【3女体】衣笠貞之助監督
ピストルで田代幾馬という男を撃ち殺した愛人の女、道代とその妻など彼に関わる三人の女の裁判での顛末を描いた作品。愛人で殺人犯に乙羽信子、殺される男に船越英二、その妻に森光子と短編にしちゃもったいない豪華さ。乙羽信子が男に捨てられて狂気に走り裁判でも証言を二転三転させてしまう危うい役どころなんですけど前回観た「銀座の女」とは想像もつかないダークな役で幅の広さにただただ感心しました。そんな二人の女だけでも濃厚なドラマに仕上がっているのに乙羽信子にピストルを渡した第三の女が出てきたりしていったいどう始末をつけるのかと思ったこればっかりは強引に終わってしまいちょっと残念でした。
と30分の
短編一話一話がちゃんとした長編になりえるところが勿体ないようでもあるのですがこれが60年代の映画が量産されていた時代だからこその作風でもあるんだなぁと思うのでした。
ハリウッドバージョンはこの人で!!
滝瑛子
(林万里子)
小悪魔を絵に描いたようなエリザベス・ハーレーで。
叶順子
(晴海新子)
手痛い仕打ちを受けても意外とケロッとしていそうなキム・キャトラルで。
乙羽信子
(道代)
男に裏切られると狂気に走る役の印象が強いジェニファー・ジェイソン・リーで。


歌う不夜城
(1957)
3
2008年9月
スターを夢見る親友でバックダンサーのハル子とアキ子。ついにアキ子が主役に抜擢されるがある日主役がアキ子からハル子に変わってしまい・・・
江利チエミと雪村いづみのバックステージ・ミュージカル。
スター越路吹雪が本人役でオープニングで登場。盛大に盛り上がった舞台袖では明日のスターを夢見る踊子の江利チエミと雪村いづみが・・・という展開がものすごくMGMっぽくてかなり期待が出来そうだったのですが登場人物が豪華な割には話の方がもうひとつでした。
演出家の宝田明とスター歌手の中田康子のカップルの存在が謎。というか芸達者な子役スター希望の松島トモ子に幾度となく付きまとわれて冷たくあしらう宝田明という繰り返しが多くてこれはない方がすっきりしていいと思うのですが。
江利チエミは大会社の重役の娘という役どころでお父さんが踊子なんてとんでもない。と新聞で酷評されれば諦めるだろうと強引に江利チエミを主役に抜擢させるものの大好評で瞬く間にスターに。そして本当は主役に抜擢されたはずの雪村いづみはまだバックダンサー。という定番の展開ですがお互いが嫉妬してケンカしないところがチエミ、いづみのコンビならではだなぁと思いました。
江利チエミもいつまでたっても主役になれない雪村いづみが不憫でケガをした振りして主役を交代。これまた大好評でふたりはスターの仲間入りをするのでした。という想定内の展開。最後はなぜか池部良と共演。
そして再び越路吹雪が登場して何だかんだいって一番印象に残るおいしいポジションは越路吹雪だったのでした。
ハリウッドバージョンはこの人で!!
江利チエミ
(北山ハル子)
歌姫のビヨンセで。
雪村いづみ
(南原アキ子)
歌も歌えるエミー・ロッサムあたりで。


宇宙人東京に現わる
WARNING FROM SPACE
(1956)
4
2008年7月
日本各地でヒトデ型の生命体が発見され大騒ぎになる。湖で人気歌手の青空ひかりに似ている女が発見されるがやがてその女はパイラ人と名乗り地球の破滅を警告に来たことを告げるのだが・・・
岡本太郎先生のデザインした宇宙人のインパクトがすごすぎる特撮SF。
ヒトデ型の着ぐるみに人間が入っているのが一目瞭然のこの宇宙人の奇抜さにとんでもないSFなのかと思いきやちゃんとした内容というか戦争ばっかりしていると地球はダメになります。という警告を発している内容で馬鹿にしていてすいませんという感じでした。
パイラ人が警告のために人間の前に現われても人間は当然びびってお話にならないのでパイラ人たちは宇宙船で人間たちは私達のことを醜いと思っているみたいだけど人間の姿ほど醜いものはない。なんて嘆くシーンがありと前半は微笑ましいです。そしてパイラ人は人間に化けて地球にきてようやくメッセージを伝えることができると思いきや、人気歌手になったものだから女子学生に囲まれて大変な目にあったりもします。
ようやくというか運良く物理学者の山形勲に接触できたパイラ人は地球に小惑星が迫っていてそれを避けるには世界中の核爆弾を打ち込むしかないという世界中の核廃棄を謳っているところが現代にも通用するところで感心します。
小惑星が日に日に近づいてきて気温の上昇、引力によって津波が起きて町中が大混乱という後半は一気にディザスタームービー的なところになっていくとこもよく、荒廃していく東京の街のセットがよく出来ていてすばらしかったです。
その他にも山形勲が核より強力な化学式を発見してこれを使って小惑星を破壊しようとするのですが悪巧みした連中に誘拐されたりするところもありいろいろな展開もテンポがよかったです。
あと、主人公が基本的に見明凡太郎や山形勲というおじさんたちというところも渋くてよかったのですがこの映画に出てくるいろいろな名前が宇宙にちなんでいるセンスが個人的にはよかったです。(例えば、見明凡太郎の行く居酒屋兼定食屋が「宇宙軒」だったり、人気歌手が青空ひかりでパイラ人が化けた方が天野銀子だったり・・・)
ハリウッドバージョンはこの人で!!
刈田とよみ
(青空ひかり/天野銀子)
「スターダスト」ではある意味宇宙人だったクレア・デーンズで。


