憎しみ LA HAINE (1995) | |
2009年10月 | |
パリ郊外に住むヴィンス、ユベール、サイードの一人ヴィンスは暴動の翌日警官が紛失した拳銃を拾い仲間を病院送りにした警官を撃とうとするのだが・・・ マチュー・カソヴィッツがカンヌで監督賞を受賞したスタイリッシュな映像のフランス映画。 期待しすぎたせいか映像はスタイリッシュであっても3人の若者たちの気持ちがもうひとつ理解できずにノレませんでした。自分が歳を取ったせいなのかヴァンサン・カッセルたちがただブラブラしていて団地の屋上なんかでたむろして文句を言ったり騒いだりしているだけにしか見えなかったです。文句を言っている時間があったら勉強するなり働くなりすればいいのにと思えてしまい、この若者たちのフラストレーションを理解できていたであろう若い頃に観ていたらきっと感想もまた違ったものになっていたんだろうなと感じました。 とは言ってもキャラクターも個性的で意外と移民が多いフランスの現状?を上手いこと描いていて、社会に警察に怒りを抱えて血の気の多いヴァンサン・カッセル(若い)も肝心なところでは何も出来ないでいたりするところが妙にリアルであったりしてその辺りはいいなと思いました。後半からどんどんよくなっていき、終わり方がとても気に入りましたがこの映画は、気持ちが若い人のほうが楽しめるというか「いい」と思えるように感じたのでした。 そういえばよくしゃべるアラブ系のサイードは「G.I.ジョー」でメカニック担当をしていました。 | |
日本人バージョンはこの人で!! | |
ヴァンサン・カッセル (ヴィンス) | やんちゃな感じの高岡蒼甫で。 |
ユベール・クンデ (ユベール) | いつも冷静そうな山田孝之で。 |
サイード・タグマウイ (サイード) | よくしゃべるイメージの桐谷健太で。 |
肉の蝋人形 MYSTERY OF THE WAX MUSEUM (1933) |
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2003年10月 | |
ロンドンの裏道でひっそりと蝋人形館を開いているイゴールは儲けのことは気にしていなかったが赤字続きで経営者はイゴールに保険金目当てに蝋人形館に火を放つ。人形とともに焼け死んだと思われていた。 やがて月日は経ちニューヨークの死体安置所から女性の死体が盗まれる事件が起きていた。 いま映画化されても問題ないほどの色あせていないと思います。逆に1930年代にこんな映画があったなんて驚きです。しかもカラーだし。しかもこの映画の斬新なところは事件の真相を追う新聞記者が女性というところ。当時働く女性ってあんまりいなかったと思うんですが、男の中に混じってボスに意見するあたりなんかは新鮮だったんじゃないかなぁと勝手に思ってみたりしています。 ラストに判明するネタバレ→大火事で火傷を負ったイゴールが自らの手で蝋のマスクをつけている。←というオチは今となっては普通なのかも知れませんけど1930年代ということを考えると本当にすごいなって思いましたね。 シャーロットがネタバレ→金持ちの男のプロポーズを断り、編集長のプロポーズを受けるところしかも編集長と対等な菅家を持つことを条件に出すところも←時代を先取りって感じで好感もてました。 |
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日本人バージョンはこの人で!! | |
ライオネル・アトウィル (イゴール) |
津川雅彦で。妙に車椅子姿が似合いそうで。 |
フェイ・レイ (シャーロット) |
勝気な性格とキャリアウーマンの印象が松雪泰子的で。 |
肉の蝋人形 THE HOUSE OF WAX (1953) |
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2004年7月 | |
