★★★★★......Excellent
★★★★..........Very Good
★★★.............Good
★★................Fair
★...................Turkey
1/2は★半分。

「カンフーハッスル」
功夫 Kungfu Hustle
2004米/英129min.
Stephen Chow(周星馳)/Director,Screenplay 
Raymond Wong/Music Poon Hang-Sang/Photographer
CAST/周星馳,元秋,元華,梁小龍

尊敬するチャウ・シンチー(周星馳・以下愛称の星仔と記します。)の待ちに待った最新監督作。
そりゃもう面白いに決まっております。あたりまえです。
とにかくこの映画、最近あまり観られなくなった、作り手側の「映画への愛」に満ち溢れた傑作だ と思います。
「食神」の頃にも庶民感覚でマトモに娯楽映画を作れる作家としては 世界1じゃないかと思いましたが、その考えはこれを観て改めて強くなりました。日本でやっと認知 されて来たのも嬉しい限りです。
これから観に行かれる方は出来たら「少林サッカー」のような笑いを期待しないで 観て欲しい。
笑いも当然あるけど、メインは自分が大好きだった功夫映画への オマージュでしょう。
「武状元蘇乞兒」(キング・オブ・カンフー」92年おもしろいですこれ)なんてかなり功夫寄りの作品はこれまで もありましたが、
数年前にジェット・リーとのコラボでブルース・リーのオマージュ映画を 作るプランがたしか流れ、今回の映画でようやくちゃんとした功夫映画 が撮れたんじゃないかな。
貧しい街をヤクザが脅かし、普通の人だけど実は武術の達人が守ろうとする、、というのは 香港クンフー映画王道のパターン。
本人の出番は少し控えめにし、前半部分は巨大な セット(これがいかにも古き良き香港活劇映画の雰囲気が出ていてグー)で シネスコ画面の中、住民3人が本来の力を発揮するシーン。もうここでぐっと来てしまいました。
最強敵のハゲのおっさんはブルース・リャン(梁小龍)ってのは知ってる僕らは驚きなんですが (なんせ昔の面影全く無いですから)本人以外の役者の見せ場にかなり時間を使っております。
星仔らしい笑い(例えばナイフがささる繰り返しギャグとかはいかにも星仔らしい。)は控えめです。
ラスト近くまではほぼ完璧な映画だなーって思ってましたが、達人として覚醒するのが いつもドラマチックに変貌させてくれる星仔の作風からしたら、ちょとイキナリ過ぎる点のみ 残念です。
それを差し引いても面白い映画には間違いないですが。
やっぱり星仔はクリエイターとしての努力が滅茶苦茶ある人だなーって改めて感じました。 映像もかなり凝った場面が多かったと思います。
これから過去の星仔の作品を見ようと思われる方に アドバイスですが、とにかく彼が製作にかかわっているもの「食神」「少林サッカー」など、、が 出演だけしている映画よりも数段面白い映画に仕上がってますからまずそちらから。
初監督作「0061北京より愛を込めて」から共通する彼の映画の特徴は
@主人公が前半は、頼りなかったり、ダサかったり、嫌な奴だったりする。このへんは 「ドラゴンへの道」の影響がかなり大きいと思われる。
Aその主人公が途中で「おおーそうだったのか」という力の持ち主だと判る場面が出てくる。
「0061」で言うとアニタ・ユンの前でぬいぐるみにナイフ投げて見せて、「失敗じゃないの」って 思われる所。実はハズした訳があったわけで、、、。
「少林サッカー」は二箇所。シンが蹴った缶が壁にめり込んでいるのを発見する所と、例の覚醒シーン。
Bベタなくらいの繰り返しギャグ。これの代表は監督作じゃないけど「チャイニーズオディッセイ1」の 火がついた股をみんなに何度も蹴られるシーン(笑)「食神」だと少林寺13鉄人?だっけ。あそこ。
C出演者に身内が多い。繊細な人なんで、映画が作り易くなるのかな?
Dヒロインは必ずハンディキャップがある。「食神」はブスメイク、「喜劇王」はナイトクラブの はすっぱな女の子、「少林サッカー」も自分がブスだと思っている女の子で、今回のは口が聞けない 設定でしたね。
現実ではすぐに競演女性とウワサになる星仔なんですが、女性は精神的に純粋で あってほしい、、という気持ちが現れているように僕は感じるんですが、、。ただ 演じているのが常に美人なんですけどね(笑)顔と性格の不一致で痛い目に遭っているんでは ないでしょうか(笑)
特に上記3作品は星仔の女性観がなんとなく出ていて面白いですね。
とにかくそんなこんなで香港映画にしては異例に時間を掛けて映画を撮る完全主義的なところも あるようです。
次回作が待ち遠しいですね!

