写真集「同伴避難〜家族だから、ずっといっしょに〜」出版と
出版記念 巡回写真展の開催にあたって

 2011年3月11日に起きた東日本大震災では、人間のみならず、犬やネコなど多くのペットも被災しました。「人命優先」の中、福島県内の避難所や集団避難用バスへの同伴を拒否され、自宅付近に置き去りにされたペットたちが衰弱し命を落としていった一方で、過酷な避難生活の中でもペットたちを見捨てず、彼らの命と心を守り続けた人びとがいます──。
 8月に出版させていただいたフォトエッセイ集「同伴避難〜家族だから、ずっといっしょに」(児玉小枝著/日本出版社刊)では、福島第1原発事故による避難区域から新潟県内の避難所にペット同伴で避難され、ともに生活しておられる10組のご家族の姿やエピソードを通して、原発事故発生当初から福島県内で起こっていた現実を知るとともに、人とペットとの絆の深さや、災害時に家族の一員であるペットとともに避難することの大切さを伝えています。あわせて、ふるさとを追われ居場所をなくしつつあったペット同伴での避難者の方たちを全面的に受け入れ、物心両面でサポートした新潟県・新潟市・新潟県獣医師会の取り組みや動物愛護ボランティアの方たちの存在にも注目していただければと思います。
 また、巻末には、『被災ペットや、ペット同伴避難者の方たちを支援するために、私たちにできること』と、『ペットと暮らす人のための防災マニュアル』とともに、動物愛護団体(NPO法人アーク)によって被災地から救出され、大阪のシェルターで保護されている犬たちの様子も収録。
 本書の出版を記念して、全国の有志の方たちのご協力のもと、全国で巡回写真展を開催していただくことになりました。もしもの災害時に、家族の一員であるペットと同伴避難することが当たり前に受け入れられる社会に一歩でも近づくよう、そのヒントとなりうるメッセージを発信できれば幸いです。

<巡回写真展開催への協力のお願い>
上記写真展の主旨にご賛同くださる方に、「同伴避難」写真展資材一式を貸し出しさせていただきます。申込書はこちらに。詳細に関するお問い合わせは児玉までお願いいたします。

<東日本大震災 被災ペットレスキュー募金ご協力へのお礼と寄付のご報告>
2011年8/22〜9/18まで大阪のカフェmagatamaさんで開催させていただいた出版記念写真展「同伴避難〜家族だから、ずっといっしょに〜」にご来場いただいた皆様、会場まで足をお運びいただきまして、本当にありがとうございました。感想ノートにも心温まるたくさんのメッセージをお寄せいただき、拝読しながらとても嬉しく、今後の励みになりました。また、募金にも多くの方がご協力くださいました。最終日、重たくなった募金箱を手にした時、「被災したペットたちの力になりたい」という皆様の温かく力強い想いのパワーを感じ、感激しました。集まりました義援金は全額、以下の通り、東日本大震災で被災したペットとご家族の皆様の支援にあたっている「新潟動物ネットワーク」さんの口座に、本日(2011年9月20日)付けでお振り込みさせていただきました。ご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました。心よりお礼を申し上げますとともに、この場をお借りしまして、寄付のご報告をさせていただきます。
集まった募金額:42,006円  義援金の振込先:新潟動物ネットワーク

9月21日〜10月21日まで、兵庫県西宮市のギャラリー手作りの店サヤさんで開催させていただいた出版記念写真展にご来場いただいた皆様、本当にありがとうございました。募金にも多くの方にご協力いただき、心より感謝いたします。集まりました義援金は全額、以下の通り、東日本大震災で被災したペットとご家族の皆様の支援にあたっている「新潟動物ネットワーク」さんの口座に、2011年10月24日付けでお振り込みさせていただきました。ご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました。心よりお礼を申し上げますとともに、この場をお借りしまして、寄付のご報告をさせていただきます。
集まった募金額:16,027円  義援金の振込先:新潟動物ネットワーク


