酔いどれ詩人になるまえに FACTOTUM (2005) | |
2007年9月 | |
自称詩人のヘンリー・チナスキーは仕事中に酒を飲んではクビになるという生活を繰り返していた。そんなある日チナスキーはジャンという女と出会うのだが・・・ チャールズ・ブコウスキーの原作ということなのですがブコウスキーを知らずに観ましたけど面白いという感覚とは違いますけどよかったです。ろくでなし男のグウタラ生活を延々と描いているのですがマット・ディロンがとにかく魅力的で見ていて飽きが来ないんですよね。 一緒に仕事をしたら絶対迷惑だとは思うのですが友達だったら憎めないんだろうなと思える愛すべきろくでなしという感じで「クラッシュ」の時もよかったですけどこっちの役もよかったです。 相手役のリリー・テイラーもこういうミニシアター系の作品で光るタイプですけど今回もいい味出していました。下着姿になったとき腹筋が割れていたのも衝撃的。やっぱり女優は大変です。 マリサ・トメイもブルジョアっぽい役が最近多くなってきた気がするのですがさすがに年取りましたね。特に目元が老け込んだという感じでした。シリアスな役(この映画ではそうでもないけど)もいいですが個人的にはコメディに出ている時のマリサ・トメイが好きなので次はコメディに出ているマリサ・トメイを見てスカッとしたいです。 | |
日本人バージョンはこの人で!! | |
マット・ディロン (ヘンリー・チナスキー) | ろくでなしが似合いそうな真木蔵人で。 |
リリ・テイラー (ジャン) | インディーズっぽい顔つきの中島ひろ子で、 |
マリサ・トメイ (ローラ) | 木村佳乃あたりにお願いしたい。 |
容疑者 CITY BY THE SEA (2002) |
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2002年10月 | |
ブルックリン・ビーチに死体があがった。殺人課の敏腕刑事ビンセントは事件の捜査を進めていくうちに有力な容疑者ビンセントの息子ジョーイが浮かび上がってきた。 事件を追っていたら容疑者は息子だった。っていう設定が火曜サスペンス風なんですが、実話を元に作られているらしいです。 ビンセントの父親は殺人犯で死刑となったり息子も殺人犯の容疑がかけられる。殺人者の血は遺伝するのか?という所が興味深かったですし、ラストも甘すぎず辛すぎずいい感じで終わったと思います。 息子ジョーイ役のジェームズ・フランコはドラッグの中毒から抜け出せないって所がなかなかよかったと思います。「スパイダーマン」の時より断然存在感はあったし、「スパイダーマン」の続編にも出演するようなので今後チェックをしておいていい俳優の一人ではないでしょうか? フランシス・マクドーマンドも相変わらず上手いと感じましたが、デ・ニーロの奥さん役じゃなくて恋人役だったってのに軽く驚いたりして。 主役のデ・ニーロが「ロード・トゥ・パーディション」のトム・ハンクス同様ちょっと違うかな?ジェームズ・フランコと全然親子に見えないんですよね。デ・ニーロクラスの俳優をもってくるなら、アル・パチーノの方がよかったと思います。 とはいえ話はなかなか骨太だったと思います。 しかしロングアイランドって町はあんなに寂れてしまっているのでしょうか?ほんと戦争終わった直後って感じでしたけど・・・ |
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日本人バージョンはこの人で!! | |
ロバート・デ・ニーロ (ビンセント・ラマーカ) |
デ・ニーロよりもしっくりきそうな萩原健一で。 |
フランシス・マクドーマンド (ミシェル) |
コメディからシリアスまでこなす室井滋あたりはどうでしょう? |
ジェームズ・フランコ (ジョーイ・ラマーカ) |
ジェームズ・フランコをさわやかにした感じのTOKIOの長瀬智也で。 |
妖婆の家 THE NANNY (1965) | |
2010年5月 | |
2年ぶりに寄宿学校から戻ってきたジョーイ。しかしジョーイは家の事を全て任されている乳母に反抗的な態度ばかり取り・・・ ベティ・デイヴィスの怪演が光るサスペンス。 「何がジェーンに起ったか?」や「ふるえて眠れ」のような白塗りであからさまにおかしいのではないかという感じではなく、この映画では乳母なので見かけはいたって普通というかむしろ気高じすら感じることができていつもの狂女ものとは一味違います。 男の子の妹が風呂場で事故死した過去があり男の子が妹を死に追いやったと思われてナニーがやったと言いふらすものだから狼少年のように誰からも信じてもらえない展開。 その一方でベティ・デイヴィスもものすごく怪しいのですが隙がないからやっぱり男の子がやったのかなと思わせ、回想シーンというか二人のそれぞれの当時の証言も違っていて「羅生門」っぽい展開で最後まで飽きさせません。 終盤、ベティ・デイヴィスの狂気が炸裂するのですが、いつもの感情むき出しの狂気と違って夜中に男の子の寝ている部屋をこっそり覗いたり、男のの伯母さんが感づかれたと知って行う怖い仕打ちとかいつになく知的な感じで責めてきます。 そしてラストで明かされる真実が切ないです。ベティ・デイヴィスの狂女ものは悲しい過去がベースになっているのが興味深かったです。 | |
日本人バージョンはこの人で!! | |
ベティ・デイヴィス (乳母) | 桃井かおりがやったらはまりそうです。 |
世にも怪奇な物語 HISTOIRES EXTRAORDINAIRES (1967) | |
2010年9月 | |
