今年で沖縄に行きだして丸１０年。こんなにしつこく来るとは思わなかったでしょ、沖縄さんも。だって、面白いんだもの。全然飽きません。
なんと！またしても台風接近なのだ。もう、なんでやねん。航空会社のホームページを見ると、午後３時発の飛行機までは飛ぶらしい。私の飛行機は２時４０分発。セーフ。しかし、テレビのニュースが沖縄の離島行の船は全便欠航だという。ああ、ダメだ…。明日行く予定だった渡名喜島の民宿に断りの電話を入れる。去年の６月も、私は台風の影響で渡名喜島に行けず、民宿に断りの電話をしたのだった。まるでデジャ・ヴだ。ということは、明日の宿を確保しなくては。ひょっとしたら、丸１日宿に閉じこめられるかもしれない。無難にホテルにしよう。そうだ、本ももう１冊持っていこう。
午後５時那覇着。雨が降ったり止んだり。バスの中から、パレット久茂地前で台風情報をしゃべっているアナウンサー（お約束の雨がっぱ姿）とテレビカメラの一行を見る。７時からのライブに行くため、出張で沖縄に来ている谷さんと６時にとまりんで待ち合わせ。国際通りがえらく混んで時間がかかる。うー、あせる。今日の宿、南風に着く。初めてのドミトリーである。１泊１５００円。あちこち断られ、今晩はライブで遅いし、次の日は朝９時の船だし、寝るだけなんだからと決めてしまった。ふふん、宿泊者の平均年齢上げてやるぜ。手作り感たっぷりの宿。露天風呂があるのだが、今日は台風で閉鎖とのこと。はいはい。
走ってとまりんへ。すんませーん。まずはちょっと腹ごしらえ。近くの船員会館の食堂「ポトス」へ。谷さんが席を立った間に、そばにいたおじさんたちに、「闘牛は雨でもしますか？」と情報収集。「普通はやるけどねえ。台風だからわからんよ。聞いた方がいいさ」おお、そうなのか。
去年も聞きに来た「新良幸人（あらゆきと）presentｓ 第１４回一合瓶ライブ」。泡盛飲み放題！新良幸人の座開きの唄で始まり、内里美香、NUU、やちむん、神谷千尋、伝の会、玉栄政昭、ローリー、新良幸人withサンデー（順番違っているかも）。ライブに詳しい友人オギの話では、CDよりもライブの方が上手い人って、案外少ないよということだったが、この人たちは違うと思う。私は日本で一番歌が上手いのは民謡の人だと思うのだが、新良幸人も神谷千尋ちゃんも民謡出身。幸人も美声だが、千尋ちゃんのいい声上手いこと！心地よさに思わずスツールからずり落ちそうになる。
長唄三味線の二人組、伝の会も心惹かれる。かっこいい〜！おもしろ〜い！谷さんとお知り合いの、やちむんの奈須さんが話しにみえる。去年３人だったやちむん、今回は二人に戻っている。男前のタケシはどうした！つい、奈須さんに、タケシさんは？と聞いてしまう。「いつも３人ではないんですよ。交通費のこともあって」。そうか 。タケシくんは東京。やちむんは遠距離バンドなのだ。
約束のある谷さんが、１０時前に会場をあとにする。お気を付けて。なんだか気持ちが浮かれて、また泡盛を飲む。弱いのに。隣のスツールに座っている男性が眠りだして、体ががっくんがっくん揺れ、ちょっとヒヤヒヤ。結構みなさん酔っている。私もかなりぐらぐら。
ライブが終わっても、たくさんの人がそのまま飲んでいて、出演した人たちもすぐそばで飲んでいる。ホントに聞く側と演ずる側が近い。このライブのプロデューサー新城さんともちょっとお話。いやあ、新城さん、酔うたはる。いいライブになったから、うれしそう。楽しかったお礼を言い、固い握手をする。神谷千尋ちゃんがすごくいい、ＣＤ買いますと言うと、千尋ちゃんを呼んできてくれ、その場でＣＤにサインをもらう。かわいいなー。お姉さん、応援するよ！出口近くで、伝の会の方と会い、関西にもぜひ来てくださいとお願いする。「関西は笑いに厳しいから、受けるかどうか心配で」。大丈夫、関西人も笑いますって！
外は時折どぅっと風の固まりが吹いて、体が持って行かれそうになる。それでなくても酔っぱらって千鳥足なのに、真っすぐに歩けない。雨もぱらつくが、傘はさせそうになく、濡れながら歩く。濡れたＴシャツが妙にセクシー（＠宮田珠己）になって、宿にたどり着く。２段ベッドの下にもぐり込み、背が立たないので濡れたジーパンが脱ぎにくいったら！ようよう着替え、ころっと眠る。
ポトス（沖縄船員会館内） 那覇市前島3-25-50 TEL 098-862-3301