初心者のための昔話 「プレイヤーの心得」

 テーブルトークをプレイする上で必要なもの、それは想像力です。想像力のない人にはテーブルトークプレイヤーはできませんし、おそらくプレイする気にもならないことでしょう。なぜなら、動かすべきキャラクターは、自分の頭の中にしかいないからです。どんな時に、どんな風に、どのような行動をするのか。それを想像できなければ、ロールプレイになりません。
 まれに、何の苦もなくこれができる人がいます。このような人たちは、大変イカシた(またはイカレた)プレイをします。これは天性のものなので、真似しようとしてもできません。しかし平凡な一般人プレイヤーでも、想像力を補うことはできます。
 まずは、自分のキャラクタークラスに関連する知識を増やしましょう。武器、鎧、持ち物、社会身分、背景など。これによって、キャラクターを明確に想像できるようになればしめたものです。

 

 昔、とあるコンベンションでの事。パーティ一行(戦士二人、盗賊一人)はある町で、無実の罪を着せられた娘を逃がす為に、町の警備隊を相手に大立ち回りをやらかした。
 まずは全員を叩き伏せ、裏通りに逃げ込もうとした一行だったが、慣れない町中ゆえにあっさり囲まれてしまう。どう見ても勝てそうもない人数で、仕方なく降伏しようとした矢先の事だった。

マスター:「『武器を捨てて降伏しろ』と警備隊長は言っている」
戦士A:「強そうですか」
マスター:「強そうです。周りの兵もよく訓練されているようだ」
戦士A:「じゃ、仕方ない。武器を捨てます」
盗賊A:「その後ろで両手を挙げて、バンザ〜イ(降参のポーズ)」
戦士B:「……戦わずして捕まるのは恥だ。それぐらいなら死んでやる! ――剣を逆手に持って腹を刺します!」
マスター:「……あー、君が使っている剣はツーハンド(両手持ちの大剣)なんですが」
戦士B:「だからなるべく刃の先を握って、こう――(腹に剣を突き立てるジェスチャー)」
戦士A:「2m近い分厚い鉄の棒だよ。持てないと思うけど」
盗賊A:「持てるかもしれんが、力が入らんぞ。だいたい君の装備はチェインメイル。だから、腹を刺すのは絶対に無理!」
戦士B:「え、そうかな。じゃあ、舌を噛みます」
一同:「……」

 

 これは極端な例(しかし現実にいたわけで……)ですが、なぜそんなに死にたかったかは別として、ある程度の想像力や知識を持っていれば、このような行動はしなかったのではないでしょうか。
 そんなわけで、よりキャラクターになりきる為にも、最低限の知識を蓄えていくよう心がけてほしいと思います。以下におすすめのサイトを紹介します。これを皮切りに、各々素晴らしいサイトを開拓していってください。

 

 

*武器・鎧・戦闘関係の考察*
「滝 瓶太郎 Sword World」 http://member.nifty.ne.jp/bintaro/

*広範囲な歴史的コラム*
「目で見る世界史」 http://www1.kcn.ne.jp/~a7627/index.html