緑・花試験模擬解答
だんだん難しくなってきたぞ。
141 スミレ科の分類方法の特徴で大きく二つに分けることが出来る。その分類とは。
1-托葉があるかないか 2-葉に翼があるかないか
3-地上茎があるかないか 4-葉がまるいかとがっているか 5-地下に芋が出来るか出来ないか
スミレはタチツボスミレのように地上をはうか直立する茎があるもの、スミレサイシンのように地上の茎はなくすべての葉は根生するものとに分かれる。地上茎のあるスミレはキスミレ類、タチツボスミレの仲間など。地上茎の無いものはスミレサイシンやウスバスミレ、ミヤマスミレの仲間である。。
142 コリダリスはエンゴサクなどケシ科のキケマン属をさす学名である。日本にあるコリダリスで秋に開花するのは
1-ミヤマキケマン 2-ナガミノツルケマン 3-ヤマエンゴサク 4-ムラサキケマン 5-ジロボウエンゴサク
143 次の図で表した「スミレ」と「マメ」の花の構造は良く似ています。A,B,C,a,b,cで示した花弁はそれぞれ「○弁」と呼ばれます。
似ていないと言われれば似ていないけどね。
A−「上」弁 B−「側」弁 C−「唇」弁 a−「旗」弁 b−「翼」弁 c−「舟」弁
144 北米原産のゴマノハグサ科マツバウンランは平成の鉄道草とも言えるほど増えてきました。花の色は。
1-真紅 2-黒っぽい青 3-黄色 4-青紫色 5-黄色
145 そもそも鉄道草と呼ばれる植物は、何故そう呼ばれるのでしょう。
1-主に鉄道に沿って繁殖、輸入した荷物に種が付いていたらしい帰化植物 2-まるで線路のように帯状に繁殖する傾向のある植物 3-駅の周囲に植えられたことのある園芸種が逃げ出したもの 4-繁殖力が強く次々と県境を越えて広がったためについた呼び名 5-昔の鉄道のトイレは列車からそのまま汚物を捨てていたため、肥料となって大きく育った雑草
146 雌雄同株の樹木、たとえばオオバヤシャブシ(カバノキ科)では雄花が咲く時期と雌花が咲く時期はすこしずれがあって、ひとつの株では同時期に咲かないようだ。その訳として考えられるのは。
1-花を咲かせるのに相当、力がいるので一緒に咲かせない
2-花の時期をなるべく延ばすことが目的らしい
3-大事な雌花をなるべく遅らせると虫が多い時期になるため
4-同じ木の雌雄の花で近親婚を避けるため5-先に大事な雌花を咲かせて確実に種を作りたい
オオバヤシャブシでは雄花が先に咲く。近親婚を避けるためには一番確実な方法である。雌花が大事とか雄花が大事とかの差別は無いはず。
147 エビネ類は山歩きをしていてまれに見つかることの有る貴重なランの仲間です。見つけた時にすべきことは。
1-自然保護のため必ず持ちかえる 2-自然保護のため一株だけ残し、あとは持ちかえって良い
3-絶対に手をつけない、むしろ草で覆って隠しても良いくらい 4-必ず立て札を立てて植物の在り処をはっきりさせる
5-他の人にも良く見えるよう、周囲を刈り込んで目立つようにする
自然保護に関わる問題がどの程度出題されるのか予想が付きにくいのですが、問題としては難問にはならないはずです。基本は乱獲しないこと。またこの種の問題には正解はないと言える。つまりモラルの問題。
148 ヤエザクラの花を良く観察すると、時々中央に2枚の葉があるものを見つけることがある。これは何か。
1-がくが花を付きぬける現象で非常に珍しい 2-めしべが元の葉に戻った姿である 3-ヤエザクラそのものが病気のひとつである証明 4-枝が伸びる過程で、成長点がここにある 5-受粉し双葉が出てきたもの
そもそも花は葉が変化したもので、ヤエザクラのように奇形の過程の中でめしべが本来の姿に戻ってしまう現象
149 りんご、なし、いちご、さくらんぼは何科の植物か。
1-ツバキ科 2-ミカン科 3-ブナ科 4-クワ科 5-バラ科