<読者の方からいただいた、読後メッセージをご紹介します>

★日本全国が新潟県のようになるといいなぁ…

 このたび、児玉小枝さんの『同伴避難』という本を読ませていただきました。災害時のペットと一緒の避難、避難後の状況をテーマにした本に、今まで出会わなかったので、書店で見つけた時は驚き、すぐに購入しました。
 私は仙台に住んでいます。かねてから宮城県沖地震がくると言われていたので意識はしていましたが、まさか“東日本大震災”という、これほど大きな地震がくるとは、想像もしていませんでした。幸いにも被害はありませんでしたが、うちには大切な愛犬がいるので、万が一、避難しなければならなくなった時のことを常に思っておりました。
 私もやはり、愛犬を置いて避難することはぜったいいやです。なにがなんでも一緒に避難すると決めていますし、もしそれが無理なら愛犬と一緒に残ります。
 残念なことに宮城県(きっと他の被災地も)は、ペットに対しての対応やケアは、かなり遅れていると思います。震災後の、まだ寒かった時、自分以外の家族は避難所へ行かせ、ご主人は窓も戸も玄関もない、吹きっさらしの家で愛犬と残っている方がおられました。未だに車で寝泊まりしている方もおられます。
 福島県は、もっと深刻な状況ですね。避難時、有無を言わせず、ペットは置いてくるようにと言われ、泣く泣く置いてきた飼い主さんとペットたちのことを思うと、とても悲しいです。
 しかし、新潟県の、ペットたちの受け入れや、ペットに対する配慮、充実した環境、そして人々のあたたかさ…とても驚き、とても尊敬しました。心細く不安の中、ペットと一緒に避難をして、避難先の新潟での対応の素晴らしさに、皆、心が安らぎ、救われたことと思います。
 本を読み、新潟県と新潟県の方々の素晴らしさに、ただただ感動し、尊敬しました!!
 犬が吠えるからと車で寝泊まりしている人に、“犬は吠えるものだから”と、避難所の中に入るように言ってくれたり、フードやシーツなど準備して置いてあったり、定期的に獣医さんがいらしてくれたり、プレハブを用意してくれたり、驚くことばかりです!うらやましいです。
 新潟県の素晴らしさに心の底から感動し、この気持ちをお伝えしたく、お手紙を書かせていただきました。日本全国が新潟県のようになるといいなぁと思います。
 人も動物も大切な命です。動物も救われる権利があります。今回の大震災を経験して、その思いは更に強くなりました。素晴らしい本を、ありがとうございました」

                                   (仙台市・佐々木道子さま)

★動物レスキューに加えて同伴避難社会への呼びかけをしていきたい

「同伴避難」拝読させていただき、心から感動しました。
これまで災害のたびに、避難するときにペットを連れていけない、
避難所にペットをつれていけないという報道を見て、何とかならないのか、
なぜいつも同じことを繰り返すのかと、思ってきました。
そして今回の福島原発事故でのペット置き去りの現実。
今度こそペット同伴避難を当たり前とする社会を作らなくては、
フクシマの動物たちと飼い主さんたちの苦しみと無念は報われないと、心から思いました。
そんな中で「同伴避難」を拝読して、すでにその取り組みを現実化している県があったことを知り、
行動しなくてはという思いを強くしました。
実は、私の親しい友人が「高円寺ニャンダラーズ」という原発避難区域の動物の救出活動をしており、
私も後方支援でメンバーに加わっています。
彼らは傍観していられないという思いで行動していますが、一方、
このペットレスキューの行きつく先が見えなくて苦しんでもいました。
彼らにも「同伴避難」を読んでもらったところ、
「起承転結の結が見えた気がする」と、決意を同じくすることができました。
「高円寺ニャンダラーズ」は、避難区域の動物レスキューに加え、
同伴避難社会への呼びかけをしていきたいと考えています。
      
                   (高円寺ニャンダラーズ 磯村彩さん)


★「同伴避難」の読後感想を、こちらまでお寄せください。心よりお待ちしております。by 児玉


<2011年 巡回写真展スケジュール>

★大阪 8月22日(月)〜9月18日(日) 
    場所:カフェ&ダイニング「magatama」ギャラリー
        [大阪府大阪市中央区玉造1-4-14]
    11:00〜23:00(年中無休)※土日祝はワンちゃん同伴OK 電話:06-6765-8911
    カフェの壁面に展示させていただきます(鑑賞無料)
    平日の午後2時〜夕刻頃は比較的ゆっくりご覧いただけます
    ※児玉小枝講演会「同伴避難 現地レポート」
     8月27日(土)14:00〜15:00(要予約/お申込はmagatamaまで)
     最寄り駅:JR/地下鉄鶴見緑地線「玉造」より徒歩1分

