くぼた沖縄日記2003-2 おでかけはモノレール

11月16日 ★村の祭りは超ゴーカ!

まいどっ!今年2回目の沖縄である。マイレージがたまって、沖縄に行けるなあと思いだしたところへ宜野湾の「レストランkoba's」から案内はがきが届いて、それをきっかけに、呼ばれている、行かねば!と気持ちがどんどん傾いた。なので、ふふふ、飛行機はタダ。

くもりの那覇に到着。上着を脱いで空港に隣接する8月に開通したモノレール駅へ。プラットホームから見下ろした目の前に、野戦服を着た人がたくさんいる。米軍基地?いや自衛隊の那覇駐屯地だ。ふうん。こんなんなんやー。いきなりこんな景色が見えるとは思わなかった。

やって来たかわいい2両編成のモノレールに乗って、まずはお昼ご飯を食べるために奥武山(おうのやま)公園駅で降り、「豆腐屋食堂」。ゆし豆腐定食を食べる。固める前のふわふわしたゆし豆腐(おぼろ豆腐)、大好き。ここは自家製のお豆腐。ニガナの白和え、厚揚げ豆腐もおいしい。相席になったご夫婦から、豆乳飲み放題ですよと教えてもらい、ごくごく飲む。ヘルシ〜。

ちょうどやってきたバスに乗り、いつもの宿、浮島通りの新金一旅館に向かう。国際通りで降りる。おや?国際通り、狭いんでない?私が大きくなったから?まさか。1mmだって伸びてない。低いままだぞ。何度も来て街になじんだから狭く感じるのだろうか…。

途中で黒猫発見。愛想のいい子で、初対面なのに鼻と鼻を軽くくっつける猫のあいさつもしてくれる。エサをやりながらひとしきりなでまくってなごむ。私の手のひらは、猫の頭にちょうど合うように出来ているのではないだろうか。

蒸し暑い。半袖に着替えて中城村(なかぐすくそん)に向かって出発。今回、何かイベントやライブがないだろうかとずいぶんネットで探した。いつもはイベント目白押しの沖縄のハズなのに、なぜかほとんど見つからず、こりゃあはずしたかなとあきらめかけたところに、「中城まつり」が見つかった。なんとりんけんバンド出演!大ラッキー!しかもタダ。村のHP掲示板に質問して、バスでの行き方も教えてもらった。

ところが、なんにもないはずだったのに、直前になって他にもたくさんイベントがあることがわかった。いちど行きたかった闘牛もあるし、中城村の隣の西原町のお祭りではディアマンテス出演てか!ん、もうー、はよ言わんか!そういえば、沖縄って前売りより当日券が売れるとこだった。しかし、いいんだ。中城行くぞ。沖縄でりんけんバンド聞いてみたかったからね。

中城村は、世界遺産の「中城城跡」があるところで、この城は15世紀に護佐丸(ごさまる)によって作られ、その後、護佐丸を倒した阿麻和利(あまわり)の居城になった場所である。この事件「護佐丸・阿麻和利の乱」は、のちに踊りや芝居にもなり、忠臣護佐丸は中城村のキャラクターだ。祭会場に近ければ行きたかったのだが、離れているうえバスがないことが分かり断念。

バスに乗って1時間弱。中城村当間着。帰りのバスの時刻もチェックして、と。「中城まつり」は、3年に一度の村をあげてのお祭りで、今回は6年ぶりの開催。昨日と今日、2日間にわたって行われ、朝10時から夜9時過ぎまで、綱引きありぃの、のど自慢ありぃの、伝統芸能、太鼓、ゲートボール、豪華くじ引き、花火まである。もちろんエイサーもあって、小さな子どもたちも踊っている。一部プロが出演だが、あとは住民によるもので、この村どれだけ芸達者な人が住んでいるのか…。裾野の広さにびっくりだ。模擬店もたくさん出ている。

次々と演目が進み、お腹が減ってきたので婦人部主催のテントに行って、これまたゆし豆腐とジューシー(炊き込みご飯)を食べる。今日は大豆デーだ。食べている時、ステージで県の無形民俗文化財「伊集の打花鼓」という踊りが始まった。なにやら中国風の音楽が聞こえてくるが、前に組まれた大きなやぐらが邪魔してすっかり見逃す。ありゃー。

中城村在住のラジオパーソナリティもしているフォーク歌手、私以外はみんな知っている阿部敏郎のライブが終わり、ぱらついた雨が止んで、りんけんバンドのためにステージのビニールテントが撤収される。そして、もう何度も何度も聞いたりんけんバンド幕開きの音楽が鳴り、会場が一気に盛り上がるのがわかる。ウオォ〜!

久しぶりに聞く知子さんの歌が始まると、うれしくてぞくぞくする。この人の声は、森林浴ならぬ歌声浴とでもいうのか、聞いていると心が浄化される気がする。しみじみと「ありがたい」気持ちになる。まわりのみなさんは、おとなし目。大阪ならここは会場総立ちでカチャーシーでしょう!というところでも踊っているのは一部。もちろん私も一部になる。

帰りのバスの時間が気になるが、知子さんの歌を最後まで聞かないで帰るなんて出来ない。祭りの最後をしめくくる花火をバックにバス停へと急ぐ。バス停には男の子がひとり。遅れてくるかなと期待したバスは、定刻通りに来たみたいで、のんびり待ちましょう。男の子がバスの通り道について聞いてくる。住人じゃないのね。私が那覇から来たというと「那覇って都会ですか?」沖縄市のはずれに住んでいて、那覇には3回くらいしか行ったことがないという。コザ(沖縄市)よりは都会だねえ、那覇は。などと二人で低いブロック塀に腰掛けて話していると、「あ、バス!」。あわてて二人して車道に飛び出してバスに止まってもらう。危ない危ない。

バスの中でも、何となく話し続ける。男の子は高一。実は大阪から来ているというと「大阪弁しゃべれますか?」ん!?それは異な事を。私がさっきからしゃべっているのは、大阪弁ではない?と聞くと「違う」。関西の人間相手ではないので、抑えてはいるが紛れもない関西アクセントだし、ふだん仕事で話しているのとそんなに変わらない言葉使いなんだが。やっぱり「ちゃいまんがな〜」とか言わんとあかんのやろか…。そんなん中堅の漫才師でも使わへんのに。沖縄で何人もの人から、全然なまってないですねと言われ、そんなわけないのにと思ったが、沖縄の人は一般人がしゃべる関西弁を聞いたことがないだけかもしれない。それは沖縄の人に限らないことかもしれないなあ。

 

 豆腐屋食堂 那覇市山下町1−24 098-857-3839 盆・年末 休

 

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