旅の空からの伝言
2006年1月1日 ジェイサルメールより
あけましておめでとうございます!
皆さんはどこでどんなお正月を迎えていますか。
新年を迎え思いを新たにされている方も多いかと思います。
俺の2006年はと申しますと、
相変わらず旅から旅への日々になると思います。
東欧、北欧、地中海、中東、アフリカ。
その辺りを旅したいと思っています。
今年は写真展も行います!
ひさびさに日本の土を踏みます。
旅の途中の写真展、是非遊びにいらして下さい!
みなさんの2006年が健康で素晴らしい年になることをお祈りしています!
本年もよろしくお願いします!
砂漠の小さな町より 金子 鉄朗
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金子鉄朗 写真展 「Face to Peace」
2006年4月1日(土)〜4月15日(土)
18:00〜26:00(定休日:月曜日)
Gallery Bar 26日の月(東京・高田馬場)
花が笑うから俺も笑う
長い旅の途中で出会った小さき花よ
微笑む小さき花よ
刹那に咲く永遠の花よ
響け 響け もっと響け
俺は一秒の宇宙に命の花を咲かせたいんだ
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■つじのふーふへのレスポンスより
あけましておめでとう!
熱いコロンビアから書き込みありがとう!
俺があの国を通過したのは6月(晩秋)だったから暑い印象は無いな。
時期や緯度や標高を考えるとカルタヘナの辺りは今かなり暑そう。
俺は昨年のニューイヤーをブラジルで迎えた。
気持ちが盛り上がるのとは裏腹に、体は北半球のままで
今ひとつしっくりこなかったような感じがした。
これから中米に上がってゆくとアンティグア&アティトラン湖周辺(グアテマラ)、
サンクリストバル・デ・ラスカサス(メキシコ)とのんびりするには最適な場所が待っている。
それぞれにマイ・レコメンズ。
辻野夫妻がすんなり抜けてくるとは思えない。
何処かで会えたらお互いの無事を乾杯しましょう!
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■ナミジさんへのレスポンスより
あけましておめでとう!
ナミジ、ひさしぶりだなあ。
相変わらずで元気にしていることと思う。
グランドキャニオンで年越しかあ。
でっかい世界で深呼吸したんだろうな。
地図を見てみたらグランドキャニオンは俺が思っていたよりもずいぶんと南だった。
メキシコが近い。
イッキにエル・パソまで下りたい位置だ。
今年も元気で!
よろしく!
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■kazueさんへのレスポンスより
あめましてあめでとうございます!
竹富島を離れ、実家での看病、お父様の他界。
そして、これからの結婚と下地島での生活。
色々なことがあるのですね。
刻々と過ぎゆく時間はけして穏やかだけではないのでしょうが、
Kazueさんが着実に自身の人生を歩まれていることが伝わってきます。
こうやって時々近況を報告してくれること嬉しいです。
今年は新しい島で新しい生活ですね。
俺が八重山で出会った神奈川出身の友人も宮古島へ移り住んでいます。
宮古島は沖縄の中でもやまとんちゅーが移り住みやすい場所のようです。
以前島へ行った時は友人の紹介でたくさんの在宮古島やまとんちゅーと飲みました。
あるカップルの旦那さんは宮古(岩手県)出身で結婚後は当然宮古に住むつもりでいたのに
気がついたら奥さんの沖縄好きが高じて宮古島に住んでいたなんて人もいました。
下地島(&伊良部島)は美しいビーチと、海人らしい気性の男と、
日本とは思えないカラフルなお墓が印象に残っています。
今度、島を訪れた際には「んみゃーち!」と迎えて下さい。
巡る季節と共にお互いが元気でいられることを喜ばしく思います。
これからも宜しくお願いします。
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■Takaくんへのレスポンスより
あけましておめでとう!