★★★★1/2

http://www.sonypictures.jp/movies/kungfuhustle/

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「バッドサンタ」
Badsanta
2003米/米91min.
Terry Zwigoff/Director Glenn Ficarra,John Requa/Screenplay 
David Kitay/Music Jamie Anderson/Photographer
CAST/Billy Bob Thornton,Tony Cox,Lauren Graham,Bernie Mac

「ゴーストワールド」のテリー・ヅワイコフ監督最新作。
お正月に観るのもどうかと思いましたが(笑)
残念ながらなかなか面白かったけど期待ハズレでした。
隣の劇場の「スーパーサイズ・ミー」のほうがお客さんいましたね。
なにやらネガティブっぽい雰囲気はタイトルからして伝わります(笑)
ゴーストワールドも、「どんな映画だった?」って聞かれたら
説明が難しい映画でしたが、これもそう。
ビリー・ボブ・ソーントンがクリスマスシーズンのショッピングモールの
子供向けイベントのサンタクロースのバイトをしてるんだけど、
いつも泥酔状態で、子供には悪態つきまくり。
彼には裏の顔があって、実は毎年同じような手口で、クリスマスの夜に閉店した
モールの金庫を破る常習犯だったのである。
という話なんですが、裏の顔は実はどうでもよくて、話の本筋はデブでいじめられっ子の
男の子との奇妙な信頼関係についての映画になっています。
この監督は人の見方がシニカル、、というかマトモな人は全く出てきません。
特にあの少年、、、たしかにいてそうなんだけど、ステレオタイプのいじめられっ子 とはちょっと違うんですよね。
ゴーストワールドでもスティーブ・、ブシェミの一人モノの中年男性の描き方が絶妙で したが、この映画のビリー・ボブ・ソーントンも地ではないか(笑)と思える程、 いい味出してます。
コメディとして作っているんだろうけど、ブラック過ぎてちょと笑うのが難しい、、
そんな印象の映画でした。
ビリー・ボブはこんな役ぴったりですね。

★★★

http://www.wisepolicy.com/bad_santa/

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「ターミナル」
The Turminal
2004米/英129min.
Steven Spielberg/Director Sacha Gervasi,Jeff Nathanson/Screenplay 
John Williams/Music Janusz Kaminski/Photographer
CAST/Tom Hanks,Catherine Zeta-Jones,Stanley Tucci

最近の飛行機は座席にプライベートモニターがあって、好きな機内映画が選べる機種が増えて嬉しいですね。
この映画も香港帰りで関空直前に最初の30分だけ観てしまいましたが、、先程ちゃんとシネコンで鑑賞。
見知らぬ国の入国審査って判ってはいても期待と不安が入り混じる変な所です、、。
どの国に行ってもあのパスポート見せる所って当たり前に無愛想ですよね「ねーくすと!」って 感じでね。
映画サワリだけ観たあと空港ロビーに行くと、そんな空港の感じ、良く出しているなーって関心しました。なんでもこの空港 巨大セットなんだとか。
やっぱお金の使い方がハリウッドは違うね、、でもロケしてるように見え過ぎて、そんなにお金かかっている ように観えない映画でもあります(笑)
前作「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」は男の子向けエンタテイメントじゃないせいか、 なんとなくスピルバーグらしくない映画だなっていう印象があったけど、この映画もそうでした。
うーん可も無く不可も無くというか、、かなりアッサリしている映画です。
空港で知り合う人達とのエピソードもあまりにもとってつけた感じがするし、トム君がニューヨークに来た理由 も前半シークレットにしてる割にはなんだか弱い。また、トムの空港内の「敵」となるのが 自分の出世と保身だけを考えている「局長」だけって事になり、このキャラも極悪人でもないし 、どーも盛り上がりません。
この設定だともっとおもしろく出来たような気がするんですけどねー。スピちゃんだし。
ある意味「密室劇」になるストーリーだと思うんだけど、観ている方は空港が大きすぎるからか、 その構造はサッパリ判りませんし(笑)
ただ、あんな好意的な女性は現実にはいなさそうだけど、キャサリン・ゼタ初めていいなと思いましたね。綺麗!
何故あんな男と友達になってるのか?っていう局長の問いに
「あなたのような人間には一生理解出来ない事」って言う場面は良かったです。
僕はネイティブの英語判りませんが、トムの演技がどの 程度「異国人」として上手く演じているのかがこの映画のポイントだと思います。
「○○アルヨー」みたいなレベルなら台無しですもんね、そこが判らないのが少し残念。
つまらないかおもしろいかと言うと、おもしろい映画なんだけどねー。
ちょっとホロっとするし、息抜きに観るにはいいかもしれませんよ。
★★★

http://www.theterminal-themovie.com/

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「僕の彼女を紹介します」
Windstruck
2004韓国/英123min.
Kwak Jae-yong/Director, Screenplay 
Jung Hunchul/Photographer
CAST/Jeon Ji-Hyeon,Go Myungwoo