1933年公開の「肉の蝋人形」原題(MYSTERY OF THE WAX MUSEUM)のリメイク。ってことで蝋人形に情熱を注ぐ職人が経営者の保険金目的による放火によって蝋人形館が火事になり一命を取り留めた職人が人間の死体に蝋細工を施し新たに蝋人形館を経営するっていう一連の流れがほぼ一緒だったので斬新さはなかったですけど1933年から20年経ってるから蝋人形のディテールはよく出来ていました。特に序盤の蝋人形館の炎に包まれて蝋人形がとろける様は上手いこと作るもんだなぁなんて感心しましたもの。 オリジナル版との違いといえばヒロインが普通のお嬢さんというところなんですがオリジナルのはチャキチャキの江戸っ子風の新聞記者だったからキャーキャー言って逃げるだけの普通の出来になっているのがちと残念。 まぁその代りといってはなんですが職人のヘンリーが執拗に殺人現場を目撃したヒロインのスーを追うシーンは怪人のようでホラーテイストがちょっぴりはいってスリリングといえばスリリングでしたけどね。 ラストにヒロインが蝋付けにされそうになる機械がでてくるんですけどその装置が懐かしの「ヤング・シャーロック ピラミッドの謎」に出てきた蝋付けの装置を思い出しすこしノスタルジックになったのでした。 |
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日本人バージョンはこの人で!! | |
ヴィンセント・プライス (ヘンリー・ジャロッド) |
地味ーな怪人風なキャラがよく似合うDonDokoDonの平畠啓史で。 |
フィリス・カーク (スー・アレン) |
普通のお嬢さんがよく似合いそうな小西真奈美で。 |
ニューイヤーズ・イブ NEW YEAR'S EVE (2011) | |
2012年3月 | |
イベントの季節になると豪華キャスト共演の群像劇が公開されますが今回は大みそかがテーマです。 出演者が多すぎて収拾がつかなくなりそうなのですが、これはミシェル・ファイファーの一人勝ち。なんてったて冴えない感じの中年女性があのザック・エフロンに恋をするという素敵な設定です。 観ていて楽しいです。何か職場でも嫌な仕事を押し付けられたりしてもNOと言えなかったミシェル・ファイファーがザック・エフロンと出会って変わっていくんですよね。 ザック・エフロンも最初はただのおばさんくらいにしか思っていなかったのがいつの間にか気になっちゃってある意味ファンタジー。ザック・エフロンのファンもミシェル・ファイファーが相手役だったら文句は言えまいというキャスティングもよかったと思います。 その一方でデ・ニーロ、ハル・ベリー、ヒラリー・スワンクのアカデミー賞組のエピソードは大みそかだというのに辛気臭かったです。どうせならハッピーなエピソードにしようよという感じです。 話題のリア・ミシェルはジョン・ボン・ジョヴィのバックコーラスという役どころ。もちろん歌っておりますが彼女が歌うと一気に「Glee」っぽくなっておりました。 他にもたくさん出ているのですが、サラ・ジェシカ・パーカーも出ていて最後に逆転のオチを持ってくるもミシェル・ファイファーのインパクトに勝てず・・・といった感じ。ニューヨークの街と何だかすごい衣装のマッチングはさすがでしたがね。 | |
日本人バージョンはこの人で!! | |
ザック・エフロン (ポール) | イメージはタッキーかな。 |
ミシェル・ファイファー (イングリッド) | 財前直見あたりにお願いしたい。 |
ニューオーリンズ・トライアル RUNAWAY JURY (2003) |
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2004年2月 | |
ニューオリンズの証券会社で銃乱射事件が発生。犯人は11人を殺害5人に重症を負わせ自殺をしてしまう。犠牲者の未亡人が銃会社を訴えるが被告側は凄腕陪審コンサルタントのフィッチを雇い入れる。しかし原告と被告の両方に「陪審員売ります」と書かれた写真が送りつけられて・・・ 法廷ものならまかせて安心、映画化も失敗したことほとんどないジョン・グリシャム原作のこの作品。今回もうまいことまとまってて感心しましたよ。映画化しやすいのかなぁ?グリシャム作品って。 陪審コンサルタントって職業って本当にあるのか知らないけど、盗聴や過去の記録を洗いざらい調べられて遠まわしな脅しをかけてくる恐ろしい仕事なんだな。ネタバレ→陪審コンサルタントのせいで裁判に負けたニックとマーリーの壮大な復讐劇という←オチだったけどなんかスカッとした後味だったな。 金のためなら手段を問わないコンサルタントにジーン・ハックマン、正義のために全力を尽くす弁護士にダスティン・ホフマン、謎の陪審員にジョン・キューザックと配役もまとまっていい感じ。レイチェル・ワイズも最初のうちはどうなることかと思ったけど目立ちすぎずちょうどよい存在感。法廷サスペンスものによく出るアシュレイ・ジャッドなんかだとパンチが効きすぎちゃうからレイチェル・ワイズはまさに適役だったんじゃないかなぁ? それはさておき、陪審員役の一人にあのシネマ通信のラスティが登場してうれしい驚き。陪審員だから画面に結構映っているし、ジーン・ハックマンの罠にはまって旦那が捕まって苦悩するという結構いい扱い。しかもラスティ得意のデ・ニーロ顔が見られるとは、元気そうでよかったよラスティ。がんばって名脇役路線を突っ走ってほしいと思ったのでした。 |
