緑・花試験模擬解答

模擬解答(その9) 出題:真鍋節夫

植物学の問題だね。

161 カエデ類の実のように羽根のある実を何と呼ぶか。

1-堅果(けんか) 2-翅果(しか) 3-痩果(そうか) 4-懸果(けんか) 5-分果(ぶんか)
翼果とも言う。チドリノキなどカエデ科の植物は葉がカエデらしくなくとも実の形でわかる。

162 クリの実のようにかたい皮(果皮)と種皮がはっきりしているものを何と呼ぶか。

1-堅果(けんか) 2-翅果(しか) 3-痩果(そうか) 4-懸果(けんか) 5-分果(ぶんか)

163キク類、特にタンポポの実のように綿毛になる前のやせ細った実を何と呼ぶか。

1-堅果(けんか) 2-翅果(しか) 3-痩果(そうか) 4-懸果(けんか) 5-分果(ぶんか)

164 リンゴで人が食べるおいしい部分は植物学上何という部分か。

1-種子 2-花托 3-外果皮 4-内果皮 5-子房
それがどこにあるか捜すことを「かたく捜査」と呼ぶ(もちろん冗談)。花托は花びらの基礎部分と考える。

165 リンゴの芯(しん)と呼ばれる部分はおもに植物学上の何にあたるか。

1-種子 2-花托 3-外果皮 4-内果皮 5-子房
その中に「種」が入っている。ただし、1も3も間違いでは無い、つまり果実が5個集まったところ。

166 リンゴと同じような方法ででき、同じ構造を持つ果実を次のものの中からひとつ選べ。

1-カキ 2-キュウリ 3-ナシ 4-モモ 5-サクランボ
ビワもそうだが、実の先がへこみ、ここにがくの残りがある。

167 種子・果実・胞子などはすべて、植物体の散布にあたる器官である。これらのものには大きく二つの目標が有る、ひとつは自己の命の連続である子孫を残そうとする働き、ではもうひとつは。

1-子孫に自己の性質を存続させたい 2-子孫を出来るだけ広範囲に拡散したい 3-子孫を安全に育てたい 4-子孫を出来るだけ条件の良い場所に置きたい 5-子孫の数を多くしたい

168 水流によって種子・果実を散布する植物を選べ。

1-テイカカズラ 2-トウカエデ 3-オナモミ 4-ヌスビトハギ 5-クサネム
「名も知らぬ遠き島より・・・」ヤシの実はもちろん、グンバイヒルガオ、ハマヒルガオなど海辺の植物はほとんどそうである。

169 他の動物にくっついて種子・果実を散布する植物を選べ。

1-テイカカズラ 2-トウカエデ 3-オナモミ 4-ホウセンカ 5-クサネム
チカラシバ、エノコログサ、イノコヅチ、キンミズヒキ、アメリカセンダングサ、ヤブジラミ、ウマゴヤシ、ヌスビトハギ、ヤエムグラ、ルリソウ、ノブキ、ヤブタバコなど覚えよう。

170 次の自動的に種子・果実を散布する植物の中で仲間はずれは。

1-ツリフネソウ 2-キツリフネ 3-インパチェンス 4-ヒメムカシヨモギ 5-ホウセンカ
ヒメムカシヨモギなどキク科の植物は風の力で遠くへ飛ぶものが多い。

171 ムラサキケマン、スミレ、タケニグサなどは種子の表面にやわらかい多肉質の付属物をもつものがある。これらをアリなどが運ぶことによって種子の散布範囲を広げる手助けをしている。これの呼び名として適切で無いものは。

1-液果 2-種枕 3-カルンクラ 4-種冠 5-種阜
液果以外はどれもこれの呼び名で、アリなどが好む。スミレがコンクリートの割れ目に咲いているのはアリが運んだのだろう

172 次の植物の科の中で「めしべ」を2個以上持つものは。

1-クマツヅラ科 2-スイカズラ科 3-ボタン科 4-オミナエシ科 5-アブラナ科
キンポウゲ科、バラ科などもそうである。

173 複散形花序という言葉で表される植物は次のうちどれか。

1-ノジスミレ 2-ヤブニンジン 3-ハナシノブ 4-ヒツジグサ 5-グンバイヒルガオ

174 キンポウゲ科のイチリンソウやスハマソウなどは花びらに見える部分は花びらではない。何か

1-めしべ 2-葉柄 3-根 4-がく 5-おしべ

175 セツブンソウ(節分草)の名前の由来は。

1-節分の頃に紅葉する 2-節分の鬼の豆に使った 3-節分の頃に種が取れる 4-節分の頃に食べる 5-節分の頃に咲く
広島県内では自生地の環境(冬に雪が多い)の関係もあって節分の頃はちょっと早いか。3月はじめ頃総領町で「せつぶん草まつり」が開催される。

176 オケラの果実はどうやって分布域を広げるか。

1-動物の毛にくっついて 2-おいしい果実で動物に食べてもらう 3-風に飛ばされやすい 4-アリなどに運んでもらうために種冠がついている 5-種が出来ないのでムカゴで増える
1=ヤナギ 2=ガガイモ 3=チチコグサ 4=タンポポ 5=オケラ 6=オニドコロ 7=カエデドコロ 8=ウリカエデ 9=クロマツ 10=シンジュ 11=トネリコ 種子・果実いろいろですが、すべて風で飛ぶもの

177 オオバコのことを車前草と書くのは何故か。

1-生育する様子が轍(わだち)状である 2-種子の形が車のようだから 3-車が入る以前にもう道路を占有している 4-生育する場所が車道である 5-種子が車などにくっついて移動する
ニワトリが先かタマゴが先か、ということだが種子は人や車にくっつきやすい。当然結果として道に生えるわけだ

178 動物に食べられることで場所を移動する種子は果実がそれなりに美味であるが、食べられるということは種子にとってどうなのか。

1-食べられるのは実だけで種子は捨てられるから大丈夫 2-口からこぼれたもののみ少しずつ場所を移動する 3-食べられずに隠されることを期待している 4-消化管を通過し糞と共に排泄されることで発芽しやすくなる 5-消化されると死んでしまうが、なかには消化不良もあって生き残る
もちろん消化されてしまっては台無しだが、鳥など消化時間の短い動物ならば一度体内を通過したもののほうが発芽しやすいという

179 ヘビイチゴについて正しい記述は。

1-とてもおいしい 2-食べると毒である 3-おいしくないが毒でもない 4-ヘビの中にはこれを主食とするものがいる 5-へびのいそうな場所に生えるのでついた名前
5もまんざら間違いでは無さそうです。

180 ウメボシのタネと呼ばれるものの正体は。

1-内果皮そのもの 2-種子そのもの 3-内果皮と中果皮の結合体 4-内果皮と種子の結合体 5-中果皮そのもの
堅い殻は内果皮、その中に種子がある