♪となりのインド人
以前そんな歌を良く聞いたけど
Takaくんちにもインド人がいたのだなあ。
先日、日本で立ちションをして留置所に入れられたインド人と会ったよ。
立ちションが罪になったり、ましてや取り締まるための監視カメラがあるなんて、
彼らには信じられないことなんだろうな。
(今の俺もつくづく不思議な国だと思うけど)
夜を列車の中で過ごし朝方窓を開けると、隣の線路には、しゃがみこんだインド人だらけ。
枕木が便器の足を乗せる部分にあたり、線路の窪みに向けてイタシテいたよ。
傍らには左手で洗い流すための水壷。
その数200人から300人。
これが一国の首都で毎日繰り返される風景だからなあ。
日本に短期で行ったインド人は悪人になって
長期で行ったインド人は善人になるという話を聞いた。
短期だと簡単に金が稼げるという事ばかりを覚え、
長期だと日本の奥ゆかしさ(のようなもの)を学ぶからなのだそうだ。
約2年ぶりの日本が今からとても楽しみ。
日本の優しい光に触れたいよ。
写真展がみんなに会うためのきっかけになれば良い。
良かったら遊びに来てください。
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■Namiさんへのレスポンスより
あけましておめでとう!
Mikiからのメールや書き込みには必ずNamiのことが書いてある。
NamiからのものにもMikiが必ず登場するし二人はホント仲が良いね。
ふたりとのフライパンがきっかけの縁。
出会えたことも、こうやって今も話が出来ることも、嬉しいなあ。
オーストラリア以来、自炊はしてない。
スパイス&油のインド食にも飽きてきて、日本の食事が心から恋しい。
(ゆで豚&キャベツなんてポン酢で食べてみたいなあ)
日本で生活出来るのは最高に贅沢なことだと今の俺は思うよ。
きっといつでもないものねだりなんだ。
「此処ではない何処か」への憧れ。
2006年も俺は旅をする。
近くに来る時があれば連絡ください。
その前に日本で会えるかな。
楽しみにしています。
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■Masaくんへのレスポンスより
あけましておめでとう!
クスコにいるのかあ。
ちょっと、びっくり。
ひさびさにMasaくんのサイトを見せてもらったよ。
ウシュアイアの綾子さん、元気そうだ。
写真をまだ貼っていてくれてるなんて嬉しい。
バースール(ブエノスアイレス)のピアノ弾きのじいさんも現役なんだ。
相変わらず猫背でピアノ弾いてるな。
「さくら、さくら」を特別に弾いてくれたっけ。
カラファテの島藤さんは相変わらず旅行者と麻雀打ってるんだな。
俺は彼の手が良く見えてこてんぱんにやっつけた。
宿代浮いた。
まさくん(山口)とマドリッドで会ったとは!
しばし過ぎた日々に思いを馳せ、旅を前に進めるとしよう。
また旅の空で会える日を楽しみにしています。
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■ユリコさんへのレスポンスより
あけましておめでとう!
インドにいると一日に数回、チャイを飲みます。
町の至る所で飲める熱くてあまーいミルクティです。
「まあ、チャイでもしばくか」
旅の中では思うようにいかないことの方が多いくらいで(特にインドでは)
そんな時、一杯のチャイは良い気分転換になります。
インドの食事は自分には合わなくて苦労していて(栄養も上手く取れていないような)
また体調の変化と気持ちのアップダウンの結びつきを感じることも多く、
そういう意味でも(血糖値が一時的に上がるのでしょうか)
チャイには随分と助けられています。
リセットさせてもらっています。
ユリコさんとサイトを通じて出会ってからもう3年になるのですね。
このような出会いもありがたく不思議な縁です。
今は離れてしまった方も、時々覗いていただける方も、同じ時代を生きている。
ユリコさんはいつでもどこでも何でも出来ますよ。
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2006年1月5日 ニューデリーより
イラン・ヴィザをゲット!
