文献上残っている日系移民の歴史は、1868年のハワイに始まる。


貧しかった日本の組織的な口減らしともいえる政策だ。


南米には1899年のペルー移民が最初。


ペルーには、すでに日系6世までいるそうだ。


(1世は既にいない)


ボリビアに最初に日系人が入って来たのは1910年(記録上・さまざまな説あり)


ペルーへの移民が、ゴム景気に沸くボリビアのリベラルタへ新天地を求め移ったのだ。




最も日系移民の多い国はブラジル。


1908年から1975年の間(太平洋戦争時空白10年)に25万人が移民している。


南米の中で日本人旅行者がビザを必要とする国は、唯一ブラジルだけである。


それは、これだけの日本人をブラジルが受け入れているのに対して、


日本がブラジル人の受け入れに対して厳しい制約を設けているのが理由だ。


現在、日系人の最も多い国もブラジルで、約100万人。


次いでペルーが、約10万人。




閉鎖的に安定した日本で育った自分は、移民の苦労を知らない。


変動と混沌に満ちた社会で生きる移民の生活を、自分は知らない。


知りたいと思った。


中南米を旅しながら何度も差別を受けた。


その度に日系移民の苦労を思った。


ただ土埃が舞っていた。


改めて知ることは難しいと思った。


目の前に現れる事象をただ眺めようと思った。


その中で出来るだけのことをしよう。