エドガー・アラン・ポーの怪奇小説をオムニバス形式にしたヨーロッパのホラー。 @「黒馬の哭く館」 財産を相続して城の主となって誰もが恐れるわがままなジェーン・フォンダがに唯一反抗的な男爵のピーター・フォンダに一目ぼれをするが軽く拒否されたジェーン・フォンダが逆ギレして馬小屋に放火したら馬を助けようとしたピーター・フォンダが死んでしまい・・・という内容。 後半部分はスローな展開になるのですが、前半のジェーン・フォンダがセクシー衣装でわがまま放題でビッチな性格の令嬢は見ていてテンションが上がりました。顔とやっていることがぴったりマッチしていて。 A「影を殺した男」 冷酷なアラン・ドロンの前に自分とそっくりなアランドロンが現われて・・・という内容。 ドッペルゲンガー的な話なのでしょうか。ブリジット・バルドーも出ているのですが途中で眠くなってしまったのであまり印象はないです。雰囲気は一番ヨーロッパ的で画的には一番好きなエピソードです。 B「悪魔の首飾り」 落ち目のイギリスのスターのテレンス・スタンプ(アル中)がイタリアからの仕事の依頼に向かうが、少女の幻覚をたびたび見ることになり・・・ これはほぼ肝心なところの記憶がないです。序盤のオシャレで近未来的な空港と授賞式でやる気なく酔いつぶれているシーンとラストシーンだけ憶えているのですが最後はネタバレ→「ヘアピン・サーカス」みたいな終わり方で目が覚めました。← Cまとめ 怪奇というか全体的に耽美という言葉がぴったりでいかにもヨーロッパ的な印象がとても強く残りました。どのエピソードも途中で眠くなったので次は眠くならずに全部観終わりたいです。 | |
日本人バージョンはこの人で!! (オムニバスなので今回はなし) |
夜の豹 PAL JOEY (1957) |
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2003年1月 | |
女に目がないクラブ歌手ジョーイはトラブルを起こしサンフランシスコにやってきて、あるナイトクラブで働くようになる。そこでコーラスガールのリンダにアプローチするも最初は全く相手にされなかったが次第にリンダもジョーイに惹かれ始めていた。 ある日昔の知り合いで現在は大富豪の未亡人ベラと出会う。ベラの愛人となり自分の店を出すことになったジョーイだが、ベラはリンダに嫉妬し、リンダをクビにしなければ店は開店しないと言われてしまう。 キザな男に始めは拒絶反応を示していた2人の女が次第に三角関係になったいく様を描いたミュージカル・コメディー。 あちらの国の紳士淑女が集うエンタテインメントな高級クラブってすごいですね。今もこういうクラブってあるんっですかね? シナトラはやっぱりうまい歌を時折混ぜつつもなかなかテンポよく、それでいてラストはちょっぴりビターにそれでいてハッピーエンドに幕を閉じるところが大人な映画って感じでいいですね。 リタ・ヘイワースってすごい若いってイメージがあったけど、たしかに綺麗だけどこのころはもうおばさんだったんですね。キム・ノヴァク当時24才。全く見えない、30代に見える落ち着きよう。「めまい」とかのサスペンスにはもってこいの顔立ちですが、ミュージカルには不向きな顔立ちですね。 シナトラははまり役でしたけど、女優2人が見た目的に10才若ければなおよかった。 |
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日本人バージョンはこの人で!! (ミュージカル「ジキル&ハイド」の出演者で) |
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リタ・ヘイワース (ベラ・シンプソン) |
歌って踊れるマルシアで。 |
フランク・シナトラ (ジョーイ・エヴァンス) |
シナトラとは雰囲気が違いますが、鹿賀丈史で。 |
キム・ノヴァク (リンダ・イングリッシュ) |
最近見かけなくなったなぁ、知念里奈。このままミュージカルの世界にいってしまうのか? |
夜を楽しく PILLOW TALK (1959) | |
2011年8月 | |
独身女性のジャンは電話を掛けようとするといつも共同回線のブラッドが女を口説いていて怒り心頭。電話会社に苦情を言いに行くのだが・・・ ハリウッド黄金期の定番ラブコメディ。 オープニングから誰が効いても特徴のある歌声のドリス・デイのテーマソングがこの古き良き時代にぴったりです。時代的に信じられませんが電話回線を共同使用するという展開からいがみ合いつつ恋が芽生える展開といたらそういう話なのですが、実際は電話回線の相手がドリス・デイと気が付いたロック・ハドソンが正体を隠しながらドリス・デイと付き合って・・・というあとは先の想像がつく定番のパターンです。ですが全体的にオシャレな感じだし何と言っても脇役がよかったです。 何故かもてまくるドリス・デイ。しつこく口説く社長が実はロック・ハドソンの親友だったとか(その親友にバレて絶交レベルのケンカをする)、ドリス・デイのところにの家政婦が昼間っから酒を飲んでいてしかも口が悪いけれどいい味出していたり。と思ったらこの家政婦役の女優アカデミー賞にノミネートされていました。やっぱり。いい汗たくさん帰りました。 でもドリス・デイも、されているというのはちょっと褒め過ぎなんじゃないかと思いました。ドリス・デイってアメリカではものすごい人気があったんですね。きっと。 ロック・ハドソンの役も二枚目なんですがやっていることが姑息かもしれません。これ二枚目じゃなかったらやっていることすべてがひんしゅくもののだなと思うのでした。 | |
日本人バージョンはこの人で!! | |
ロック・ハドソン (ブラッド・アレン) | 阿部寛あたりにお願いしたい。 |
ドリス・デイ (ジャン・モロー) | コメディもいける深津絵里で。 |
トニー・ランドール (ジョナサン・フォーブス) |
空回りしていそうなマイケル富岡で。 |
セルマ・リッター (アルマ) |
最近絶好調のあき竹城で。 |