「コレ・カウカ」 いきなりの、ぶっきらぼうな言葉に、立ち止まる。 振り返ると売り物のアクセサリーを広げた ちいさな女の子だった。 それじゃ売れないだろう。 だいたいの物売りは「チョト、マテクダサイ」と丁寧に話しかけてくる。 「ノーノー。 コレ・カウカ、ノーワン・バイ コレ・カッテチョーダイ 、エヴリワン・バイ、 コレ・カッテチョーダイ!」 伝わったかなあ。 少しは売れるようになったかなあ。