あまりの酷評で(読んでないけど雰囲気は伝わりますんで)見送ろうと思っていたんですが、
想像よりも面白い映画。(期待せず観たのも大きいかもですが)
宣伝は83パーセント?の人が泣いた?、、、カップルをターゲットにしてますが、本質的には 実はそういう構造の映画では無いんです。
香港映画やインド映画によくあるパクリ所満載、話はハチャメチャ、でも泣かせる所もあって、、、 という娯楽作品ってこんなもんで、これはそういうノリの映画です。
映画のテンポがころころ変わるし、発生するエピソードがあまりにも唐突なものばかりなんですが、それでも主人公の人となり! (ほんとは凄く正義感があって、性根が優しい)という二人のキャラクターが判る冒頭の 警察署前後のシーンは良いです。
二人は捜してもなかなか、ヘタすれば一生見つからない「気の合う人」。
これが映画のテーマだとすれば、日常のエピソードを何点か入れるだけで、「死」への悲しみは伝わってきます。
ただ、泣かせようという演出が、意図的なのがバレバレなのはこの映画の欠点だと思いまさした。 彼女が絶叫するシーンなんかは一箇所のほうが感動出来たと思います。
「猟奇的な彼女」は前半、二人のやりとりをコメディ風に見せておいて、後半、 その男の子が行方が判らなくなってしまった彼女の幻影を追うせつない展開がラストを劇的に盛り上げる構成だったけど、 この映画では前半は同じで、後半は女の子が死の幻影を追いつづける構成になってます。
ストーリーは相手の男の子に観客が好感を持つように作られているので、その彼がいなくなる後半はちょと弱い。
が、凡作なんだけど、憎めない魅力があるんですよねーこの映画。不思議だわ。
構成がどうとか、ストーリーが辻褄あわないとか、エピソードが滅茶苦茶だとか、そんな事言い出したら そりゃあんたダメに決まってますやん。なんでもありのインド映画なら面白がるくせに、、、、、。
ただ、XJAPANの曲だけは個人的には台無しレベル100でございました。
冒頭の「konockin on a heavens door」とか挿入のオールディーズ(曲名忘れた、、、バンドでカバーした事 あったくせに;;;)のアレンジ曲がかなりよかったので残念。
また、空撮とかカメラ回すの好きな監督ですな。

★★★1/2

http://www.yeochinso.com/

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「Mr.インクレディブル」
The Incredibles
2004米/英115min.
Brad Bird/Director, Screenplay 
Michael Giacchino/Music
CAST/(voice)Craig T. Nelson,Holly Hunter,Samuel L. Jackson

傑作です。PIXAR製のCGアニメはずっとクオリティ高いけど、またも凄い映画を作ったもんです。
よくコントや漫画で昔のヒーローが落ちぶれ、「昔は良かったなー」等とガード下で飲んだくれてる ようなパロディてたまにありますが(あくまでイメージ。)その世界をブローアップして、 冒険活劇の要素を贅沢に加味した一級のエンターテイメント作品に仕上がってます。
「トイストーリー」の頃は、人間がチラッと出る場面は違和感を感じさせるようになっていたけど、
この映画では人間の世界が舞台になっているものの、そのディティールはあくまでマンガ的に表現 終始して、3Dアニメであることを忘れてしまうほど、物語とスピーディな展開でおもいっきり 楽しませてくれる。脚本と演出の力だと思います。
アメリカ人なら「いるいるこんな家族」と思えるんだろう、典型的な中年夫婦メインの家族。
前半はホームコメディを観ているような楽しさで、その家庭が普通だからこそ、一転して大活躍 する後半、最高に胸躍る物語展開がうまい!と思った。
実は秘密の力があるけど、日常世界では使ってはいけない家族、、って設定は最近では「スパイキッズ」 とかもそうだったし、昔からたくさんありますよね。「妖怪人間ベム」とか(笑)
特に娘がゴスっ娘なのが笑えた。いままでアニメであんなリアルな女の子出てきたことなかった んではないかなーと思えるくらい、現実にありそうなキャラ。
主人公が保険会社に勤めていても、どうしても人助けをしてしまう、、ってとことか、黒人の ヒーロー仲間と夜な夜な「こっそり人助け」やってる所とかの細かいディティールが全てきいてます。
また各キャラクターがそれぞれ違う能力があるってのも、ヒーローもののお約束事を上手く使って 映画をさらにおもしろくさせる要素になっていました。
前作の2Dアニメだった「アイアンジャイアント」も、物語の素晴らしい映画だったけど、
下の「スカイキャプテン」の製作陣よ見習って!
技術云々はたしかに大切だけど、 やっぱり観ていて「ハラハラドキドキ」が作り出せるかどうかって大きいですよね。
★★★★

http://www.theincredibles.com/

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「スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー」
Sky Captain And The World Of Tomorrow
2004米/英107min.
Kerry Conran/Director, Screenplay 
Edward Shearmur/Music Eric Adkins/Photographer
CAST/Jude Law,Gwyneth Paltrow,Angelina Jolie

