初心者の人はシステムに慣れていないせいか、よくおかしな言動をとります。原因は現実世界の一般常識と、ゲーム世界の常識が一致しない為です。これは仕方の無いことで、おいおい慣れてゆけばそういう事もなくなります。むしろ、最初の内にたくさんミスをしておく方が、後々のプレイの為には良い肥やしになるでしょう。ミスをするという事は、つまりPCが色々な行動をしているという事だからです。いくら冒険を重ねて経験を積んでも、毎回同じような行動しかしないのではプレイヤーのスキルレベルは上がりません。
それに最初から絶好調すぎると、いざ
それを防止する上でも、色々な行動をしてみると良いでしょう。たとえ歓迎されないような事でも、自分でやってみなければわからない匙具合があるからです。どんな些細な事であれ、それはプレイする上での経験値になるはずです。
昔々、あるところにメンバー十人の、高レベルパーティがおりました。彼らはマジックアイテムをがっちり装備した、半数以上がネームレベルという強者共でした。彼らはずい分と長い間、とある姫君を生国に送り届ける旅を続けていました。
そんなある日、パーティはとある理由により二手に分かれることになりました。一方は
それに気づいた戦士と司祭は、いつものように一斉に突っ込みました。残されたのは盗賊と姫君の馬車のみ。そしてそれを見越したかのように、側面からライカンスロープの群が手薄になった馬車に突っ込んできました。それだけではありません。慌て逃げだそうとした姫君たち目掛け、間髪入れず、特大のファイアーボールが飛んできたのです。
盗賊はレベルの高さとマジックアイテムに助けられ、なんとか襲撃の範囲から身を逃れることができました。しかし、問題は馬車にいた二人の
こうして、最も大切な守るべき姫と長年の協力者であった青年は、何の防御策もないまま放置されたために、あっけなくこの世を去ったのでした。
パーティ内の戦士達には
このパーティの戦士達はなまじ強かった為、取り敢えず突っ込んで叩けば大抵勝てました。普段でも戦闘時でも、頭を使って様々な手を試みるのは戦闘力の弱いキャラクター達でした。彼らは生き残る為に、少しでも有効な策を見いだす必要があったからです。そして、そんな小細工のいらないPC達は、その手の分野は彼らに任せっきりだったわけです。
少々
そうして、いつしか本当の意味でのベテランになった時、今度は自分が初心者のミスをフォローしてあげましょう。かつてお世話になったベテランプレイヤーの心情を、まざまざと理解できるはずです。