これでカトマンズで収得したパキスタン・ヴィザと共に、西への道が開けました。
2月中にイスタンブールというのが当面の目標です。
再びニューデリーにいます。
これから北へ400キロのバス移動(15時間)
チベット亡命政府のあるダラムサーラへ向かいます。
たぶんダライラマ法王は留守中。
さてさて。
旅をしたいというどうしょうもない欲求は煩悩なのか。
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2006年1月7日 ダラムサーラより
雪を抱いたヒマラヤが赤く染まる
眼下には真っすぐな赤い地平線
ブルーからオフホワイト
オフホワイトからダークブルーへ
赤い星が浮かび上がってくる
あの日の忘れ物は忘れた
青空が宇宙になった
夜と俺と冬がいる
ダラムサーラにいます。
空気が綺麗。
ゴミが少ない。
人が穏やか。
インドにいるとは思えません。
トゥクパ、モモ。
チベット食が食べられ食事のバリエーションがイッキに倍。
ビールも簡単に手に入るのでありがたい。
ここは不思議な町(村?)です。
インド人とチベタンが半々くらい。
交じり合わずに共存しています。
自分が想像していた場所とも大きく違っていました。
まず宗教色が全く感じられない。
ダラムサーラの中心であるダライラマ邸宅前にあるメイン・テンプルは、
小規模な高等学校のキャンパスの一部のようです。
本堂は田舎の集会所にしか見えない。
灯明も祈祷旗も無ければ、バターの臭いもない。
チベット寺院とは100%印象が違う。
がらーんと明るく、さっぱりしたものです。
ある人曰く「これが保安上の観点からベストなのかも」
なるほど。
そして、形式にこだわらないダライラマ14世らしいのかもしれません。
村(町?)も予想以上の小ささでした。
ダライラマ14世はこんな小さな辺境の田舎に住みながらも、
最前線に立ち、世界中の人々に向けて力ある平和のメッセージを発信し続けている。
そのことに感動を覚えました。
まさに「Thinking Grobal and Acting Local」
この村の主(あるじ)は大きなカーラチャクラのため、ここに住む半数近いチベタンと共に不在。
お帰りは20日過ぎの予定だそうです。
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■てつくんへのレスポンスより
日本はかなりの寒さみたいだなあ。
こちらでもニュースになったみたいで
「日本はこーんなに雪が降るのか?」と両手をいっぱいに広げたインド人に聞かれたよ。
ダラムサーラは標高1800M。
雪山が見えるくらいだから、やはり寒い。
部屋には暖房設備がなく、床がコンクリートのままだからよけい冷える。
陽が陰ると何もしたくない。
布団を5枚かけて(重さで身動き出来ない)、毛糸の股引を穿いて寝ているよ。
2月中にイスタンブール、3月初めに日本。
これを当面の目途として進んでゆく。
写真展を開くには結構の手間がかかり、このタイミングが直前ぎりぎり。
(DM作ったり、発送したり、写真を選んでプリントしたり、額を作ったり)
てつくん、良かったら大阪からチャリンコ乗って見に来てくれ。
きっと桜も咲いてるよ。
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2006年1月9日 ダラムサーラより
部屋の窓からは雪を抱いた山々が見えます。
悠久の時間によって筋のように刻まれた岩肌。
そこに積もった雪。
夕陽で赤く染まってくると、山がしゃぶしゃぶ肉のように見えてきます。
今夜はダラムサーラ最後の晩餐。
この地で仏教哲学を学ぶ佐々木さんが御馳走を用意してくれるそうです。
おでん風すいとん。
手に入るのは、だいこん、じゃがいも・・・・・・・
?????
後は何が入るのかなあ。
だしや調味料は日本から持参のものだそうで、それだけでも期待しています。
「佃煮もありますよ」の言葉に、「ごはんも炊いてください!」と思わず言ってしまった。
明日にはパキスタンに入る予定です(4時起き)
■あこがれ:http://www1.u-netsurf.ne.jp/~silent/a-world-0269-akogare-daramu.htm
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2006年1月13日 ラホールより
鳥達が南のモスクへ飛んでゆく。
空気がやわらかくなる。
祈りの声。
オレンジの光。
振り返った空には満ちてゆく白い月。
屋根の上から夕陽を見るのが最近の日課です。
今いるのはパキスタンのラホール。
ここはインドとの国境近くにある古い都です。
地図を開きざっと目算するとイスタンブールまでは5000キロ。
パキスタン、イラン、共に大きな国です。
国境から乗ったバスには前から三分の一ほどの所に鉄柵がありました。
厳格なイスラムの国パキスタンでは、男女別でバスに乗ります。
カップルで歩いている姿は全く見かけません。
若い男達のグループが目立ち、彼らから握手を求められます。
肉が簡単に食べられ、酒が全く飲めなくなったことも大きな変化。
治安も悪くなく、衛生面のハードルも下がりました。
イスラムの人々はとても親切です。
さあ、西へ西へ。
あの夕陽の向こうへ思いを馳せます。
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■新井悠ノ介さんへのレスポンスより
ハノイからの書き込みありがとう!
