NO.2

霹靂先風

Final Jusitce

1988年

日本未公開

廣東語:Pik Lik Sin Fung
監督:黄柏文(ウオン・パクマン)
脚本:馮端熊(ジェームス・ファン)
製作:李修賢(ダニー・リー)
撮影:曹恵[王其](ツオ・ワイキー)
製作会社:萬能影業有限公司(香港)
香港公開:88年6月4日

出演:李修賢(ダニー・リー)、周星馳(チャウ・シンチー)、、成奎安(シン・フイオン)、何家駒(ホー・カークイ)、黄光亮(トミー・ウオン)

☆(解説)
テレビドラマで共演したことをきっかけに李修賢が周星馳を映画の世界にひっぱり込んだ記念すべき 作品。
「血と報復の掟」がどちらかというと、チョイ役だったのに対し、この作品では準主役級の役として精彩を放っている。
その存在感で、実質的なデビュー作にして台湾映画金馬奨の最優秀助演男優賞、香港電影金像奨の助演男優賞にノミネートされた。

☆(ちょっと物語)
刑事張(李修賢)は、正義感が強いばかりに、かなり強引な捜査をすることで、新任の上司とはウマが合わない日が続く。
ある日、張は街中で青年BOY(周星馳)が外車を盗んでいる現場に出くわし、彼を署にしょっぴいていく。
BOYはジャッジ(成奎安)をヘッドとする犯罪グループの車調達係で、その日彼が盗んだ車も翌日ジャッジらが入った強盗の現場で発見された。
BOYは張を自分らのアジトに連れていくが、そのときたまたま彼等の撃ちあいに巻き込まれてしまい、勝手にBOYを連れ出したことで上司に非難される。
違う世界の二人ではあったが、いつしか人間的な心が二人に通うようになってきた。
BOYがディスコでジャッジらにひどく脅されたあと、張はガレージを改造した自宅にBOYを招いて彼等の犯罪阻止に協力するよう持ちかけるのだった。
商社に強盗に入るジャッジらを待ち伏せするが、今度はBOYが人質として捕まってしまい、激しい銃撃戦が始まる、、 

★(感想)
初期の頃の星仔の役柄の基本がここにある。一見軽そうに見える若者だが、実際は心が純粋で、先輩を慕う心を持っている、、、、この映画もそういう役が見事にはまっています。まあええ役っていうのもあるんでしょうが、若くて血の気が多いけど、どこか頼りなくて憎めないという役を見事に演じていると思いました。映画の中でも存在感がとてもあり、これがデビュー作とするなら、金馬奨の受賞も当然だったのでしょう。
李修賢というと古くは李小龍が死ぬときに一緒にいたベティ・ティンペイの「実録ブルース・リーの死」で李小龍を、日本との合作特撮映画「北京原人の逆襲」で主役をとなにかと?日本には早くから知られて?いる人ですが、星仔を映画の世界に引き入れたってことでは香港映画の歴史に大きくかかわったと言っても過言では無いかも?実際星仔も感謝する人に李修賢の名前をあげています。
映画そのものは典型的な刑事もののストーリーですが、演出がかなりしっかりしており、星仔が出ているってのを抜きにしても観応えのある作品となっている。
映画全般の人物描写、ストーリーがきっちり描かれているから、単純なラストだったけどちょっとほろっと来ました。 ★★★

備考

台湾電影金馬奨(1986)
最佳男配角(助演男優賞):周星馳

第8回香港電影金像奨(1986)
最佳男配角(助演男優賞)ノミネート:周星馳
最佳新人(新人賞)ノミネート:周星馳

関連リンク
Final Justice (1988) [Actor]

Final Justice (1984)(IMDb)

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