姑獲鳥の夏
(2005)
3
2005年8月
昭和27年、大病院の久遠寺医院には娘の梗子は20ヶ月もの間子供を身ごもり続けていてその夫は一年前から行方不明と奇妙な噂が流れていた。そんな噂を取材するために訪れた小説家の関口は古本屋の店主の中禅寺秋彦に相談を持ちかけるのだが・・・
いしだあゆみの雄叫び見たさに行ったのですがこれ画作りがどこかで見たことあると思っていたら監督が実相寺昭雄だったんですね。実相寺昭雄と言えば萬屋錦之介の「子連れ狼」とか「長崎犯科帳」の一連の70年代時代劇のタイトルバックを手がけていているし伝説のTVシリーズ「怪奇大作戦」でいくつかのエピソードを監督している人なんですよね。だから姑獲鳥が空を飛んでいるシーンなんかはもろ「怪奇大作戦」で60年代後半に戻った感覚を覚えました。しかも後半、京極堂の謎解きが進むにつれて挿入される特殊効果(ほとんど赤い色をした水しぶきとか)実相寺テイスト溢れすぎていて普通の人はこの映像についてこれているのかなぁなんて余計な心配しちゃいました。
最後の謎解きというか全体的に後半がいまいちピンと来なくってやっぱり原作読まなくちゃいけないなぁと思いました。ネタバレ→
梗子っていつお亡くなりになったの?とかもろもろ←でも実相寺ワールドは結構堪能できたから元は取れたかなぁ。
原田知世はやっぱり清楚でお嬢様っぽい役がいい感じだなぁと思っていたらネタバレ→
後半、多重人格で豹変して←「黙れ!くそババァ!」といしだあゆみに罵声を浴びせるのですが、この原田知世の罵声がさとう珠緒のぷんぷんビームくらい迫力なさ過ぎて笑っちゃいます。何年か前のドラマで原田知世は川原かどこかで「バカヤロー!」って叫ぶシーンがあってそれ観てずっこけた記憶が蘇るのでした。
ハリウッドバージョンはこの人で!!
堤真一
(中禅寺秋彦)
何だかんだいって売れっ子のクライヴ・オーウェンにやってもらいたい。
永瀬正敏
(関口巽)
気弱な役はおまかせのジョヴァンニ・リビシで。
原田知世
(久遠寺涼子/梗子)
後半は「やっちまいなー」を炸裂させて欲しいルーシー・リューで。
いしだあゆみ
(久遠寺菊乃)
怪演といえばグレン・クローズで。


海と毒薬
THE SEA AND POISON

(1986)
4
2005年8月
敗戦間近の九州のとある医大。時期医学部長の座をめぐり研修生の勝呂と戸田は米兵捕虜の人体実験を引き受ける事になってしまうのだが・・・
これ1986年とわりと最近の作品なんですけど白黒なんですよ。それでもって「海と毒薬」のタイトル文字が力強い雰囲気でこれは物語始まっていないのに好きなタイプの映画だと確信しました。
出演者もすごくて岸田今日子、田村高廣、成田三樹夫に千石規子と60年代から70年代に活躍した人たちが出てきて、しかも主役の奥田瑛二がすんないこの雰囲気に溶け込んでいて気分は60年代の作品を観ているような不思議な錯覚を覚えてこの映像というか画作りにコロッとやられました。
前半は教授が絶対的権力を握るシーンが描かれていて、教授が医者やら看護婦を大勢引き連れて問診は数秒という回診のシーンなんて「白い巨塔」そのまんまでこの時代からこういったことが行われていたのですね。この回診の時に廊下をふさいでる掃除のおじさんを「どいて」と一蹴するのは出ました!岸田今日子ですよ。しかも看護婦長という役どころがはまっていて恐かったです。だけど
手術での処置とか周りの目配せなんかばっちりで鬼婦長ながら仕事きっちりなところはさすが岸田今日子だと思いました。
手術シーンのオペ室も床に水を張って血を拭いたガーゼを床に捨てても不衛生じゃないというよく考えられた造りに感心してしまいました。しかもこの映画で出てくる血は本物なんだと知ってすごいところにこだわりを持っているなぁとびっくりしました。
後半は捕虜の米兵を生きたまま解剖するというマッドサイエンティストも真っ青な展開になるのですがその手伝いを了解した研修生の奥田瑛二がとにかく煮え切らないのです。確かにこの奥田瑛二は性格的には繊細なので怖気づくのは分かるのですが最後の最後に断ることも出来たのに引き受けた以上覚悟を決めてやるべきだよなと腹が立ってしまいました。
その点、渡辺謙は病院で幾度となく死と直面していて感情が麻痺しているとはいえ顔色一つも変えず汚い仕事でもやるべき事をやる姿に共感しました。
尋問形式で次々と事件の真相が明らかになるタイプの映画なのですが尋問するアメリカ兵?が岡田真澄なのですが一人ちょっと変なテンションで雰囲気を壊しているのが残念でしたね。
ハリウッドバージョンはこの人で!!
奥田瑛二
(勝呂)
倫理に反したことをすると猜疑心に苛まれそうなマット・デイモンで。
渡辺謙
(戸田)
引き受けた仕事は何があってもやり遂げそうな雰囲気のクリスチャン・ベールで。


