「くぼた沖縄日記'99 ずっしり」
★10/12 最後の日 さくら
朝起きると、前の日市場で買っておいた、おにぎりジューシー(炊き込みごはんのおにぎり)が、どひ〜!見事に腐っている。コインクーラーをケチって扇風機にしていたせいだ。納豆もビックリの糸引きおにぎり。
宿に荷物を預かってもらい、最後のお買い物。スーパーをまわり、沖縄ならではの食材を買い込む。物欲炸裂。昼ご飯を食べ、夕方の飛行機までの時間をどうしよう。
まずまずのお天気なので、以前にも2回行ったお庭がきれいな「松山御殿」(まちやまうどぅん)にでも行こうと国際通りを歩いていると、三線店「ちんだみ工芸」の比嘉さんにばったり。
ちんだみ工芸さんは去年の4月、コザの民謡歌手マチ子さんが、教えてくださったお店。ふらっと立ち寄った私に(三線買わないのに)、「いいから弾けばいいさ〜」といきなり三線を持たし、弾き方を教えてくれ、他のお客さんを交えて、とても楽しい思い出になったのでした。
「せっかく沖縄来たのに〜。寄ってけばいいさ〜。遠慮してる?」「ちょっと」「いいから、いいから、おふくろ店番してるから。三線弾いてて。遊んでればいいよ〜。誰かいる方が他のお客さんも入りやすいし」「さくら?」「そう、さくらやってて。あとで僕も店にもどるから」
ということで、私はさくらに。お店にはすてきなお母さん。二人でおしゃべりしたり、みかん食べたり、唄を聴いたり、三線さわったり。あんまり申し訳ないので、三板(サンバ)という、カスタネットのような打楽器作りのお手伝いをする。板にひもを通すだけなんだけど。
ようやく比嘉さんももどり、居合わせたお客さんとおしゃべり。「新金一旅館」で知り合った女性、林さんもやって来た。彼女は独学で三線を勉強している。なかなか上手。比嘉さんはと〜ってもいい人。みんなに三線を楽しんで欲しいという思いに溢れている。三線もすごく上手い。「三線買うなら、ちんだみ工芸!」名残は尽きないけど、飛行機の時間。今回も心を残したまま、空っぽになった私は、大阪行きの飛行機に乗ったのでした。
おわり