楽しい映画を作るつもりだったんだろうけれど、個人的にははちっとも楽しくない。
監督は私的な映画にならないように、一般受けするエンターテイメントを 自分のフォーマットでやりたかったんではないかと思うけど、見事に外してます。
第二次大戦前後?の設定にメカが登場してセピアトーンの色彩で、、っていうアイディアは いいと思うんだけど、それまで。
自分の好きな過去のSF作品やアニメへのオマージュとしても、そういう映画ってもっと ワクワクしたりハラハラしたりする部分があったと思う。この映画はエピソードの 展開が平坦で、あれだけ世界を飛び回る壮大な話なのに、ちっとも物語に感情移入出来ません。
長編冒険SF映画ならもっとワクドキの演出とかドラマの強弱とか人間が描けてないとダメではないのかなあ。
鑑賞後資料をを見ると、9分くらいの短編がオリジナルで、それを見たメジャー会社からオファーが 殺到したとか。演出と脚本はは他の人がやって、ビジュアル面だけこの監督がやれば良かったのに。
いくらカッコイイ絵を作っても映画のキモとなる部分が欠如している映画はやはりつまらん。
マニアックな映画になったら駄目じゃないんです。カッコイイ絵を目指す映画でもいいんだけど、 作り手側のイマジネーションが強く感じられるもんじゃないとノレないんですよね。すごく中途半端。
「REDSHADOW赤影」を観た時と似たような感想になってしまったが、あの映画よりは幾分かマシですが。
グイネス・パルトロウがある意味この人普段そのまんまじゃないかと思えるような、 目つきが悪くて陰気で気の強い女を演じてますが、そのキャラクターがそのまま映画全体の雰囲気にな っております。
ジュード・ロウはがんばってるんだけどねえー、、自分で出資もしてるらしいし、、
それからアンジェリーナ・ジョリー、、あれではまるでコントにゲストで出てきた有名人。(笑)
お祭り映画じゃないなら、誰が観ても「ゲスト出演」と感じられるような映画の演出ってやっぱりアカンと思うんですよ。
★★1/2

http://www.skycaptain.com/

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「ハウルの動く城」
2004日本119min.
宮崎駿/Director, Screenplay 
久石譲/Music
CAST/(声)倍賞千恵子、木村拓哉、美輪明宏、我集院達也

この映画最近の宮崎監督の映画の中では評価低い方だろうなーと思います。でも自分は最近のジブリ作の 中では一番好きかも。映画としてのクオリティは相変わらず高いですが、このなんとなく雑 な感じは好みです。
実は全く期待してない、、多分合わないだろうなあと思って観に行ったのですが(笑)
これまでの宮崎駿の映画で好みを挙げると「ルパン」「トトロ」「宅急便」「紅の豚」。。
どちらかというと軽い感じの映画が好きで、最近の「もののけ」「千と千尋」等はちょと重すぎるのと 説教臭い感じがどうも苦手、、、作品に力はあるのは認めるんですけどね。
ノリ的にはけっこうあっさりしていて前者 の映画群に近い感じで、想像していた印象と随分違う映画で気に入りました。
特に前半1時間くらいは、なんとなくハッピーな感じがずっと続きます。。。まさかこのままずっと行くのではと 期待したんですが(たまにはそんな映画があってもいいじゃない)、後半はいつもの宮崎節(笑) になっていきます。やっぱりねえ。
前半、主人公ソフィーが老婆になってしまうけど、悲しみ嘆くような描写は全く無く、街の風景や自然の美しさを 再認識する所。ちょっと最近の作品には無い爽快感があって良かった。
彼女の顔が老婆になったり少女になったり、その中間くらいになったり、置かれている状況 でどんどんと変わるのが印象深く、その説明は劇中全く提示されません。自分的には強い意志を 示したときに少女の顔になる、、、のではと思いましたが。。意見様々なんでしょうね。
人間は老いによってプラスになる事はあるけど、感覚が衰える事はその人次第って事が言いたいのでは。
ただ残念な点を挙げると、声は有名な人を使わないで、普通の声優さんでやって欲しかったなあ、せっかくの世界に入り込むのをジャマしているような気がします。特に主役の倍賞千恵子は ミスキャストのような気が、、
マルクル(子供)の声の子役が自然な感じで良かっただけに残念です。
原作がある話なんで仕方ないんだろうけど、主人公とハウルの関係が前作の千尋とハクとの関係に似ていて ちょと二番煎じな印象も。
ソフィーのように何でもない一日を美しいとか楽しいとか感じる小さな幸せをを、意味の無い戦いは ブチ壊していきます。ハウルがいったい何故、黒い扉から出かけて行ってボロボロになって戻ってくるのか、、
これは世界的に評価された宮崎監督になったからこそ、今、戦争について言っておきたい事を 少し、この映画にメッセージとして入れておきたかったのではとも感じました。
黒澤明が晩年に「八月の狂詩曲」でストレートに原爆への気持を海外に向けて発信 していたように。

★★★★

http://www.howl-movie.com/

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「エイリアンVS.プレデター」
Alien Vs. Predator
2004米100min.
Paul W.S. Anderson/Director, Screenplay Walter Hill,Joel Silver,Shane Salerno/Screenplay 
Harald Kloser/Music Keith Partridge/Photographer
CAST/Sanaa Lathan,Raoul Bova,Colin Salmon