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日本人バージョンはこの人で!! | |
ジョン・キューザック (ニック・イースター) |
いい人の代名詞みたいな役所広司で。 |
ジーン・ハックマン (ランキン・フィッチ) |
悪徳って感じの山城新伍あたりで。 |
ダスティン・ホフマン (ウェンドール・ローア) |
渡部篤郎でさりげなくリーダーシップを取っていそうなあたりが。 |
レイチェル・ワイズ (マーリー) |
やっぱりレイチェル・ワイズ=鈴木京香なんだよなぁ。(自分の中で) |
ニューヨーク、アイラブユー NEW YORK, I LOVE YOU (2008) | |
2010年3月 | |
ニューヨークを舞台にしたオムニバス映画。 最近流行っていますね。この手のスターが沢山しかし出番は少しと言う群像劇。「バレンタインデー」みたいな感じで有名人多数出演もあちらと比べると華がない感じは否めません。10人の監督とスタイルも違うし舞台もニューヨークなのでどちらかと言えばあーティスティックな感じがして娯楽という感じはしませんでした。 スリのヘイデン・クリステンセンがアンディ・ガルシアから財布をスッたらアンディ・ガルシアの方がもっと器用なスリのテクニックを持っていたとか、オムニバスなのでこれという印象的深いエピソードがないのですが、一番良かったかなと思ったのは店から出てきて一服しようとするマギー・Qにしつこくナンパするイーサン・ホーク。上手い具合にかわすマギー・Q。しかしマギー・Qは娼婦で最後に名刺を渡されてがっくりするというイーサン・ホークらしいエピソードは何だか無駄にはまっていて面白かったです。 その他には売れっ子すぎてすいませんという感じの場ラッドリー・クーパーがこの映画にもひょっこり登場。行きずりの女ドレア・ド・マッテオとお互い本気になってしまってラブシーン連発なのですが見た目が爽やかなのでいやらしくないし嫌味でもないところがすごいと思います。ブラッドリー・クーパーは何をやらせてもきっと器用にこなすタイプだと思います。今年もっとも注目する俳優の一人です。 岩井俊二も監督として参加しているのですがオーランド・ブルームとクリスティーナ・リッチを使っているところを観ると岩井俊二作品は一本も観たことないですが何だかすごいと感じたのでした。 | |
日本人バージョンはこの人で!! (登場人物が多いので今回はなし) |
ニューヨーク 最後の日々 PEOPLE I KNOW (2002) |
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2003年7月 | |
ニューヨークのベテランパブリシストイーライはある日クライアントでオスカー俳優ケアリーから愛人で新進女優ジリー・ホッパーのスキャンダルのもみ消しを依頼される。イーライはジリーをホテルに送り届けるが・・・ パブリシストとは、有名人をメディアに露出させるために様々な記者会見、パーティーなんかののイベントを企画する人のことらしい。そんな男の一日を描いた硬派な作品。 前作「インソムニア」でやつれた姿は役作りかと思いきや、今回も大丈夫か?と思ってしまうほど田中邦衛ばりにさらにやつれてしまったアル・パチーノを心配しながら観てしまった。 普段ワイドショーなんかで見る記者会見はパブリシストが設定したものなんだなと初めて知りまたひとつ賢くなったのでした。 しかしアメリカって国はこうして見ると影では麻薬があふれているんだなとしみじみと思った。しかも金持ちや有名人になればなるほど・・・そしてネタバレ→邪魔者は暗殺者によって殺されてしまう、それが女優であっても←という事実は少し怖いものを感じた。 前半に登場する新進女優役のティア・レオーニが設定にやけに説得力があってよかったな。「ディープ・インパクト」や「ジュラシック・パーク3」で主役級キャラをやったりもしていたけど、こういう役のほうが光るなレオーニは。 あ、義理の妹役のキム・ベイシンガーは別にあってもなくてもよかったような役だったと思います。 |