★兵庫 9月21日(水)〜10月21日(金) 
    (ただし期間中、9月24〜26日、10月2日・9〜10日の6日間は休催となります)
    場所:ギャラリー・サヤ(なまえの会作業所)[兵庫県西宮市今津山中町7-22]
    10:00〜18:00 入場無料 電話&FAX:0798-34-2039
     最寄り駅:阪神電鉄「久寿川」「今津」両駅より徒歩3分
     ※同時開催:ポストカード展「ねこぼっこ」(児玉家の猫たちのほのぼのポートレート)
     ※会場にて児玉小枝の3冊のフォトエッセイ集
      「どうぶつたちへのレクイエム」「どうぶつたちに、ありがとう」「同伴避難」
      を販売していただきます。

★北海道 10月25日〜31日 札幌エルプラザ内2Fフリースペース(札幌市北区北8条西3丁目)
              ※第8回命と絆をつなぐ会-この日をわすれない-
             「同伴避難〜家族だから、ずっといっしょに〜」児玉小枝さん巡回写真展
              開催時間:午前9時〜午後9時(最終日は午後8時まで)
              交通:札幌駅北口より徒歩1分 ※ 駐車場アリ(屋内・屋外共に有料)
              ※ 一般公開あり
             (問)メール:eva.oide1955@ezweb.ne.jp 電話:09062624079(加藤さん)

★東京 11月12日 高円寺庚申文化会館(東京都杉並区高円寺北3-34-1)
         ※福島動物救援隊『高円寺ニャンダラーズ』報告会 会場にて展示 
         (会場スペースの都合上、簡易パネル版での展示となります)
         13:00〜17:00 ※一般公開あり
         ※会場にて、書籍「同伴避難」の販売もあります
         交通:中央線「高円寺」駅より徒歩5分 ※P無
         (問)メール:aya-isomura@jcom.home.ne.jp
            電話:090-3506-5273(高円寺ニャンダラーズ・磯村さん)
    *11月10日に開かれる、報告会プレイベントの座談会に児玉がゲストとしてお伺いします。
      皆様のご参加をお待ちしております。詳細はコチラをご覧ください。

★東京 11月19日〜20日 日本橋三井ホール(東京都中央区日本橋室町2−2−1 COREDO室町5F)
             ※「東北復興支援・動物愛護チャリティーライブ&ラテンナイト」にて展示
             (「どうぶつたちへのレクイエム」写真パネルも同時展示)            
             イベントの詳細チラシはこちら 13:00〜21:00 ※一般公開あり
             交通:東京メトロ銀座線「三越前」駅より直結 ※P有
             (問)メール:daisaku@office-aya.co.jp(オフィス彩/加藤さん)
                電話:03-5426-7033(オフィス彩/加藤さん)

<2011年 講演会スケジュール(テーマ:「同伴避難〜家族だから、ずっといっしょに〜」)>
★大阪 8月27日 カフェ&ダイニングmagatama(一般公開あり。詳細は上記)
★東京 11月12日 高円寺庚申文化会館(一般公開あり。詳細は上記)
★京都 11月17日 井手町立泉ヶ丘中学校 ※PTA人権部主催(一般公開なし)

<2012年 巡回写真展スケジュール>

★北海道 3月10日〜11日
     場所:かでる2・7

★佐賀 3月15日〜20日 アバンセホール(佐賀市天神三丁目2-11)※一般公開あり
             時間:火曜〜土曜日 8:30〜22:00 日 ・祝  8:30〜17:00
             交通:佐賀駅より徒歩10分 ※駐車場アリ(無料)
             主催:動物愛護団体ハーモニアスハート 共催:佐賀市役所環境課
             (問)電話:090-8918-9001(ハーモニアスハート/団野さん)

★徳島 4月19日〜24日
     場所:とよとみ珈琲
    (問)電話:090−5273−6761(西岡裕子さん)


※上記写真展は、2011年8月5日発売の「同伴避難〜家族だから、ずっといっしょに〜」(児玉小枝著/日本出版社刊/1200円/一般書店やアマゾン等のネット書店にて販売中)の出版記念展として開催、同時に(会場によっては)書籍の販売もさせていただきます。
(サヤさんでは店内にて販売、magatamaさんでは店向かいの書店(ブックランドすばる)にて販売していただきます)
※会場で募金を受け付け、集まった義援金は、被災ペットやペット同伴避難者を支援している団体(新潟動物ネットワークさん)に寄付させていただきます。