流転の王妃 THE WANDERING PRINCESS (1960) | |
2009年12月 | |
日本と満州の友好のため満州皇帝の弟、溥哲のもとに嫁いだ竜子だったが敗戦とともに過酷な生活が次々と襲ってきて・・・ 実在の人物を描いた田中絹代監督作品。 将来は画家になりたいという少女竜子を女学生時代から京マチ子自身でやっていてあっぱれです。セーラー服が無理あります。そしてお婆さんが東山千栄子、お母さんが沢村貞子とされ下なく序盤から実力派を揃えて田中絹代はぬかりないと思いました。 そんな夢いっぱいな女学生の京マチ子が突然振って沸いた政略結婚に涙するも結婚相手の船越英二(これがなんとも人が良さそうなんです)に一目会ったらまんざらでもありません。おたがいに。 と言っている間に順調に結婚、長女の出産と満州と言う土地ながら結構幸せにやっている京マチ子。が歴史とは残酷なもので日本の敗戦と共に牢獄に入れられたり、町の人たちからは小麦粉的なものを投げつけられられたりと生活が180度変わりながらも机上に逞しく生きていく姿が京マチ子にぴったりです。 とこういう大河ドラマ的なものには沢山の登場人物が出てきてそれぞれ小さいながらも個人個人にエピソードが盛り込まれますが、この映画はほとんど竜子にのみ焦点を当てて描いているところが珍しく、それぞれのシーンDeどことなく女性らしいが盛り込まれている感じがするのは田中絹代が監督だからでしょうか。 そして何より感心したのは京マチ子も船越英二も3〜4割りくらいは中国語でしゃべっているところでしょうか。容赦ない中国語の長台詞のシーンを観て、監督の田中絹代は案外スパルタだったのかもしれません。 | |
ハリウッドバージョンはこの人で!! | |
京マチ子 (呼倫覚羅竜子) | しっかりしているケイト・ブランシェットで。 |
船越英二 (溥哲) | 軍服も似合いそうなロバート・ダウニー・Jrにお願いしたい。 |
ルパン三世 念力珍作戦 LUPIN III: STRANGE PSYCHOKINETIC STRATEGY (1974) | |
2009年7月 | |
ルパンはある日護送中の衆人峰不二子に一目惚れし不二子を刑務所から脱走させる。その後ルパンは不二子から宝石泥棒の話を持ちかけられるのだが・・・ 珍品という噂の実写版「ルパン三世」を鑑賞。 噂どおりというか噂以上にキテました実写版「ルパン三世」。ギャグテンコ盛りすぎてルパンの雰囲気全くなし。とにかく全てがドタバタしすぎてナンセンスなんです。 伝説?の目黒祐樹のルパンは声も似せて意外と好演していてましたし田中邦衛の次元は最初銭形の方が合っているんじゃないかと思っていったらこちらも結構はまっていました。二人ともギャグはかなり寒いですが。 話も宝石を奪ってから銭形とマフィアに追われる羽目になるのですがその中の刺客になんと前川清が。一瞬でやられてしまうのですが、早すぎて分からないからとスローモーションで再現というよく分からない演出も入ってますます迷走しまくります。 とまぁ内容はあってないようなものでルパンと不二子のラブシーンも♂♀記号が絡まっている感じでどこまでギャグ全開?と思っていたら企画は赤塚不二夫先生というから納得。ルパンというよりもっと他のギャグマンがを実写化したほうが断然自然な仕上がりになるのではないかと思うのでした。 マフィアの指令が「スパイ大作戦」調なのですが指令の声がそのまんま大平透というところはすごく良かったです。 | |
ハリウッドバージョンはこの人で!! | |
目黒祐樹 (ルパン三世) | ジョニー・デップなら何となくやってくれそうな気がします。 |
田中邦衛 (次元大介) | ダニエル・クレイグにやってもらいたい。 |
江崎英子 (峰不二子) | 年上キラーのスカーレット・ヨハンソンで。 |
伊東四朗 (銭形警部) | 映画のノリだとベン・スティラーという感じでしょうか。 |