海人舟より 禁男の砂
(1957)
3
2008年9月
恋人のナギを奪われて村を出てから5年ぶりに帰ってきた作治はナギの夫が亡くなっていると知り再びナギと心を通わせるが勇という若い男海人もナギに惚れていて・・・
大木実の昼ドラちっくな作品。
松竹作品なのに新東宝を彷彿とさせる見た目が濃い感じの映画でした。
大木実から若い男海人までもてもてっぷりが激しい海女のナギはものすごくはすっぱで化粧というか紅が濃くて場末のスナックのママといった感じの熟女でいったいこの海女のどこがいいのだろうか?とクビをかしげてしまうのですが、このナギという海女がまた曲者で稼ぎが一番よくて近寄ってくる男をは誰とでも寝るような女だから他の海女に嫌われているというところがポイントです。
当然海女同士のキャットファイトありというところが見所のひとつとなっています。
勇という爽やかナイスガイもなぜかこのナギにぞっこんでナギが「売り上げNo1の海人になったら結婚してあげる。」と軽く言った言葉を真に受けて危険な海域にあわびを取りに行き一大事が起きるのですがこういう若者のムキになる心理みたいなところは変な映画なのですがここだけはよく出来ているなぁと思いました。
大木実は相変わらず村の頼れる奴的ポジションですが見た目がやはり地味。しかしそれでも気になるということは何か魅力があるからでしょう。
これ原作が芥川賞受賞しているというところにも驚きなのですがこれ続編と続々編まであるというところがさらに驚きです。主演はもちろん大木実と泉京子で続編がどうなっているか気になります。
ハリウッドバージョンはこの人で!!
大木実
(作治)
大木実は個人的に日本のクライヴ・オーウェンだと思います。
泉京子
(ナギ)
海女もいけそうなパワフルな熟女デミ・ムーアで。
石浜朗
(勇)
オーランド・ブルームあたりにお願いしたい。


ジャズ・オン・パレード1956年 裏町のお轉婆娘
(1956)
3
2009年1月
興行師北川は興行会の大物に孫娘がいると知り、一儲け企む。その頃、祖父に黙って家を出て大好きな歌で流しの真似事をしていたエミイはやがて孫娘と勘違いした北川に出会いショーの話がトントン拍子に進むのだが・・・
豪華共演者の江利チエミのミュージカル風映画。
ボーイッシュな江利チエミがお金がないのにレストランで調子に乗ってカレー三皿たいらげるという食いしん坊エピソードから始まり、支払いが当然出来ないから突然、ジュークボックス代わりに「チャ・チャ・チャは素晴らしい」を歌ってピンチを凌ぐというところはいかにも江利チエミらしいです。
勝手に流しをやっていると勘違いされた江利チエミが流しの元締めのところに連れてこられてピンチと思いきやここでも持ち前の歌唱力で流しをしている長門裕之やらフランキー堺とあっさり友達に。江利チエミが大金持ちの孫娘なんじゃないかと噂が出てみんなはこぞって口説きにかかるのですがお金のことは関係なく純粋に江利チエミのことが好きな長門裕之がみごと面白いフランキー堺たちを差し置いてみごとゲットな雰囲気。
と流しのみんなが青春しつつも孤児院に行って子供たちに歌を歌ってあげるといういい事をしている若者たちは借金まみれの孤児院をショーの力で救おうと閃き、江利チエミが興行会の孫娘と思い込んでいる金目当ての大人たちも快く了承。ネタバレ→
しかし江利チエミは実は孫娘じゃなかったと衝撃の展開のおかげでショー自体が出来なくなるという展開に。
結局という当然というか
ショーは大成功なのですがショーにゲスト出演した本物のスターが月丘夢路に新珠三千代とか超豪華。しかも歌って踊るという普段は見ることの出来ないスターの姿で江利チエミの活躍も一気に霞んでしまうのでした。
ハリウッドバージョンはこの人で!!
江利チエミ
(エミイ)
貧しくても何とかなりそうなジェニファー・ハドソンで。


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