助手席に座った時、ロードムービーを撮る者の気持ちが良く分かった。 キューバには博物館入りしてもおかしくないような、 1940年代のアメ車たちが現役で走り回っている。 それは革命後にソ連から入ってきた車が、故障ばかりで使い物にならなかったためだ。 何度も修理を重ねて乗り込まれた車達は、ハバナの街並みに良く似合っている。 人間の住処にもなる。 タマネギを満載したリヤカーも引く。 犬にオシッコをかけられても動じない。