昔なら「キングコング対ゴジラ」みたいなもんか(笑)
ってことはどっちかは子供、、じゃなくて人間の味方ーって展開になるのではと思ったら やはり、、。
南極に誰も今まで知らなかった謎のピラミッドがあって、そこに探検隊として派遣されたひとたち が閉じ込められてしまい、、そこは実は異性の生物の巣窟となっていて、、、
っていうプロットはなかなかおもしろいと思ったし、前半登場人物を丁寧に性格描写 しているのでちょと期待したんだけど、、ほとんどあっけなく序盤で死んじゃうので 全く意味無し。まあそこそこに楽しめる娯楽 映画にはなってると思ったけど。
はっきり言って、無理にエイリアンとプレデター出さなくても この設定使ったまま新しいキャラクターで映画作ったほうがB級テイストの おもろい映画が出来たんではないかなーって思います。
プレデターはまあおいといて、エイリアンって結構キャラクターとしては風格のあるもん だったと思ったけど、この映画で格落としちゃったね。
この監督は「バイオハザード」シリーズの監督だったのか、、、ありものキャラではなくて、 オリジナルなもので映画作ったら面白いの作りそうなんだけどなあ。

★★★

http://www.avp-movie.com/

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「オールド・ボーイ」
Old Boy
2003韓国120min.
Chan-wook Park/Director, Screenplay Jo-yun Hwang,Chun-hyeong Lim/Screenplay 
Yeong-wook Jo/Music Jeong-hun Jeong/Photographer
CAST/Min-sik Choi,Ji-tae Yu,Hye-jeong Kang

かなり面白い映画だ、、、だけど生理的にちょっと苦手な部分もある映画だった。
日本のマンガが原作らしいのだが、、、
冒頭の主人公(会社員)が酔って暴れる所で、ああ、この主人公はあんまりいい人生送ってきてないな ーと思わせる導入部のくだり。
そしていきなりの主人公の監禁、15年間があっという間に(映画では)過ぎる。
男がひとつの部屋に15年間監禁されるっていう設定は聞いていたのだが、このあたりはわりと あっさりと描かれていて意外。実際こんな事があったら、その被害者の心理描写だけで3本くらい 映画が作れそうであるが、この映画では主人公が途中でする事が無くなり、自分の過去の過ちを反復する時間として 手記を書き出す、、という設定であった。この部分は後半への伏線とあまりならないのでなんで?って 後で思ったけど、、、。また見てくれは変わるものの、15年の老けは感じられない。
物語のメインは主人公が監禁されていた理由と、どうして15年目にいきなりぽんと開放された のか、、そのあたりを観客が謎解きしながら見れるようなしくみになっている。
いろんな監督の影響がほのみえるが、痛さを感じるような暴力的な描写 とシーン転換の時にぽつんと画面の真ん中に登場人物が無表情でいる場面などは北野武の影響かな? と思った。
途中の長回しの乱闘場面、、観ていて痛くなるようななまなましさ。
また、卒業した高校を主人公が訪れて過去とフラッシュバックする場面は日本の岩井俊二の 「Love Letter」っぽいなーとも思った。余談だが韓国でまだ日本映画規制されまくりの時にカルト的な 人気作だったらしくて、昔韓国の人から「お願いだからダビングして!」とメールが来た事があります。 なんでオレに?(笑)
物語そのものの展開を楽しむ映画なんで、ストーリーのコトは書かないけど、
ある意味映画的なありえなさに満ちたストーリーなんで、だんだん映画の世界にハマってしまう。
僕はラストの落ち、実は途中で読めてしまったのであるが、それは比較的安易に想像出来る ことなんで、もっと激しいどんでん返しがあるのかと思っていたから肩透かし食ったような感じ。
「毒を持って毒を制す」とか、「目には目を」とかいいますけど、本当に恨むような事があると 「目には目以上の」体験をさせる、、ってことなのか。人間がどれだけ一人に対して憎悪心を 持てるかっていうのがテーマなような気がした。
ハリウッドリメイクされるそうだが、ハリウッドではこのドロドロした感じは出せまい。
あと、この映画デートで観に行くのはちょっとおすすめ出来ません。なんとなくだが。

★★★ 1/2

http://www.oldboy-movie.jp/

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「隠し剣 鬼の爪」
2004日本131min.
山田洋次/Director,Screenplay 朝間義隆/Screenplay 
冨田勲/Music 長沼六男/Photographer
CAST/永瀬正敏,松たか子,吉岡秀隆,小澤征悦,緒形拳,田畑智子,

