15ミニッツ/15 Minutes

渋谷・渋谷東急

今日は「非・バランス」の初日だなあ,ということを思いながらも 初日は混みそうなのでやめとく.「Stereo Future」も初日だなあ, と思ったが,こちらも思っただけ.最近,見たい邦画が増えてきた.

とある方から,「デ・ニーロがかわいいのぉ〜」というのを聞かされたので, 「15ミニッツ」を見ることに.ロバート・デ・ニーロをつかまえて 「かわいい」という表現ができるのもたいしたものですが, どのように「かわいい」のか.

夏物の服が足りないので,先にお買い物.・・・してたら4時を回った. うわわ4時20分からなのに.急いで駅側に戻る.

東急文化会館着.丁度エレベータが上がっていったところだったので, 階段で5階へ.なんとか10分前についたが,チケット売り場には10人ほどの列が. 昨日も思ったのだが,みんな開始ギリギリに劇場にくる.もうちょい余裕もとうよ.

今日はチケットを買ったらそのまま横へ移動.モギリを通過して一番近い開いてる 扉から入る.

おー,広い.一階の「渋谷パンテオン」よりも席数は少ないのだが,同じくらいの 広さがある.多分あっちは2階があるから席が多いのだろう.座席のつくりとしては 私はこっちの方が好きかも.824席.

中央に白いカバーのかかった指定席が.たしかに,そのあたりがベストポジション. 私はそれより数列後ろへ.まずまず.

予告開始.カーテンがスタンダードサイズになる.が,流れたのはそれより一回り 小さいのと,上下の切れた横長テレビサイズのもの.その後スクリーンサイズが ビスタにかわった.うーん,最初からビスタサイズから初めてよかったのではないのか?

「15ミニッツ」.昔銀行強盗をした3人組の2人が逃げ延びた1人を訪ねて アメリカへ.ところが,そいつは金をすべて使い切っていた.それを聞いて キレた1人はそいつを殺して放火する.捜査に来たのは消防のジョーディと 警察のエディ.二人はいつしか親しくなり,共に犯人を捜査する.

デ・ニーロは警察官のエディ役.彼はテレビ番組や雑誌などメディアへ 進出しているやり手の捜査官.最初の印象では「裏のある警察官」という 印象だったのだが,なるほど,かわいいというわけもわかる. 結構いいやつでした.

でも,「かわいいデ・ニーロ」を探すんだったら,どっちかというと 「アナライズ・ミー」のが一番かなと.こないだの「ミート・ザ・ペアレンツ」 とかもけっこうお茶目.

ところで,タイトルの「15ミニッツ」.作中「誰でも15分だけは有名になれる」 という台詞がありましたが,いまいちこのタイトルがつけられた理由がはっきりせず. 雑誌で仕入れた情報では,アンディ・ウォーホルの言葉らしいですが.

東京マリーゴールド

渋谷・渋谷シネパレス

「15ミニッツ」が終わって,トイレに行こうと思ってロビーにでたら, トイレ側にはいけないようになっていて,およよのよ.早速「渋谷シネパレス」 に移動.

10分で移動.2階のエレベータ入口のところにマリーゴールドの鉢植えがずらり. あら,粋なことしてますね.先日はなかったのに.

こちらは丁度エレベータが来たところ.7階へ.チケット購入.中へ. 結構混んでますね.真中に座るのは難しそうだったので,無難な距離の 通路脇の空いてる席へ.で,トイレトイレと.

「東京マリーゴールド」.主演は「なっちゃん」こと田中麗奈.監督は年頃の 娘好きな市川準.彼氏と別れたばかり,転職もしたばかりのエリコ. 合コンで知り合ったタムラに惹かれる.彼にはアメリカに一年間留学中の 彼女がいる.にもかかわらず,彼女が帰ってくるまでの一年間付き合って欲しい と提案する.そして,一年はあっという間に過ぎて・・・.

「ほんだし」発売30年記念作品だそうだ.CMと同様,樹木希林と母娘役. 味噌汁を作るシーンも忘れずに.まんま,CMに使えそうです. 「大阪物語」の時も池脇千鶴と田中裕子がまんまでしたが, 市川準は気に入るとしばらくそのまま使うっぽい.

