アポロ11号 月面着陸に隠された真実
The Truth of the Moon Landings

Virginia Quinn (2003)

先日 HMV で見つけて気になっていたので買ってしまった.

いわゆる「トンデモ本」追及のノリでして,このDVDの製作協力にも「 と学会 」の名前が載っています.

今調べてて思ったんですが,「と学会」の公式ページって,活動理念とか目標み たいのが書いてないんですね.「と学会」がトンデモ本を書いている側だと勘違 いする人っていないのかなぁ,とちょっと心配してみる.

「NASAによるアポロ計画はすべて茶番で,すべて地上で撮影されたもの,実は人類 は月面になど行っていないのだ」という,「アポロ疑惑」について,説の提唱者 の一人であるビル・ケイシングのインタビューを交えながら,その疑惑に対して の反証を示したテレビ番組.

前々から「星条旗が揺れているのはおかしい」だとかいう話を元にデッチあげ説 があるのは知ってましたが,実はテレビ朝日の番組で取り上げたのが反響を呼ん でいて,日本でも話題になっていたらしい.知らんかった.

そのへんの経緯はDVDについている冊子にも書いてありますが,アメリカ人の相 当数がこの説を信じているというのに驚き,日本人も結構この説を支持している 人がいるというのがさらに驚き. 「ハンバーガーはミミズ肉説」と同じレベルにされてますな.

確かに一部の主張については「いわれて見れば確かに変だな」と思わせるものが あるのですが,反証の方は的確で,疑惑説を主張する方は都合のいい解釈と説明 ばっかり.私でも,をいをい,と突っ込みたくなる部分もある. NASAの技術レベルが低いから人は送り込めないと言っていたかと思うと, NASAは月の石を偽造することなんて朝飯前,とか,天文学者がみたらすぐにバレ るから星は省いた,みたいな事を平気でいう.

でも,主張する方も,反証する方も,まじめにこの問題をとらえている部分が 面白い.「レンタル禁止」となってますけど,レンタル版はないのかな? なかなかの出来ばえなので話のネタにはなると思います.

最近,この説を支持する本が日本でも出たらしい.実はブームなのかな? だからこういうDVDも出るのか.

ま,決定的なのは,アメリカ以外の国もアポロ計画に注目していたという事実で しょう.各国のレーダーやアンテナがアポロを追いかけていた訳ですから. アポロ計画を捏造するために敵国を含めた世界中をとりこんでいたとい うのならば,今さら戦争なんかせんでもいいわい.

アポロ疑惑に関しては,このDVDで触れられているメジャーな点については「 月の雑学 第3話 人類は月に行っていない!? 」が詳しいですし,総合的には「 アポロ関連の2ch過去ログ置き場 」からいろいろな情報をたどれるようです.

偶然ですが,今日の日曜洋画劇場は「アポロ13」です.説の主張者はこれも捏造 ということになるのでしょうね.

他に関連としては,アポロ計画を描いた「 人類,月に立つ 」や,11号からの信号を中継することになったオーストラリア,パークスの人々 の顛末を描いた「 月のひつじ 」が面白いです.

監督・Virginia Quinn
出演・Bill Kaysing, Buzz Aldrin
Zig Zag Productions / Alliance Atlantis Company, DOLBY DIGITAL, 日本語字幕, 2003年作品,本編約48分

ナウオンメディア株式会社,NODP-00004,3675円


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