すみません、、前作「たそがれ清兵衛」観てません!
先に観ている人はおそらく比べると思うので、そうでは無い見方を。
普段あまりテレビドラマを観ないほうであるが、たまに邦画を観に行くと、 スッと映画の世界に入っていけないのは、普段テレビで観かけてしまうかどうかと いう部分が若干作用してしまうように思う。
映画が始まった時は、吉岡は「あー純だ」とか、田畑智子は「新撰組!で同じような役 やってるやん」とか田中邦衛は相変わらずテレビでマネされる通り(笑)、、、という感じでぼん やり 観てしまう。テレビは日本映画を観る時の大きな弊害かもしれない。
最初は、長瀬正敏が時代劇の主役と聞いてちょっと違和感を感じていたのだが、かなりいい。
映画が始まってすぐに、長瀬、、では無く、この映画の主人公として観れるようになったから 不思議。これは邦画を観る上での大きなポイントだと思っている。この人、もともと結構 オッサン顔なんで、この地味な侍の役+方言が結構ハマっている。
藤沢周平の二つの原作を一つにした脚本らしいが、そのためか、松たか子演じる女中との プラトニックな恋愛と、藩のお家騒動で友達を切る事になってしまうストーリーとが ちょと上手くまとまっていない印象は受けた。
全体を通して、この映画はプライドについての映画であると思う。
自分に課せられた役割を果たすこと、そして、自分の信念を曲げられそうになる時、どんな 気持ちでそれに向かっていくのか。主人公は地味な存在であるかもしれないが、そこだけは 心の奥でゆるがない、強い信念を持っている人物である。このあたりがとても丁寧に描かれていて、 さすが山田監督と思った。
友人を殺めた後の行動、それから女中きえを嫁ぎ先の町屋から奪還してくるあたり、とても 主人公に感情移入出来た。
クライマックスの友人に刺客として派遣される対決のシーンは日本の風景を捉えながら の美しいシーンとなっている。
またタイトルになっている剣とは原作を知ってる人ならご存知なんだろうが、 ちょっと意外なモノです。
地味ではあるがいい映画。観てソンは無いと思います。

★★★ 1/2

http://www.kakushiken.jp/

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「2046」
2046
2004香港・中国・仏・伊・日本130min.
Wong Kar Wai(王家衛)/Director,Screenplay 
Peer Rabien,梅林茂/Music Christopher Doyle,Kwan Pun Leung,Lai Yui Fai/Photographer
CAST/Tony Leung,木村拓哉,Faye Wong,Zhang Ziyi,Gong Li,Charina Lau,Chang Chen

傑作「花様年華」から2年、、ようやくウオン・カー・ワイ(王家衛)の新作が公開された。
限りなく私的な映画を作る癖に、マーケティング感覚をも持った、珍しい監督だなと思う。
今回も、香港、中国、台湾、日本での最も知名度のある(プラス話題性)俳優を使ってるでしょ。 どの国にも売り易いってことになるんだよね。
宣伝には説明が無かったので知らなかったが、まず観て驚いたのは主人公トニー・レオンが 「花様年華」の主人公チャウでこの映画はその後の話という設定。
ただ、一度大失恋をした後になるのかどうか、人格はかなり自暴自棄的な感じになっている。
王家衛の映画はいつもそうだが、今回のは特にバラバラに撮影したものを後で辻褄あわせた感が強い。
正直な所、製作時に話題になっていた近未来SFの部分(ここの主人公がキムタクで、作家チャウの 人格投影キャラクターとなっている)を作っていて「だめだこりゃ」と思ってから別の映画を作り 出してつないだ感じ。
内容のメインは、60年代のホテルの主人公の部屋2046号の周辺での毎日、、というか 彼をめぐる女性とのやりとりが中心。特にチャン・ツイイー演じるクラブホステスとの恋愛劇が メインとなっている。このチャン・ツイイー今までとはまた違う役でなかなか良い。
ってことで、映画の印象としては「花様年華」にかなり近い感じ。
王家衛の映画っていつも「手の届かない恋愛、、成就しない恋愛」が常に根底に流れている なと僕は思っていて、、、スタイル・設定は変われど、描いている内容はいつも同じ。
、 その王家衛的な感覚的な部分に共鳴出来るかどうかで彼の映画に付き合えるかどうかがかなり変わって くるように思う。
特に大きな出来事の起こらないこの映画に関しては、賛否わかれる ところだろう。特にキムタク目当てで観に来た女の子、、どう思うんだろうかな?
クリストファー・ドイルの撮影は相変わらずどのシーンをとっても写真集に出来そうな構図で ほんと、素晴らしいと思う。
今回はホテルの看板が見える屋上の左側に登場人物がいる構図が印象的に何度も出て来ていた。
また60年代を象徴するような音楽の入れ方が最高にかっこいい。
僕は好きです。この映画、、感覚的に王家衛の作風がどうしてもツボなんです。
ただまだ内容に一貫性があった前作に比べるとただ、映画全体としては最初に言った通り、散漫な 印象、、
特にキムタクが出てくる近未来SFと 日本人会社員のくだり、そしてコン・リーの出演場面はが が全体からのトーンからとってつけた印象がかなりするので、ノレない観客は置いていかれるで あろう。
もし観たいと思っているならぜひ映画館で観る事をオススメする。今回初めてシネマスコープのフィルムを 使って、左右に長い美しい構図の画面の良さをはは絶対に映画館でないと判らないから。

★★★ 1/2

www.2046.jp

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「ロスト・イン・トランスレーション」
Lost In Translation
2004米・日本102min.
Soffia Coppora/Director,Screenplay 
Brian Reitzell,Kevin Shields/Music Lance Acord/Photographer
CAST/Bill Murray,Scarlett Johansson,Giovanni Ribisi

