波照間島にはサトウキビ畑が至るところにある。


実に島民の9割がサトウキビ生産に関わっているのだ。



集落はサトウキビ畑に囲まれるように島の中央に集まっている。


赤瓦の家と屋敷を囲む石垣。


福木の防風林。


懐かしい風景と生活が息づいている。




波照間小学校も集落の中にある。


創立100年を越える(1894年創立)伝統ある学校である。



この学校を囲む壁には、卒業してゆく生徒達により


毎年毎年、卒業制作として壁画が残されてゆく。



美しい波照間島の自然。


この地方特有のお祭り。


希望にあふれた未来予想図。



さまざまな絵が、色鮮やかに、のびのびと描かれている。


同時に描いた卒業生の名前も添えられる。


2名しかいない年もあれば、8名ほどの名前が連なる年もある。



これらの絵を見るのを楽しみにしているのだが


いつも、複雑な思いと共に足を止めてしまう、ある絵がある。


その絵には、歌が書かれている。









 『星になったこどもたち』


               作詞:波照間小学校全児童合作
               作曲:豊川正晃
               編曲:上運天 栄


1.南十字星 波照間恋しいと

  星になった みたまたち

  ガタガタふるえた マラリヤで

  一人二人と 星になる

  くるしいよ さむいよ お母さん

  帰りたい 帰りたい 波照間へ


2.南風見の海岸に きざまれている

  忘れな石という ことば

  戦争がなければ こどもたち

  楽しくみんな あそんでた

  さびしいよ いたいよ お父さん

  帰りたい 帰りたい 波照間へ


3.みんなでたましいを なぐさめようよ

  みんなでなかよく くらそうよ

  66名 知らない世界へ

  いってしまったこと わすれない

  しずかに やすらかに ねてください

  平和な 平和な 波照間に

  しずかに やすらかに ねてください

  平和な 平和な 波照間に