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日本人バージョンはこの人で!! | |
アル・パチーノ (イーライ・ウーマン) |
というわけで田中邦衛で。 |
N.Y.式ハッピー・セラピー ANGER MANAGEMENT (2003) |
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2004年3月 | |
気弱で思ったことを口に出来ない青年デイヴはある日搭乗した機内でふとした誤解から暴行罪で逮捕される。裁判の結果デイヴは怒りを制御するセラピーに通うことを命じられるのだが・・・ 相変わらずアダム・サンドラーの笑える場面は少なめだけど、ジャック・ニコルソンのこれでもかとたたみかけるような怪演とサンドラーのすばらしき人脈によって集められた豪華カメオのおかげで「Mr.ディーズ」よりは面白いと感じました。 サンドラーの気が弱いが好青年って定番の役柄はどうにかならんものか?と思ったけど、今回はこの性格のおかげでストレスがたまりにたまるという設定が妙にリアルで観ているこっちのほうがストレスがたまってしょうがない。同僚とかに本音が言えずストレスたまるんならちっちゃい嫌がらせをしてストレス発散させればいいじゃんなんて思ったりして。 劇中出てくる女装のギャラクシアなる人物が絶対どこかで見たことあると思っていたらなんとウッディ・ハレルソン。久しぶり見たと思ったらこんな役でしかも脚線美を美しく見せるために肉体改造までしたとか。どこへ向かっていくのか心配なハレルソンなのでした。 ほかにもジョン・タトゥーロのすぐきれる役やルイス・ガスマンのこれまた女装やカメオの→ジョン・C・ライリーの坊さんやヘザー・グラハムのビキニ←など、こりゃぁちょい役の出演者を楽しむ分にはいい感じの作品なのでありました。 |
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日本人バージョンはこの人で!! | |
アダム・サンドラー (デイヴ・バズニック) |
これこそココリコの田中直樹にぴったりの役のような気がする。 |
ジャック・ニコルソン (バディ・ライデル) |
大地康雄で。生え際だけなんですけどね・・・ |
マリサ・トメイ (リンダ) |
しっかりしてそうな若村麻由美で。 |
ニューヨーク セレナーデ GET WELL SOON (2001) |
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2004年11月 | |
深夜のトーク番組の人気司会者ボビーは昔の恋人リリーのことが忘れられず番組を台無しにして彼女の住むニューヨークに向かうのだが・・・ 「フレンズ」未公開つながりでジェニファー・アニストンの「ポリーmy love」の後はコートニー・コックスだということでこの「ニューヨーク セレナーデ」を観てみたけどなんかすごかった。オープニングは自分にまつわるエピソードのナレーションから始まって、ヴィンセント・ギャロって本当自分が大好きなんですね。それは前から知っていたからいいんですけど、ギャロが人気トークショーのホストというかなり無理のある設定が観ていて辛かった。その番組どう転んでも面白くなさそう。というかギャロに笑いを求めること自体が間違っているんじゃないのかなぁ。ギャロが傍若無人な振る舞いをするからなおさら楽しくないんですよね。ベン・スティラーとかだと傍若無人っぷりが笑いに転じるんですけどね。問題なのはこれがコメディというジャンルということ。別のジャンルならまだよかったんですけどどうも本気でコメディのつもりらしいし。 それに舞台がニューヨークというわりにニューヨークらしいところが全然出てこないのも見た目に楽しくなかったなぁ。 劇中ギャロは「アリー」や「Sex and the City」にいちゃもんつけていたけどなにか恨みでもあるのかな?サラ・ジェシカ・パーカーの犬を盗んでやろうとするイタイ人達の笑えないエピソードとかもでてきたし。ホームレスの練習する変な母親や出てくる登場人物もコートニー・コックス以外まともな人間が出てこないのも辛かった。 ラストはもちろん二人が愛し合っていることに気が付きめでたくハッピーエンドはよかったけどなんか二人以外は全て中途半端なような気が・・・「ニューヨーク そりゃねーぜ」と下手なギャグも出てくるさ。と思うのでした。 |