前作「ヴァージン・スーサイズ」は不思議な映画で、僕の周りでも「嫌い」派と「好き」派が別れる 映画であった。自分は、、好きです(ぼそ)
そのソフィア・コッポラの新作が東京が舞台とは、、、
自分は大阪に住んでいるが、同じような都会でも東京と大阪はかなり温度感が違う。
ライブ等でたまーに行くと、結構知り合いが出来やすいなーという印象が あって、(大阪は以外と逆にめちゃくちゃ閉鎖的な部分がある街だと思ってます)
この映画はおそらくだが、ソフィアが仕事等で東京に滞在した際に感じた部分をそのまんま 映画にしたような印象を受けた。
しかし、ロック雑誌のカメラマンの亭主と一緒に泊ってるホテルがパークハイアット 東京ってなにげに凄くないか(笑)
ソフィア最低でも普段そんなとこしか泊ったことないんちゃうか?と思ってしまう。
初めて来た異国って感じなのに何故か東京に友達がいて、、というのがちょっと不自然に思ったけど(笑)
ビル・マーレイが仕事で携わる代理店回りの人って、実際あんなのいそうだけど誇張されすぎかな?
とにかくそういったインテリ側から見た視点の映画が、そういうつもりでないのかもしれないんだが 見え隠れする映画だった。
ほら、お金持ちだけど、わざと「汚い飲み屋さんとかがいい!」っていうのがかっこいいと思ってる人 って周りにいません?上手く説明できないけど、ソフィアの描く日本像がそんな感じ。
ちょっと暇になったからって行くのはやっぱり京都かい!しかもこれ日帰り?
日本の事を描いてはいますが、本質的には何も理解していないようにも感じた。
ただし、映画のベーシックとなる、知らない街で、なーんとなく寂しい感じ、、というのは 自分も仕事などであっちこっち行って一人で泊ることも多いので共感出来る部分も多かった。
飲み屋で外国の人と話す事がたまーにありますが、大阪にいる彼らがこの映画どう思うか聞いて みようと思う。もしソフィアコッポラと知り合いになったらミナミにお連れします、、
「コレで映画1本またお願いします!」滞在先はリッツかなあ、、、ホテル関西とかならおもろ そうなんだが、

★★★ 1/2

Lost In translation

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「ドーン・オブ・ザ・デッド」
Dawn Of The Dead
2004米98min.
Zack Snyder/Director James Gunn/Screenplay 
Tyler Bates/Music Matthew F. Leonetti/Photographer
CAST/Sarah Polley,Ving Rhames,Jake Weber

おお、面白いじゃないですかこれ。
旧作「ゾンビ」(Dawn Of The Dead)を観たのは子供の頃地元の名画座で3本立ての1本だった記憶があって、 そりゃもうトラウマになるくらい印象の強い映画だった。夢に出てきましたからねえ。
♪だがだがっだ だがだだっだ だがだっ だがだっ! ってGoblinのプログレな曲とともに、、
ゴブリンの音楽のあるのは初公開時の、ダリオ・アルジェントバージョンだったわけで その後公開されたロメロ版というのは残念ながらまだ観れていないんですが、こっちのほうが評判いいみたいですね、
この映画が無かったらその後の凡百の似たような映画や様々なゲーム(バイオ・ハザードしかり)
が存在してないかもしれないですから、オリジナルのNight Of The Living Deadより「ゾンビ」が ひとつのエポック的な映画になってるとは思う。
ゾンビもののパターンってなんとなくあって@ゾンビはのろのろ動くAどこか(モール等)に篭城する B篭城した人は男女の寄せ集めで性格描写がだんだん成されるCヘリコプターが出てくる。
このリメイクというか再構成のこの映画は@が大きく違ってて、ゾンビが全速力でダッシュします(笑)
それがあんまり、、効果的になってないような気がしました。ゾンビって「走ったらなんとかかわせて 逃げれる」っていう設定があるから、たくさんの死体に囲まれても切り抜けるスリル感が演出出来る んだと思うんだけど、、
それ以外はオリジナルの設定を生かしつつ、別の話としてアレンジされていた。
冒頭、「いつの間にか世の中がえらいことになっててた」っていう感じを最初の10分くらいでスピーディに 描いていて、この導入部は秀逸。
タイトルバックにニュース映像がフラッシュバックし、前夜から今朝にかけて何が起こっていたか 理解させる手法もなかなか良い。
お約束で中盤はなんとなく中だるみするものの、ムダな部分は極力無くして、とても見ごたえの ある映画になっている。ゾンビものの中ではかなり良く出来た面白い映画だと言える。、
Bの登場人物の性格描写に関してはちょと中途半端な感じ、、キャラクターが多すぎるのか、 一人一人の設定が弱い感じはしたけども、向かいの銃器店の親父との奇妙な友情など、なかなか 斬新な部分もあった。
オリジナル「ゾンビ」では「このあとどうなるの?」っていう悲壮感と希望が感じられるラストだったけど、 この映画はちょとやりすぎのような気もするけどなあ、、とにかくダッシュするゾンビは逆に 怖くありません(笑)

★★★ 1/2

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「下妻物語」
2004日本104min.
中島哲也/Director,Screenplay 
菅野よう子/Music 阿藤正一/Photographer
CAST/深田恭子,土屋アンナ,宮迫博之,篠原涼子