150 クレマチスの元の植物と言われるのは、キンポウゲ科の。
1-ミズグルマ 2-ハナグルマ 3-オグルマ 4-カザグルマ 5-ヤマグルマ
151 「黒玉(ぬばたま)の夜さり来れば巻向(まきむく)の川音高しも嵐かもとき」万葉集で柿本人麿呂がうたった「ぬばたま」は夜の枕詞(まくらことば)となっています。さてこれは何のことか。
1-アヤメ科ヒオウギの実のこと 2-スイセンの実のこと 3-ツバキの実のこと
4-カラスノエンドウの熟れた実のこと 5-干し柿の中に入っている種のこと
真っ黒な実が出来る
152 万葉植物とは万葉集で詠まれた植物をさしますが、最も多く詠まれたと言われるのは。
1-スイセン 2-ハギ 3-ユリ 4-アヤメ 5-フジバカマ
ハギ=141首、ウメ=118首、マツ=79首、タチバナ=68首、サクラ=50首と続く
153 スイレン科のヒツジグサは池や沼などに生える多年草の水草、この名前の由来は。
1-緋色の辻草という意味 2-太陽の変わり目(つじ)に咲くから 3-未(ひつじ)の刻(午後2時)頃に咲くから 4-羊のように白い花を咲かせるから 5-羊の毛のような柔らかい繊毛が生えているから
154 中国では漢方薬として樹皮を利用するが、ある造船会社が健康茶ブームで葉をお茶にして売り出したことで話題となった。葉をちぎると糸を引くのが特徴の樹木は。
1-アマチャヅル 2-アシタバ 3-トチュウ 4-イチョウ 5-アキニレ
売り出したのは因島の日立造船、日本ではマサキを和杜仲と言った。
155 イブキジャコウソウについて正しい記述は。
1-香りが良い 2-伊吹山にしか生えない 3-葉が広くつやつやしている
4-湿原に多い 5-豆のような実がなる
麝香(ジャコウ)は香料のひとつ、もちろん麝香のような良い香りがするから。
156 深山の谷筋に生えるヤグルマソウ(ユキノシタ科)の名前の由来は。
1-葉が鯉のぼりに添える矢車に似ている 2-花が矢車に似ている 3-実が矢車に似ている 4-種が矢車に似ている 5-根を掘って取り出すとその形状が矢車に似ている
157 わが国のほとんどは酸性土壌と言われる。アカザ科の植物はアルカリ性土壌を好むためその繁殖域は限られた場所である。それはどのような地域か。
1-湿原 2-砂漠 3-淡水湖 4-海岸 5-高山
アルカリ性土壌は石灰岩台地もそうであるが、アカザは塩分などに含まれるアルカリ性ミネラルと相性が良い
158 沿岸部の山の中で拾ったのが次の葉。大木で樹皮はコルク状、葉の裏は少し白っぽい。何と言う植物か。
1-クヌギ 2-クリ 3-ウラジロガシ 4-シロダモ
5-アベマキ
アベマキの特徴を覚えること
159 子供の頃秋になると、クッツキ虫と言って植物の実の中でズボンなどにくっつくものを集めて相手に投げつけて遊んだ人も多いはず。それらの植物のくっつく方法の中で間違っているものは。
1-粘液がある 2-細かい毛がある 3-先がかぎになっている 4-先がとがっている 5-静電気を発生する
160 植物などの自然保護の観点から、山で食べられる実を見つけた時に許される行為はどれか。
1-自然の恵みであるので採れるだけ採る 2-動物などの食料であることを意識しそれなりに残してやる 3-ひと粒たりとも採るべきで無い 4-動物が食べやすいよう採って地面に置いてやる 5-動物のために採った量と同じだけお菓子を置いておく
もともと山に住む動物たちの食料であることの意識を持たなければならない。味わって見ることは無駄なことではなく山での遊びの原点でも有るので、絶対にとってはいけないことは無いが、あくまで自然界の住人(動物)の貴重な食料であることの理解は必要。だからと言ってお菓子などを置いたり、採って地面に置くのは自然の仕組みを壊す行為である。