日本映画

れ


RED SHADOW 赤影
RED SHADOW
(2001)
2
2006年5月
戦国時代、東郷秀信に仕えた忍者軍団「影一族」の活躍を描いた時代劇。
東映50周年記念作品ということで本格忍者活劇かと思っていたらなんだかものすごーく中途半端にゆるい忍者映画でがっかり。ゆるくしたいのか真面目にやりたいのかどっちつかず観ていて全然楽しくありませんでした。これなら真面目に徹した「SHINOBI」の方が全然よかったです。
一人真面目な感じの赤影役の安藤政信と姫役の奥菜恵も時代劇台詞がなってなくてテンションも下がりますが唯一よかったのは麻生久美子と村上淳が徹底的に三枚目というかゆるキャラに徹していたところだけです。麻生久美子なんてこのころから「時効警察」のキャラが完成されていて目をつけときゃよかったとちょっと後悔。あと篠原涼子のセクシー按摩が新鮮で気になったくらい。
赤影に敵対する根津甚八の忍者チームも藤井フミヤとか舞の海がいて無理やり感があったなぁ。舞の海なんて良く分からないけどフミヤを兄貴と慕う実は気は優しくて力持ちな見た目のまんまのキャラだし、フミヤが台詞回しとか軽くやんちゃを気取った忍者が観ていてだんだん腹が立ってきます。
脇役も津川雅彦から新体操のカバエワ(もちろん得意の新体操を取り入れた忍術?を披露するという強引さもあり)まで統一感のなさときたら・・・どこをどうしたらこういうキャスティングになるんだろうかというところが逆にすごいなぁと感じました。何かテレビで見かけるタレントさん勢ぞろいといった印象が強い作品なのでした。
ハリウッドバージョンはこの人で!!
安藤政信
(赤影)
「ファンタスティック・フォー」でも一人真面目だったヨアン・グリフィズで。
奥菜恵
(琴姫)
姫とかやったら微妙な感じになりそうなケイティ・ホームズで。
麻生久美子
(飛鳥)
ヘザー・グラハムにゆるいキャラをやってもらいたい。
村上淳
(青影)
ゆるいキャラと言えばこの人ショーン・ウィリアム・スコットで。


恋愛ズバリ講座
(1961)
4
2006年4月
新東宝のちょっと変わった恋愛を描いたオムニバス。
第一話【吝嗇】三輪彰監督
「吝嗇」と書いてケチンボと読むそうで天知茂がタイトルどおりケチな社長を演じたコメディ。七三に黒ぶち眼鏡というクールな天知茂をかんぐり捨てたとしかいいようのない風貌でちょこっと付き合っている小娘に小遣いをねだられれば一緒に居合わせた社員から小遣いを渡すし勝手に買い物をされたら当たり前のように会社の経費にするような相当のケチな人間なんです。そんな天知茂のもとに座右の銘?がギブ・アンド・テイクじゃなくテイク・アンド・テイクな女社長が現れて天知茂は金を使わず女社長をものにしようとし、女社長は天知茂から金を巻き上げようとしたたかなるケチ対決が始まるのですが、これは話うんぬんより最初録画失敗したんじゃないかと思うほど台詞が通常の1.5倍はあろうかというスピードと量で頭が痛くなります。
ラストはネタバレ→
天知茂の付き合っている小娘と女社長の秘書がグルで二人が金を持ち逃げするという「死刑台のエレベータ」ちっく(大げさですか?)
第二話【弱気】石川義寛監督
菅原文太が田舎町で役人に間違われ接待攻めにあって・・・という話です。
菅原文太も弱気というタイトルから察するとおり間違われていても何も言い返せない弱気な役ですが、こちらも七三に黒ぶち眼鏡という真逆のイメージでがんばっています。田舎には婚約者がいるけど恋人の池内純子と駆け落ちするために一芝居打ったというオチがあるけれどなにぶん弱気なもので間違われている隙に娘さんをくださいという事が言えないでそうこうしているうちに正体がばれて勢いで駆け落ちできるというさわやかな終わり方で唯一まともな話でした。
第三話【好色】石井輝男監督
結婚した花嫁を事故死に見せかけて金を奪うという恐ろしい結婚詐欺師が次のターゲットに選んだのは東北出身?の幼稚園の先生三原葉子だった・・・という話です。
三原葉子が生真面目なオールドミスというらしくない役だなぁと思ったら実は三原葉子も詐欺師だったという正しいオチが待っているところがさすが石井輝男と組んでいるだけ合って良くわかっていらっしゃるという感じで楽しかったです。酔っ払った三原葉子は豹変し当然のごとく音楽に乗って踊り狂い、そこら辺の客(これが吉田輝雄というのもすごい)に絡んだりしながら服を一枚ずつ脱ぎながら踊り最終的にはいかにも昭和ですといった感じのシミーズで踊り狂う三原葉子はさすがです。
最後もカメラ目線でタイトルの「好色」にちなんだナイスコメントで締めくくりやっぱり新東宝は輝男&葉子だなぁと思うのでした。
しかし大映のオムニバスも2本観たことがありますが大映はモダンでいかしているという感じがしますけど、新東宝はモダンなんだけどそこに足を踏み入れてはいけないような何か妖しい香りがします。
ハリウッドバージョンはこの人で!!
天知茂
(リッチ・マンKK社長)
クライヴ・オーウェンにもっさりとやってほしい。
菅原文太
(会社員)
マット・デイモンがやりそうな役だったなぁ。
三原葉子
(幼稚園の先生)
アンジェリーナ・ジョリーに妖しくやってもらいたい。


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