で,話のほうだが,最後にどんでん返しが.えーと,ちょっとまて,整理するから. ってことはそういうことなのか?あれは小細工?

ふーん,マリーゴールドって一年草なんだ.幼稚園くらいの時に植えた記憶が. 確かに毎年花が咲くようなものではなかったような気がするが, 全然気にしてなかった.

原作は林真理子だったのね.後で原作もチェックしてみよう.短編らしいし.

全編を通して「さとうきび畑」が流れる.歌がでてこないのは正解かも. メロディーが,主人公のせつなさだけを増長させる.

個人的に凄く気になるシーンが.タムラの部屋のベッドの枕もとに並んでいる本. 講談社文庫の水色,早川文庫,そして集英社文庫の薄紫. その集英社文庫はもしかしたら「広瀬正」ではありませんか? うーん,タイトルは見えない.

買った携帯は「F201i」.

終わったらレイトショー「I.K.U.」のための列が階段に並んでいる. 前回もこうだったのか?そんなに人気あったのか?

そういや,途中で「石田ひかり」がワンシーンだけでてた.


さて,仙台時代の映画関係の知り合いのページを見てて気になることが書いてあったので ここで触れておこう.掲示板もまだできていないようですし. あげあしをとるわけではないが,一般論にもなるので.

引用は禁止となっているので話を要約すると,「映画を見る際に作品を選ばすに なんでも見るというのは,出演者や製作者に対して失礼ではないか?」という意見です.

私はこの「なんでも見る」派なのでちょっとひっかかったので私なりの意見を.

件の意見の流れは

  1. 巷では沢山の映画を上映している
  2. 自分が見たい作品を見ればいいよね
  3. 自分の好みを知れば選びやすい
  4. 情報源はいろいろあるけど,「予告編」が一番インパクトがある
  5. でも,予告に騙されることは多い
  6. 結局,見てみないとわからない

という話です.これ自体は仰る通り,私も賛成.特に一番最後に. でも,この話の中で本人の予告からうけた印象と見た結果の例を述べた後に最初 に書いた意見がでてくるのです. この例の中に「予告にムカついたから見ない」というのがありまして・・・.

何を見るかを選ぶ基準は人それぞれで,「好きなものをみればいい」のは 凄く当然のことです.SFが好きな人はSFを見ればいいし,アクションが好きな 人はアクションを見ればいい.「見る」基準は簡単明瞭.

問題なのは「見ない」基準なんです.たいていは「邦画は嫌い」とか, 「あの監督(俳優・女優)は駄目」とか「食わず嫌い」なことが多いような 気がします.これこそ「製作者や出演者に失礼」なことだと私は思います. よく「この作品はビデオでいいや」という人もいますが,この判断の基準も 同じことが言えるのではないでしょうか.製作サイドは映画館で見せるために 「映画」として撮っているのです. そうでなければ,「TVドラマ」や「Vシネマ」で十分.

別に「TVドラマ」や「Vシネマ」が悪いってことではないですよ.私もドラマは 結構見ますし.ただ,連ドラの場合は第一回目を見損ねると話についていけないので 見なくなることが多いです. 今は家にテレビがないので,今クールのドラマはほとんど見てません. ビデオがないと連ドラはきつい.

私は,映画は映画館でしか味わえない迫力と音響があるから映画館に行きます. スクリーンサイズと音響設備にこだわるのもそのためです.

私は「なんでも見る」派.もちろん見たい作品は見る.でも,「どうかな?」 と思った作品も見る.それだけです.「これは絶対に見ない」という制限が ないだけ.

でも,結局はこの話は少なくとも,「時間があったら映画でも見ようと 常に思っている人」にしか あてはまらないんですよね.たまにしか見ない人はまず見たいと思った 作品を選ぶから.

ちなみに,私が見に行くときの決め方は

  1. これから劇場に行って間に合う
  2. もうすぐ上映期間が終了してしまう
  3. 見たい作品である
  4. 話題の作品である
  5. 混まなそう

てな感じ.う〜ん,たしかにポリシー的には薄いかもしれないなぁ. 見たい作品を後回しにしていたら,予定が狂って見逃すこともたまに あったりします.

