やるせなさと怒りと様々な感情が入り交じる。
忘れたいけど、忘れてはいけない事実。
ほんの数十年前、人類で最初に被爆した、日本。
多くの命が失われた。
現在、この国の政治家達は、さらなる戦争の後押しで懸命だ。
「世論に従うと間違うこともある」
この国の首相は、国民の鉾先を反らすのに懸命だ。
堂々としていた男は、いつしか、おどおどした態度で恐怖を煽るようになった。
いつの時代も、権力者は自らの利益を優先する。
戦争の本質。
それは自分が得をすることではない。
自分が安全でいることではない。
人を殺す行為であるということだ。
赤ちゃん。
子供。
老人。
女性。
罪のない多くの人々を殺す行為である。
波照間島民に強制疎開を指示して
悲劇を招いた山下軍曹は、マラリアのない島に避難していた。
いつの時代も、戦争の犠牲になるのは、罪のない民間人だ。
戦争で傷ついた、その心が回復するには
気の遠くなるような努力と年月が必要になる。
それを、実際に身を以て経験してきた日本。
戦場となった沖縄は今も血を流している。
同じように近隣諸国に対しても、残忍な行為を行ってきた日本。
北朝鮮問題は、その代償であることを忘れてはならない。
現在の政治家達の心ない言動には、怒りを覚える。
嫌悪感を覚える。
気持ちが滅入る。無力感も感じる。
それでも、わたしたちは、先の戦争に命をかけた人々を忘れることなく
歴史の延長を生きなくてはいけない。
目を閉じることは許されない。
「にーにー、どっから来た」
いきなり、いたずら坊主が現れた。
「貸して、貸して」
カメラを奪われた。
彼は無邪気に適当なところに向けてシャッターを切っている。
彼の笑顔をずっと覚えていようと思った。