□ 同行者達 □
- 1.正義(?)のガラナーク神官レスタト=エンドーヴァー(仮名):15歳
- 呼び名:坊ちゃん→レタス→レスター(予定)。物知らずゆえに苛められる子供リーダー。→第三回にメガザルを唱えて死亡。魂は消滅したはずなのに、双子の兄に取り憑き時々顔を出す。
- 2.慈愛(?)のフィルシム神官ラクリマ:17歳
- 呼び名:ラッキー。めそめそしながら他人の影を踏んで歩く地雷探知者。時々壊れる「鉄壁にして完璧なクレリック」。やっと人並みの感情を覚え、甘々状態に突入。最近情緒不安定。コンパイラゴーレム・テオを手に入れ、鉄壁度200%アップ。
- 3.謎のイナゴ魔術師ゴードン:15歳
- 寝て食べて跳ねてツッコミをいれるちびすけ。ゆくゆくは立派な人形使い希望。→現在、出奔中……。実は女神の使徒でアルトのお師匠の分身。裏で何かやってる。
- 4.名は体を表わさない戦士セリフィア:17歳
- 呼び名:セイ君。女名である事に巨大なコンプレックスを持つ「穢れ」使いの無愛想さん。「マザコンでおばコン」のくせに、男相手にフェロモンを垂れ流す。精神年齢12歳。ユートピア教の手に落ちるも仲間に救われるが、子供だけに自分の立場がわかっていない。最後になってCONにバツ2。
- 5.異次元人戦士G:17歳(ほんとは20歳)
- 呼び名:ジーさん。記憶喪失と相俟って常識の意味を問い直さずにはいられない。今となっては「ただの鷹族」。記憶は戻ったが、可愛い気は失われた。やっと元の姿と力を取り戻し、同族救済事業に乗り出した。CONにバツイチ。
- 6.親からはぐれた子犬魔術師アルト:15歳
- 呼び名:ちび。耳を垂れてくんくん鳴きながら纏わり付くかのような子供魔術師。その外見、性格にして「魔王転生体」。第三回より加入し、いきなりCONにバツイチ。→現在、スリーピングビューティから復活
- 7.復讐のかさぶた戦士カイン:15歳
- 呼び名:ボーヤ→カイン。レスタトの隠された双子ゆえ、顔も声も口調までクリソツ。その為初対面にもかかわらずパーティメンバーから悲惨な扱いを受ける。「凶運」の運び手だが、青春人生相談係。現在、凶運を祓うためにイタリア男の日々。人生最大の女難を乗り越える。レスタトと混ざったおかげで一人前に。第四回より加入。
- 番外1:働き者の任侠盗賊ロッツ:17歳
- 呼び名:ロッツ君。フィルシムの下町を縄張りとするトールの知り合い。お役立ちな掘り出し物。しかし「暗い過去持ち」。第三回より加入し、いきなりCONにバツイチ。予想通り「埋伏の毒」が発動し古巣へ帰還したが、人海戦術による寝返り工作に成功、再参入。落とし前の旅に出る。
- 番外2:大人だけどいじめっ子盗賊トール:23歳
- 呼び名:トール。クダヒの一角を仕切っていた昔の仲間。孤児院建設のために出稼ぎ冒険者をしていたが、ロッツ君の事で責任を感じて第十九回よりパーティに参入。なぜかカインの精神安定剤。
- 番外3:しょせんはお坊ちゃ魔術師コーラリック:20歳
- 呼び名:コーラリック。スカルシ村村長の次男。最初に会ったときは理知的なタイプに思えたが、蓋を開けたらただの世間知らずだった。女で身を滅ぼすタイプ。第十九回より加入。
□ 導入 □
ヴァイオラは神殿の上役の人から直々に呼ばれた。
それはとても珍しいことであった。
「実は、ガラナークの神殿よりこのような依頼が来た。厳正なる判断の結果、そなたにこの任務に付いてもらうこととなった。さっそくフィルシムにある『青龍亭』に向かい、ガラナークから来る神官に合流して、任務を遂行してくれたまえ。
良い報告を待っている」
どうやら彼女には最初から拒否権が無かったらしい。
こうして、ヴァイオラは、ガラナークから届いた親書とフィルシムまでの食糧、餞別代わりの金貨袋(10gp入っていた)と聖水一本を受け取って、住み慣れたクダヒを旅立った。
そして無事フィルシムの『青龍亭』にたどり着いたのである。
*-- 親書の内容 ---------------*
神聖なるガラナーク王国神殿の勇敢にして信心深き神官が女神エオリスより御神託を賜れた。
ついてはその御神託に従い貴フィルシム王国内にあるセロ村及びその周辺の調査にかの者を使わすことを決定した。