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日本人バージョンはこの人で!! | |
ヴィンセント・ギャロ (ボビー) |
吉岡秀隆がトークショーの司会をやるようなものです。 |
コートニー・コックス (リリー) |
牧瀬里穂は血管浮き出しながらガーッと怒りそう。 |
ニューヨークの恋人 KATE & LEOPOLD (2001) |
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2002年6月 | |
1876年ニューヨーク、舞踏会の会場レオポルドは不信な男を見かけ後を追うが、男と一緒にブルックリン・ブリッジから落ちてしまう。 そして現在、ばりばりのキャリアウーマン、ケイトは1876年から時を越えてきたレオポルドと運命的な出会いをする。レオポルドが追いかけた男は、ケイトの元恋人で発明好きのスチュアートだった。 昔ながらの正統派ロマンティックコメディーという感じと主演2人の魅力で、これ好きです。(裸も銃も悪人も全くでてこない所がいい。) メグ・ライアン、得意のロマコメに戻ってきて本領発揮!今年42才なのにこんなにキュート。いろんな意味ですごいと思う。ヒュー・ジャックマンの33才と見比べても、全然いけてます。 「ロマコメの女王と呼ばれるのはもういや!」なんて言わずに、ロマコメでがんばっていってもらいたいです。(ゴールディー・ホーンのように・・・) といっても今回のこの映画、ゴールデングローブ賞コメディー・ミュージカル部門の主演男優賞にノミネートされただけある、ヒュー・ジャックマンのすばらしさにつきると思います。 彼の作品はすべて観ていますが、アクションからロマコミまで幅広くこなすね。さっきちょっと調べていたら、「スター・ウォーズ エピソード3」に出るみたいじゃないですか。来年は「X-MEN2」と注目No1.俳優です。 あ、メグの元恋人役に、疑わしい役(犯人に間違えられる)をやらせたらNo1のリーヴ・シュレイバー。でも今回はフツーだったな。次回作の「トータル・フィアーズ」の予告編ではやや怪しげな役っぽかったなぁ。 |
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日本人バージョンはこの人で!! | |
メグ・ライアン (ケイト・マッケイ) |
キュートさメグには到底およばないが、どたばたロマコメならおまかせの財前直美。 |
ヒュー・ジャックマン (レオポルド) |
貴族の格好がやたら似合いそうな、阿部寛で。 |
ニュー・ワールド THE NEW WORLD (2005) | |
2006年4月 | |
イギリスを出向した船が北アメリカに到着する。船には反逆罪で捕らえられていたジョン・スミスがいた。彼は先住民との交渉を任されるのだったが・・・ うっすら記憶に残っているディズニー映画「ポカホンタス」の実写版かなぁ?と思ったらだいぶ印象が違いました。基本的に台詞がかなり少なくてジョン・スミスとポカホンタスと後半登場するクリスチャン・ベイル扮するジョン・ロルフという男が心の声というんでしょうか?一人称というんでしょうかそういう形式で進んでいくしテレンス・マリックの作品って「シン・レッド・ライン」しか観たことがないんですが風景はものすごく綺麗で音楽もオーケストラちっくでNHKの番組みたいでなんか優等生過ぎて何か物足りないなぁという感じなんです。実際にこういう人がいたんだなぁという歴史を知るにはいいんですけどね。 クリスチャン・ベイルは当然この手の映画の場合ものすごい腹黒い悪役というのが定番で今回はコリン・ファレル相手にどんな悪事をしてどんな死に様を見せてくれるのだろうと思っていたらジョン・スミスが去った後にポカホンタスに惚れてあれこれ世話をしたりして結婚してしまういい人だなんてやっぱり物足りない。 ポカホンタスの人も実際インディオの血を引いているらしく確かにリアルに先住民に見えるんですけどやっぱり華がないんですよね。ものすごく地味にしたジェニファー・ガーナーといった感じで。ここは嘘臭くなることを覚悟でエキゾチックな美女を抜擢してもらいたかったけど、監督ものすごくこだわりがありそうなテレンス・マリックだから無理なんだろうなぁ。 | |
