ウォー・ゲーム/War Games

John Badham(1983)

「ウォー・ゲーム」です．この作品にはかなり思い入れというかなんつったらい いんだか，がある．

しかし，劇場で見たことは無い．この作品の公開当時，私の田舎の映画館はあっ たんだろうか?ぎりぎりきわどい時期だな．私が明確に覚えている，地元で見た 最後の作品は「ガンジー」と「プロ野球を10倍楽しく見る方法」の二本立てだっ た．確か「国際劇場」．これが小五の時．このときまでは確実にあったんだな． で，この年，まさに1983年．さすがに一人で映画を見に行ける歳ではなかった．

小五か・・・．この年はYMOが散開した年でもある．1983年=小学校五年生=YMO散 開=日本海中部地震．これが私の中でのつながり．

さて，1983年は私が初めて「マイコンBASICマガジン」を買った年でもある． 確か3月号だった．当時は発売日がわからず，次の4月号を買いそびれ，気づいた 時には5月号だった．それ以後，約15年くらい買い続けていた． しかし，最後の方は買うだけで読んでなかったな・・・． 大学に入るまでの分はまだ実家に残ってるかも．そのころまでが一番面白かった．

さて，そんなわけで，このころ私は「マイコン」に夢中だった．私が初めて「マ イコン」に触れたのは四年生・・・もしかしたら三年生だったかもしれない． 友人の家に「MZ-80K」があった．当時は単なるゲーム機だと思っていた・・・は ずだ．「スター・トレック」にハマッタ．オリジナルのドラマのことなどまった く知らず，とにかくクリンゴンを倒すために光子魚雷とフェーザー砲を撃ちまくっ ていた．あ，言っておくが「スター・トレック」はアクションゲームではない． ワープ時に現れるエンタープライズ号と，たまに現れ壊れた箇所を直してくれるス ポック博士のとりこだったのだ．

そう，最初はプログラムなんて知らなかった．知ってるコマンドは「LOAD」と 「RUN」．これだけ．そのうち「すがやみつる」の「こんにちはマイコン」によっ てBASICの存在とプログラムを知るのだった．「数当て」だとか簡単な分岐ぐら いしかしないプログラムを書いては，なんかものすごいことができそうなもので あるという予感だけはしていた．

そんな時期にこの映画が登場するのだ．この映画のことを知ったのも「すがやみ つる」の漫画だったはず．初めて自分の意志で買った文庫本はこの原作． 映画は見れないから原作に走ったんですね．

じゃ，内容のほうにまいりますか．

「ウォー・ゲーム」．高校生のデビッドはコンピュータに詳しい．高校の端末に アクセスして成績を書き換えるのも朝飯前．ある日，新しいゲームを探していた 彼は，核戦争ゲームを見付ける．ゲーム会社だと思っていたのは実はNORAD． ゲームだと思っていたが，実はロシアとの核戦争が勃発しようとしていた．

今こんな御粗末なセキュリティだったらとんでもないことになりますが， 当時はかなり現実っぽかったような．さすがにこんなざまではなかっ たはずですが．ネットとは隔離されてるはず．

主人公がゲーセンでやってるゲームが「ギャラガ」．その横には「SEGA」と いうのも見付けられる．当時の日本のゲームは世界でも通用する一流品揃いだっ た．

ほぼ時を同じくしてNHKで「マイコン大作戦」という海外ドラマをやってたんで すが，これにも夢中でした．とにかく，アメリカは凄いなぁ，と．だって，家に コンピュータがあって，電話回線からペンタゴンに侵入するんだよ．学校の成績 は書き換えちゃうし，凄いよ凄いよって． 今考えると，当時のマシンじゃ無理だというような画像処理やってたり，インパ クトがすごかった．今でもその画面覚えてる．

コンピュータの性能はかなり向上したはずなのですが，人工知能はまだまだだし， 物体の認識もまだまだだし，アトムもHALも遠いなぁ・・・．

で，おねだりして買ってもらったのが「JR-200」．グラフィック以外はそこそこ いいマシンだったんですよ．アメリカは既にフロッピーディ スク．こちらはテープ．うーん，当時は大きな差があ りましたなあ．コンピュータが電話回線につながっているのも普通だったのかな． 日本は，まだ草の根BBSなんかも普及してなかったころだし．

今ならインターネットで検索するところを図書館に行ったりするのがアナログだっ たり，時代を感じますね．

かくして，私の興味はそっち方面へと向かっていったのでした．

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