さて,ついでなので,作品の「良し悪し」の話を.

あまり選んでいないおかげで,「期待したのにそれほどでもなかった」と いうのは割合としては多くありません.最初からあまり期待をかけてないから. 逆に「めっけもん」の場合が, これも数が多いわけではありませんが,たまにあります.これがあるから なんでも見るのですが.

私の場合,評価は主に3つに分かれます.

  1. 凄くよかった
  2. よかった
  3. 駄目だった

しかも2番目の範囲がものすごく広い.

たまに人に「あの映画見た?どうだった?面白い?」と聞かれることがあります. こんなときの私の答え方は大抵の場合それぞれこうです.

  1. 結構面白かったよ
  2. 面白かったよ
  3. ちょっとイマイチ

それぞれの後に「私にとっては」がつきます.

結局,人の趣味は十人十色.私に面白くてもその人にとって面白いかはわかりません. ま,よく知ってる人にでしたらまた少し別の答え方をしますが.

でも,ごく稀にほんとにひどいのとか,ほんとに素晴らしいのとかあるわけで, その時ははっきりといいます.

このページが「映画鑑賞記」ではなく「映画館日記」なのもそういうことが ありまして,あまり内容には深く突っ込まずに気になるキーワードだけを 残すような,ちょっといやらしい作りをしてます.

気になる映画は,まずは見に行きましょうね.そして,自分で判断してください.

さらに,おまけに「予告編」の話を.

「予告編」ってのはほとんどの場合配給会社が作るわけでして,監督自ら手を かけるということはまれです.ですから,「こうすれば客が呼べる」という のだけを狙って作られます.監督の意向はほとんど関係ないようです.

実際にあった例では,「お受験」.矢沢永吉がでて話題だった映画なのですが, 永ちゃんの人気だけでは一般客を呼べず,さらに「お受験」という時事ネタを 狙ったせいであまり若い世代にウケがよくなかった,ということで途中で宣伝の 路線を変更,駄目親父が子供のために一念発起する姿を売りにして感動のストーリー というのを前面にだしました.素材の作品は変わらないのですから,「嘘」では ないのでしょうが,主張が変わってしまう恐れがあります. 実はこの作品は見れなかったので,実際の内容はわかんないのであまり良い例では ないのかもしれませんが.

また,「いいとこどり」するわけですから,たまに「予告編がすべてだった」と いうのもあります.期待して見にいったら,おいしいところは予告でやっていた シーンだけで,それ以上のものは何もなかったという場合です.「期待したら失敗」 の典型的な例ですね.

逆に「予告編には何もない」という場合もあります.石井竜也が監督した「河童」. このときは撮影が終わっていないうちに予告を作ることになって, CGによるイメージシーンだけで予告が作られたということ.確かに実際の映像は まったく入ってなかったのです.

このごろは話の筋も頭に入れないで見にいくようにしてます. でも,予告は見せられるからしょうがないです. 最近は「A.I.」の予告を見る機会が多くて多くて.各館の音響比較に使えるくらいです.

予告には2種類あるって知ってますか? 「予告」と「特報」というのがあります.詳しくはまた後で.

というわけで,「予告を信じちゃいけないよ」というのが結論です. 作り手で無い以上私たちは数ある中から選ぶことしかできませんから, 他人のいうことだけを鵜呑みにしていてはいけません. その点,映画に限らず音楽や書籍にも同じことが言えると思います.

嫌ってた人の作品が急に好きになることも.「ビートルズ」における「イエスタディ」 や「サザンオールスターズ」における「いとしのエリー」はそれまで「アンチ〜」 だった人々を一気にファンに取り込んだいい例です,

音楽の場合は向こうからやってくるという場合があるのでいいですよね. 最近は試聴もできるようになったし.本も立ち読みという手があるし.

とにかく,触れてみないと「発見」はできません..

かくいう私のいうことをどこまで信じるかもあなた次第です.;P

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