パキスタンに入りました。
けっして楽とは言えないけど、ずいぶんと旅がしやすくなった。
イスラムの国も好きだな。
歴史の教科書では紀元前3000年となっていたと思う。
インダス文明、モヘンジョダロ。
有史以来、この国も揺れ続けている。
血を流していない人間の歴史は何処にもないようだ。
悲しい歴史にやるせなくもなり、再生の力に感動もする。
バザールの賑わいや、穏やかな休日や、笑いあってる人々を見て平和を感じる。
同時に同じ国の中で銃口を表に向けながら生活している人がいるのも知っている。
親切にしてくれる優しい人々の国が核を持っていることも知っている。
どんな歴史があって、その上にどんな人々が生きて、どんな未来を築いてゆくのか。
旅は続いてゆくよ。
新井くんの詩も、また会える日も、楽しみにしています。
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■サオリさんへのレスポンスより
ひさしぶり!
サオリは元気にしていたかな。
陽が上り日々が新たになってゆく。
めでたくもありがたいことだね。
展示の準備があるので3月初めには日本へ戻りたい。
とりあえず2月中にイスタンブールまで。
日本から離れると共に、日本へ向かっているという実感もある。
日本は物凄い寒波で被害もあったようだけど、今は治まったのかな。
俺も今は北半球。
砂漠や高地の冷え込む地帯を抜けてゆく。
お互い温かくして過ごそう。
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■やじまくんへのレスポンスより
パキスタンに入ってじっと見つめられる頻度が格段に増えた。
珍しいんだろうな。
こんなに視線が集まるのは中南米以来だ。
ネパーリー?
マレーシア?
アメリカ?
中国や東南アジアでは、せいぜい「コリアン?」だったのに。
思いがけない質問もずいぶんと受ける。
同じアジアではあるけれど日本から離れたんだなあと思うよ。
西からの旅人も多い。
「ウエスト・オア・イースト?(西へ行くのか、東へ行くのか?」なんて言葉が交わされる。
アフガニスタンの状況も聞こえてくる。
トルコとイランの国境が鳥インフルエンザの影響で閉ざされたという
ありがたくない噂も聞こえてきた。
どうなることやら。
アジアの西の端へ向かってアジアの東の端まで飛ぶ。
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■キホさんへのレスポンスより
芽出たいな目出たいな愛でたいな。
新年早々、キホさんのアバンギャルドなタイピングが見れた。
あまり人の多くない場所へということで、昨年末にタール砂漠の方へ行きました。
忘れていること多いですね。
向かう列車の中で急に思い出しましたよ
「そうだ、ここはラジャスターン!」
この北西インドがジプシー達の源流であることを忘れていました。
1000年以上昔、北西インドを旅立った放浪の民。
西へ、ペルシャへ、バルカン半島へ、ヨーロッパへ。
流れ着いたそれぞれの土地と結びついていったジプシーの音楽。
パキスタンでは早々にカッワーリを聞きました。
またその深夜に聞いたスーフィと言われる太鼓と踊りは
今までに経験のない凄まじいものでした。
説明できないです。
全て歴史だなあと思います。
全て旅だなあと思います。
俺の旅をするしかないですね。
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■キホさんへのレスポンスより
アッサラーム アレイクム!
「スーフィ」とはイスラム神秘主義のことだったのですね。
何も知らず「スーフィ行くよ」と誘ってもらって見たのが太鼓と踊りだったので
音楽のジャンルのことなのかとばかり思っていました。
北アフリカで生まれたのですか。
パキスタンにもかなり浸透しているみたいですよ。
ちなみに今飲んでいるミネラル・ウォーターの銘柄も「SUFI」です。
イスラム圏はインドネシア、マレーシアに継いで3ヶ国目なのですが
より厳格であるパキスタンではたくさんの発見があって面白いです。
パキスタン入国前日にはアムリッツアルにある、
シーク教最大の聖地である寺院に泊めてもらって食事もいただいたのですが、
そこでも作法など始めてのことばかりで、とても興味深かった。
やはり実際に来て見ないと分らないことが多いです。
オマル・ハイアームの詩もパキスタンを旅してよりぐっと迫って来ました。
アジア南から北、そして東から西へのグラデーション。
色々なことが結びつきながらこの先の旅も楽しみです。
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