日本人バージョンはこの人で!! | |
コリン・ファレル (ジョン・スミス) | こういう役は真田広之がやりそうで。 |
クオリアンカ・キルヒャー (ポカホンタス) | 15年くらい前の若い頃の室井滋で。 |
クリスチャン・ベイル (ジョン・ロルフ) | 人のよさそうなキャラが谷原章介っぽかった。 |
庭から昇ったロケット雲 THE ASTRONAUT FARMER (2007) | |
2008年7月 | |
宇宙飛行士なることを諦め、農場を継いだチャーリーふだったが夢を諦めることが出来ず独自でロケットを作り宇宙に飛び立とうとしていたのだが・・・ 未見ですが10年くらい前のジェイク・ギレンホール主演の「遠い空の向こうに」といった感じの内容なのでしょうか。 「遠い空の向こうに」は純粋に感動できそうな雰囲気はあるのですがこの映画はあまり感動するポイントがなかったなぁと思います。 夢を諦め切れない大人が夢に向かってがんばっているところはいいと思うのですがロケットを作っちゃったりするとやっぱり町ではちょっと変わったおじさん扱いされてしまうんですよね。ロケットとか宇宙なんかの夢は少年が主役をやってどれだけかなんだなと思いました。 借金地獄でそれでもロケット作り続けているから・・・ 中盤、FBIが勝手なまねをさせるものかとビリー・ボブのロケット発射となんとかやめさせようと牛歩戦術的なことをやるのですが一応見方もいて、それがクレジットなしで出演のブルース・ウィリス。「アルマゲドン」つながりでしょうか。やめた方がいいと忠告しておきながら心の中では頑張れ、とビリー・ボブと応援していていい人でした。 バージニア・マドセンもものすごく話の分かる奥さんで敵は借金と政府だけ。息子なんて普通ならグレてますという雰囲気なのに父親を信頼、尊敬しているし義父のブルース・ダーンも理解があってビリー・ボブは誰からも愛されているという設定でやっぱり家族愛に尽きるのだなと思いました。 FBIのお偉いさんは「JUNO」のお父さん役だったJ・K・シモンズ。嫌味な役からいいお父さん役まで幅が広いです。 | |
日本人バージョンはこの人で!! | |
ビリー・ボブ・ソーントン (チャーリー・ファーマー) | 竹中直人がイメージにぴったりで。 |
ヴァージニア・マドセン (オードリー・“オーディ”・ファーマー) | 借金まみれでも家計をやりくりしてくれそうな大竹しのぶで。 |
人形霊 THE DOLL MASTER (2004) | |
2007年10月 | |
森の中にある人形博物館にモデルとなるために招かれた彫刻家のヘミは同じように集まった他の4人はそれぞれ精巧な人形が飾られている部屋を割り当てられるが・・・ 韓国発タイトルどおりまさに人形霊といった感じのホラー。 人形はやっぱい怖いですね特に黒髪ってところがポイント高いです。お約束通り一人ずつ殺されていくのですがそんなのよりもみんなが泊まる部屋の方がよっぽど怖いです。天井から人形がぶら下がっていたり鏡を人形が抱えていたりするのですがその人形がどれも貞子みたいなのでこんな部屋に泊まったら安心して眠れません。 明らかに人形の霊が女の子になったという感じの服装がちびまるこちゃんルックの女の子が出てくるのですが年齢不詳気味のメイクもまた怖いですが極めつけは人形を作る博物館の主が後半ものすごい形相になってこれが一番怖かったです。 話の展開は「TATARI」っぽいのですが無理やりやってきたモデルの男が実はネタバレ→警察でこのあたりで見つかった死体の捜査をしていたら自分もこの村に因縁があった←というところはかなり強引な感じがして後半は大雑把なのですが前半はいつも人形と一緒にいる小説家とか陽気な写真家のおじさんとかキャラもいろいろいてなかなかよかったと思います。最後がもうちょっとちゃんとしていればかなりよくできていたかも。惜しいです。 | |
日本人バージョンはこの人で!! | |
キム・ユミ (ヘミ) | 「輪廻」の時の優香みたいでした。 |
キム・ボヨン (ジェウォン) | 辛酸なめ子がキレらこんな風になりそうで怖かったです。 |