そこで、貴フィルシム王国内において女神エオリスの威光を知らしめたる貴神殿にかの者の協力を要請する。
女神エオリスの名において、ショートランドに真の平和と繁栄をもたらさんことを。
ガラナーク大神殿 神殿長
フィッツ・G・トゥルシーズ
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□ 承前〜ヴァイオラの覚書 □
- 459年 12/10
- フィルシムに到着。青龍亭で指定の神官と落ち合う。坊ちゃんゆえの傲慢さに満ち満ちたお馬鹿なガキだった。先が思いやられる。
更にもう一人の協力者たるフィルシム神官と合流。外見も中身もミリーを彷彿とさせる幼さにたじろぐ。これからガキ二人の子守りかと思うと気持ちが塞いだ。
恐ろしいことに、同行者として目つきの悪い少年と、何を考えているのかさっぱりな子供魔術師までついてきた。何を考えている、ガラナーク神殿。
同行するのは子供ばかり。そして見れば見るほど変なのしかいない。朱に交わって赤くなると困るので、連中を染め直す方向で進みたい。
坊ちゃんから必要経費を100gpせしめ、情報収集に向かう。行く先は地元の事情通ロッツ君。予めトールに顔つなぎを頼んであるから、すんなり会えた。快くギルドとの橋渡しを承知してくれた。いい子だ。いくつかの依頼をしてから宿に戻った。
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- 12/11
- ロッツ君からの連絡。この頃トップが代替わりしたユートピア教が蠢動していることと、フィルシム国内にハイブコアが持ち込まれたというネタだった。政情が不安定になるとアヤシイ宗教が蔓延るが、まさかそれを狙ってユートピア教がハイブでバイオテロ? そんなはずないか。
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- 12/12
- 同行させてもらった隊商の護衛隊長ツェーレンは、そこそこ腕はたちそうだが女好きらしい。別にしつこいタイプじゃないのでよしとする。酒好きに悪人無し。
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- 12/13〜19
- 何事もなく旅は続く。が、疲れた。
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- 12/20
- 目的たるセロ村の手前でおかしな轍の後と行き倒れを見つける。探知呪文により邪悪な存在でも魔法的な存在でもない事が判明。ついでにツェーレンの剣とラッキーの聖章が魔力を帯びていることもわかった。ラッキー自身はそれが特別なものとは知らなかったらしい。迂闊な。
行き倒れはまたしても怪しい娘、G。何かと常識が通じない。世の中広いのに、何ゆえおかしなガキばかりが集まるのか。
Gはジーさんと呼んでやると嬉しそうだった。で、以後そう呼ぶことにする。私を「ヴァーさん」と呼ばせれば釣合もとれて丁度いい。
なし崩しにGも同行し、かわいい娘がおすすめ(好き者親父ツェーレンの言)の「森の女神亭」に6人部屋をとる。
夕食中に神官と戦士二人組が怪しさ大爆発な依頼を持ちかけてきた。護衛に雇った冒険者がカートを持ち逃げしたのでそれを取り返してほしいとか。
大半の連中は「自分達で行け」と言いたそうな顔をした。しかしこの集団の代表者は坊ちゃんだった。坊ちゃんらしい意見のもとに前金120gpで引き受ける。まあ近所の探索はしておくにこしたことない。
案内人として獣人のヘルモーク氏に協力を仰ぐ。回りくどいが、快く引き受けてくれた。
ずっと無口だったセリフィアが突然通行人に殴りかかった。
「女みたいな名前で悪かったな!!!」まさに魂の叫び。これが若さか。
後先考えないで青春ストライクを放った彼は、当然ながら騒乱罪でしょっ引かれた。罰金と二週間の強制労働。やれやれ。
かわいくセーラと呼ぶつもりだったのだけれど、無理か……セイ君とでも呼ぼう。
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文責:柳田久緒