普段の自分ならよほどの事が無いと観に行く映画の一本とならないハズのタイトルとポスターデザインと出演者、、、
でも宣伝バンバンの話題作で無くてもじわじわ「あれ、面白いよー」ってなんとなく口コミっぽく伝わっ てくる映画ってありますよね。特にネット時代になってからは。これはそういう気になる映画でした。
で実際観てみたらたしかに、、、面白い!ってか傑作!映画的な新しさもある。
自己チューでロリータマニアという役、、深田恭子ってこれ一世一代のハマリ役じゃないですかね。
もともと彼女のキャラクターを活かすには、、って事で生まれた企画なんでしょうが、見終わった後 この役、他の人がやるのが想像つかないような見事なはまりっぷりです。
すんません「下妻」ってなんか新妻の話なのかと思ってましたが(バカ)、茨城の地名なんですねー
そんなアホ関西人の僕を笑わす前半の彼女の生地がアマ(尼崎)で、ヤンキーしか住んでないという描写。
大阪人はここでツボつかまれてしまいます。親父役の宮迫がまたも好演。芸人は売れてナンボですねえ
映画全体のノリとしては、わざとポップな映像とぶった切りの編集で、製作サイドのテレビ畑っぽさがやはり漂っているのですが (最近この手の映画が増えてるのでもう飽きてきた)。正直いらない演出も多いとは思ったけど、、、
また、ヤンキーと優等生(ではないけど)の友情話ってけっこうネタとしては昔っから定番なものでは あります。話作りやすいもんね。
ただ、見せ掛けはそうであっても、映画の土台となる物語展開とキャラクターの演出、編集等がすごく 上手かったと思います。あと、場面場面の絵もとても工夫されてました。全てが上手く回っている感じ
「青春デンデケデケデケ」(傑作!)あたりの大林宣彦の映画みたいに、二人のキャラクターが伸び伸びとしてて、 そして、だんだんと自分の身の回りの人のような親近感で映画の世界に引き込む事に成功している のに近い印象も受けました。最近話題先行ばかりで内容は??って映画多いから(テレビ局がからむと 映画界がダメになるとまで思えるが、、、)ようやくマトモな青春ものが出てきました。
自己中であるがゆえ、クラスの教室でおもっきり孤立している所が何度も挿入されますが、 友達いなくても一人で自分の思うように進める人が実は、一番強い!ってことが映画の根底にあって、 見終わった後、結構爽快な気持ちになる映画です。
これ女の子とかでハマる人はすごく好きな映画になるんだろうなあ。何度も何度も観る映画として。

★★★★

http://bbs.shimotsuma-movie.jp

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「ルーニー・チューンズ バック・イン・アクション」
Looney Tunes Back In Action
2003米92min.
Joe Dante/Director Larry Doyle/Screenplay 
Brian Reitzell,Kevin Shields/Music Lance Acord/Photographer
CAST/Brendan Fraser,Steve Martin,Jenna Elfman,Timothy Dalton

ワーナーマイカルシネマズでお馴染み、Looney Tunes(Bugs Bunny,twity等)のキャラクターが 実写キャラクターと絡むいわば「ロジャー・ラビッド」のワーナー版。
スティーブ・マーチンやティモシー・ダルトン始め無駄に?豪華キャストを使ってます。
主役はブレンダン・フレイザー、、この人原始人から出発して、ハムナプトラで当てたと思ったら 映画史上指折りの超コケ大作「モンキーボーン」でもアニメと絡んでたけど、懲りないというか、、 好きなのかなあ(笑)
って実際の映画はどうかというと、ロジャーラビッドにかなり印象派似ていますが、監督が ジョー・ダンテ、、、ってことは?と思った通りマニアックな作品になってました。
主役はバニーじゃなくてツバ飛ばしながらしゃべるダフィー・ダック、、この辺がこの映画の内容 にかぶるけど失敗の要因だったんではと推測されますが、本国でも大コケしたらしいし、日本では ひっそりといつの間にか2週くらい、大阪ではワーナー・マイカルで公開されただけ。
肝心の映画は、、というとアニメキャラがどたばたどっかーんと暴れまわって実写と絡むのは 楽しい、、マンガのお約束通り、必ずダフィーとかコヨーテは上から重し降ってきたり、 爆発に巻き込まれたり、カベにぶち当たったり、、という定番のオチ満載になってて、そういう 目に遭うのが彼らの運命になってます、、
とはいえ、、全体を通した脚本がダメで、ドラマ性に欠ける部分が多く、せっかくの設定や キャラクターや役者がただ単にドタバタ動いてるだけにしか見えない。ちょと勿体無いなあ と思いました。
物語の幼稚さと内容はは「オースティン・パワーズ」シリーズに近い感じかな。
悪徳企業のボスをせっかくのスティーブ・マーチンがやってますが、なんか空回りしてます。
ってことで自分はどうだったかというと、、実はとても気に入ったりしてます。(笑)映画の 出来そのものよりも、何も考えないで観ていて楽しめる映画って最近減ったから、これなんか 変なアニメなんかよりも楽しめるんじゃないかなあ。

★★★ 1/2

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